最近、珍名とも呼ぶべき奇妙な名前が増加している。大宙(てん)、月(あかり)、虹実(ななみ)、獅雄(れお)等々。名付け親にはそれなりの言い分があるのだろうが、子供に不利益をもたらすことはあっても、良いことはない。私立小中学校の受験、就職活動は言うに及ばず、他の子供にからかわれることになる。
吉田兼好は徒然草の中で、寺の名前を語った後で、「人の名も見慣れない文字を付けようとするのは益のないこと。何事も珍しいことを求め異説を好むのは、教養のない人がやることだ」と書いている。例えば、「希星」と書いて「きらら」、「絆星」と書いて「きら」と読ませたい親がいるようだが、「きらら」や「きら」というのは雲母のこと。忠臣蔵の仇役吉良上野介の吉良は、雲母の産出地に由来する地名だから意味があるのだ。我が子をウンモにして何がうれしいのやら。
歌人の俵万智は、「覚えやすくて 感じよく 平凡すぎず 非凡すぎぬ名」が良いと歌った。名言である。訳あって「英麿」と名付けられた私は、この名前のせいで、子供時代から何度となく不愉快を経験してきた。その私が言う。子供のことを考えるなら、親の自己満足は捨てて、珍名は避けた方が良いと。
吉田兼好は徒然草の中で、寺の名前を語った後で、「人の名も見慣れない文字を付けようとするのは益のないこと。何事も珍しいことを求め異説を好むのは、教養のない人がやることだ」と書いている。例えば、「希星」と書いて「きらら」、「絆星」と書いて「きら」と読ませたい親がいるようだが、「きらら」や「きら」というのは雲母のこと。忠臣蔵の仇役吉良上野介の吉良は、雲母の産出地に由来する地名だから意味があるのだ。我が子をウンモにして何がうれしいのやら。
歌人の俵万智は、「覚えやすくて 感じよく 平凡すぎず 非凡すぎぬ名」が良いと歌った。名言である。訳あって「英麿」と名付けられた私は、この名前のせいで、子供時代から何度となく不愉快を経験してきた。その私が言う。子供のことを考えるなら、親の自己満足は捨てて、珍名は避けた方が良いと。