Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

喫茶「静香」

2010年05月05日 | 
 先週、久しぶりに千本今出川にある喫茶「静香」に行った。レトロ風な建物や店舗というのを最近よくみかけるが、この喫茶店はレトロ風ではなく、完璧なレトロである。店は昭和13年創業。ネットをみると京都で二番目に古い喫茶店と書かれていた。
 コーヒーはフレッシュ(いわゆるミルク)を入れたもので、角砂糖がスプーンの上に二つのせられて運ばれてくる。三条にあるイノダコーヒーだとすでに砂糖が入れられているが、ここではフレッシュのみ。フレッシュがコーヒーに入っているのが、京都のレトロな喫茶店の礼儀らしい。
 店には和製シャンソン(たぶん1950年代の音源だろう)が流れている。コーヒーの香り、古い建物の独特の椅子や机、70年近く営業してきた喫茶店の時間が集約されてきたようなたたずまいは、どれをとっても私にぴったりだ。350円でこの空間とおいしいコーヒーを味わえるなんてまさに至福の時間。京都には私の好きなそんな場所がまだまだたくさん存在する。