オランジュリー美術館は、もともとはオレンジを育てるための温室でしたが、モネの睡蓮の連作を展示するために美術館として整備されたそうです。睡蓮の展示室は、生前のモネが望んだ通り、窓から自然の光を取り入れた作りに改装されました。建物の壁はガラス張りになっていて、かつてオレンジ温室だった名残がうかがえます。「睡蓮」は8点の大作からなる連作で、360度、睡蓮に囲まれ、幻想的な世界を味わうことができます。池の水辺に反射する太陽の光、空の色や雲が陰る巧みな色使い、モネが「光の画家」と呼ばれるゆえんではないでしょうか。