名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
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マムシ 捕まえました

2017年07月30日 19時03分43秒 | 日記

 気温と湿度が高い時期は、ヘビに遭遇することが多くなります。中には、毒蛇もいるので山歩きや公園を散歩するときは、用心した方が良いですね。

 産経新聞の記事に、「ヤマカガシか 男児かまれ一時意識不明 兵庫・伊丹」というのがありました。

 ヤマカガシと並んで、強い毒を持つのがニホンマムシです。本日、境内で捕獲しました。捕まえたのは、私ではなく坊守です。以前から「鬼より怖い」と思っていましたが、マムシ程度では太刀打ちできないようです。さすがに素手というわけにはいかなかったようで、捕虫網で捕まえました。

 もっとも、本人はマムシを知らず、私に尋ねて初めてマムシと知った次第。昔ながらの海苔の空き瓶があったので、これに入れました。

 問題は、明日、子供達に見せた後、どうするかです。


2017年8月の寺だよりに掲載しました 真継伸彦

2017年07月26日 17時03分28秒 | 愚僧独言・「寺だより」掲載

 寺だよりを発行するとき、いつもネタに困る。書きたいことは山ほどあるが、ここに収まる内容は多くない。そこで一計を案じた。今年初盆を迎える人をネタにすればいい。
 栄えある第一回目は、真継伸彦(まつぎのぶひこ)。昨年8月22日に亡くなった。84歳。同時代の大江健三郎より遙かに優れた小説家だと思うが、世間の評価は低かった。
 代表作は、中村錦之介(萬屋錦之介)主演で映画化された「鮫」だろうか。鮫を獲って暮らす貧しい漁師の子、名前もなく鮫とだけ呼ばれていた少年は、親を殺され一家は離散、京都に出る。人肉まで食らうほどに落ちぶれ、やがて盗賊になるが、その盗賊の頭目さえ殺してしまう。しかし、蓮如の娘見玉尼(けんぎょくに)の縁で真宗教団に加わり、下妻蓮崇(しもつまれんそう)にあずけられるが、今度は蓮崇が蓮如を裏切る。話は、これ以後もめまぐるしく展開するが、決して明るいものではなかった。
 真継は、「鮫」以後も、親鸞、蓮如について多くの小説を残した他、小説以外に、親鸞の著作の現代語訳などを手がけた。それでも地味な作家である。おそらく、後世に残ることなく忘れられていくだろう。
 浄土真宗と格闘していた若い頃、真宗聖典だけでなく、丹羽文雄、吉川英治など、多くの真宗関連の小説と共に、真継の小説を読みあさっていたことを懐かしく思い出す。