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沢木 耕太郎『一瞬の夏』

2009-12-18 | さ行の作家





第一回新田次郎文学賞受賞作。


沢木さんと言えば、なんや「しゅっ」としてはって、ジェントルマンぽい

イメージなんですが、若き日の沢木さんはそりゃ熱かった!!!!


カシアス内藤。元東洋ミドル級王者。

本名は内藤 純一。混血のボクサー。

彼はタイトルを奪われ、ボクシングの表舞台から姿を消した。

しかし、四年ぶりに再起を果たす。

そんな彼に夢を託し、人生を賭けた男たち。


さて感想。


良かったです!!

沢木さん渾身の作品かと(^_^)

自分の見たものを書くという「私フィクション」の手法で

描かれています。


年配の人に「カシアス内藤って知ってます?」と聞くと

たいがい「彼強かったんだよなぁ」という答えが返ってきました。

カシアスとは、モハメド・アリの本名「カシアス・クレイ」に

あやかってつけられたそうです。


それにしても、ボクシング業界って、けっこう汚いんですね。

それを切なく感じるのは、命をかけたスポーツだからかもしれません。


元チャンピオン、老トレーナー、カメラマン、そして私。

彼らに、次々とふりかかる難問。前途多難。

スポーツは、けっして実力だけではない「何か」が必要なのです。

恵まれた才能を持っていても、その「何か」をつかみ取れないと

頂点にまで上がれない。


ちなみにあの有名なアリスの『チャンピオン』は

カシアス内藤のことを歌った曲だそうです。

聞きたい方はコチラをどうぞ。


そういえば、先日の新聞にこんな記事が、のってましたねぇ(*^_^*)

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