『孤独のグルメ』(こどくのグルメ)というタイトルは、原作・久住昌之、作画・谷口ジローによるマンガから借用しました。私はこのマンガは読んでいませんが、テレビ東京系で放送されている松重豊主演のドラマはよく観ています。主人公の井之頭五郎が仕事先からの帰り道、近くの店で独り食事をするという、極めて単純なストーリーです。テレビ版の『孤独のグルメ』が取り上げる店は、実在するごく普通の店ばかり。主人公の心中独白と、メニューの料理を店の人に尋ねながら食べる物を決めていきます。後は、主人公が出された料理をひたすら食べまくります。高邁な蘊蓄は一切無し。B級グルメの楽しみ方を普通に教えてくれる好番組です。
本日紹介するのは、京都七条西大路の手作り洋食の店「ら・ぱんて」です。ぐるなびのお店紹介はこちらです。紹介しておいて書くのも気が引けますが、こういうグルメ情報サイトというのは、店の場所や営業時間などを知るために利用するのが上策で、寄せられているコメント(口コミ)はほとんど参考になりません。普段、ろくなものを喰っていない人間や、払った金以上のものを期待する強欲な輩、味音痴がつまらない口コミを書いているだけです。それでも、もし、参考にしたいなら、優れた口コミの書き手を捜すしかありません。それまでに、かなりの時間と労力が必要になるでしょうから、私は口コミは一切参考にしていません。
私は、自分の行きつけの店は一切紹介しません。面倒な人間が私の隠れ家へ割り込んでくるのは嫌いだからです。つまり、「ら・ぱんて」は私の行きつけの店ではありません。たまたま仲間内のイベント会場に近いところで、昼食を摂れる店を探していて見つけました。そして独り食い、まさに『孤独のグルメ』そのままです。
実は、2日間、通って、同じものを注文しました。ステーキカツランチです。洋食屋の定番ビフカツに2種類あって、使用する牛肉の部位が違います。高い方のこちらは、1300円+消費税です。これはロース肉ですね。この値段では、それ程上等の肉を使えるはずもありませんが、下処理が上手くされているようで、柔らかく仕上がっていました。
揚げ油の選択が良いのか、これだけのボリュームのカツでありながら、食後、胃もたれがありませんでした。サラダには、キュウリが入るのですが、私は、キュウリ抜きでお願いしています。
ドミグラスソースは、店によってかなり味に違いがありますが、私には好みでした。少し味が濃いめですが、きちんと作られています。洋食屋はドミグラスソースが命、言い換えれば、これの好みが、その店の評価に大きく影響します。余談ながら、カボチャやジャガイモのフライを付け合わせにするのは、本来、崩してソースを味わうためです。
今後、七条西大路へ行く機会など無いでしょうから、「ら・ぱんて」について少し書いてみました。