冬の間にふ化した稚魚は1年間、河川で過ごす。成長のよかった一部の雄は川に残り(河川残留型)、そのほかのものは海に下る(降海型)。河川残留型はヤマメと呼ばれ大きくならない※。海に下ったサクラマスはサケほど大きな回遊はせず、日本近海にとどまる。海でひと冬越した後、春に川に遡上し、秋に産卵する。産卵はふつうペアで行なわれるが、河川残留型の雄は、海で大きく成長した降海型のペアに割り込んで精子をかける。産卵後も生き残るものがいる。寿命は4~5年と考えられている。
※このほか陸封型もヤマメと呼ばれる。陸封型は高水温やダムなど物理的な理由により降海できず、一生を湖や河川で過ごすものをさす。
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