名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
〒669-1147 兵庫県西宮市名塩1丁目20番16号

【ご案内】親鸞聖人に関する企画展や舞台公演in 京都

2023年03月29日 15時23分00秒 | 仏教・宗門関連
住職の娘です。

教行寺が所属する浄土真宗本願寺派(西本願寺)は、今日から1期6日間・5期にわたって『親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要』が厳修されます。
何十年に一回というかなり大規模な法要です。

当日の法要は浄土真宗本願寺派西本願寺YouTubeチャンネルでLive配信されています。


しかし、今日の本題は慶讃法要ではありません。
その長期・大規模な法要にあわせて企画された、親鸞聖人に関連するイベントのご紹介です。

浄土真宗開祖・親鸞聖人がお生まれになって850年、浄土真宗が開かれて800年(ということになっている)記念事業として、その足跡をたどり遺徳をしのぶことを目的とした企画が目白押しなのです。

特に、真宗大谷派(東本願寺・お東)と浄土真宗本願寺派(西本願寺・お西)は、ほぼ同時期にそれぞれ慶讃法要をおこないます。
真宗僧侶・門信徒が、全国各地から京都に集まってくるということで、京都の賑やかさに一役かっています。

個人的にオススメの見所企画を3つ上げておきます。

開催期間:2023年3月25日(土)~5月21日(日) 
西本願寺・東本願寺、三重専修寺などの所蔵する親鸞ゆかりの名宝、約180件が集結 (国宝11件、重要文化財約70件)した史上最大規模の親鸞展です。 


開催期間:2023年4月1日(土)~5月28日(日) 


展示に関する詳細や休館日などは、各HP等で確認してください。

※観覧料の割引サービス
・龍谷ミュージアム企画展の2回目は入館料300円引き。
・龍谷ミュージアム・京都国立博物館相互割引は当日券100円引き。


(↑龍谷ミュージアムHPからのスクショです)

慶讃法要をご仏縁に、親鸞聖人90年のご生涯とそのご遺徳に思いを致し、展覧会を併せてどうぞ!ということです。


(↑リンク先は真宗教団連合公式HPで、宗派問わず真宗門徒向けの案内ページです)
開催期間:2023(令和5)年4月10日(月)~29(土・祝)
     午前の部10時30分/午後の部14時30分 



↑『若き日の親鸞』と題した舞台公演は、五木寛之『親鸞』が原作、監修は真宗僧侶です。
公演期間は短めで、すでに予約開始から時間がたっているためチケット完売日もあります。

以上が、私の個人的なオススメです。
全部回れたら良いのですが…笑

合掌







名塩はサクラが満開

2023年03月27日 18時24分00秒 | 日記
住職の娘です。

名塩はサクラがちょうど見頃です。


今日は祖母である前坊守(91)を病院へ連れて行きました。

帰り道、お薬の待ち時間に、名塩東山台で満開のサクラを楽しみ、名塩村内でお墓参りをしました。

お昼頃は青空がのぞき、陽射しもあたたかくて最高のお花見・墓参日和でした。

サクラを眺めたりお墓参りしていると、昨年の今頃、祖母の入院や住職のガン再発、義父の肺ガン治療などが重なって「来年はどうなるのか」と、不安を感じていたことを思い出しました。

さみしいことですが、義父は春を迎えることなく、先にお浄土へ参られました。



今日のように、徒然なるままに物思いをしながら、祖母の同級生の方々や親戚のことなど2人で話し、時間を共有できたことは本当に有難いことです。

こういう時間が、いつかまた懐かしい「思い出」となるのでしょう。

「明日(あす)ありと 思う心の あだ桜
 夜半(よわ)に嵐の 吹かぬものかは」
超訳
明日もまだ咲いているだろうと思っている桜の花も、夜中に嵐が来て、明日までに散ってしまうかもしれない。
だから、明日とか言ってないで、今でしょ!今!
親鸞聖人(伝)

南無阿弥陀仏



春のお彼岸

2023年03月19日 16時02分00秒 | 教行寺・寺務関連
住職の娘です。

3月18日から24日までお彼岸!

真宗の場合のお彼岸は、ご縁のある方の生と死を通じて、阿弥陀様の話を聞きうけ、お念仏申させて頂くものです。

また、おかげさまの心から、ご仏前や墓前に花やお香、季節のものなどをお供えします。

真宗は、お仏壇のお仏飯(ぶっぱん)以外、食べ物などで「必ずお供えする物」や「お供えしてはいけない物」などは決まっていません。(←それより、家や地域の独自色が色濃いです)

実質、家のお仏壇などの花も、盆彼岸葬式宗派問わず慣習的な「仏花に棘花・毒花は避ける」を守るのみです。たとえば、バラや彼岸花などです。



さて、お彼岸ということで、中日(春分の日)の前に、我が家もお墓参りに行ってきました。

ただ、お参りは家でしますので、墓前にはお花しかお供えしません。

しかも、寺の境内にあるものでまかなっています。

青空のもと掃除やお花をいけながら、内心、自らの至らなさを恥じつつ、ご先祖さまや家族に感謝申し上げていました。(家族には言えませんが)

最近、思うように体が動かないこともあってモヤモヤしていましたが、お墓を後にする頃には、少し気持ちがスッキリしました。

子どもの頃はそんなことはありませんでしたし、人間の経験や価値観の変化とは面白いものだと思います。


個人的な考えですが、墓石を眺めながら掃除をする時間は、死を意識して生きる非日常です。

そして、仕事や家事のように時間や損得にあまり縛られないので、頭に『余白』がうまれます。
 
そんな力のぬけた余白で、ご先祖さまという時間や空間に縛られない『他者(真宗では阿弥陀様ですが)』に意識を向け想像力をはたらかせれば、自然と今『私』に固執する気持ち(煩悩)がゆるみ、結果として、こころのバランスがちょうど良い具合になるのではないかと思います。
✴︎掃除など体を動かすことで血流が良くなり、呼吸もしっかりして酸素を多く取り込めば、脳内の化学物質が快感情をうみます。

墓参に限りませんが、こういう『余白』は大切にして頂きたいです。


(↑本堂横の桜🌸これから開花します)


春のお彼岸中、当寺も、ご依頼のあるお家にボチボチお参りに行かせて頂いております。

仏事等、お問い合わせなどありましたら、電話かメールでご連絡くださいませ。

南無阿弥陀仏

浄土真宗の学び舎 ①真宗学寮のオンライン講座

2023年03月13日 15時37分46秒 | 仏教・宗門関連
住職の娘です。

今回は、浄土真宗本願寺派(西本願寺・お西)の学び舎とオススメのオンライン講座について紹介します。


私がオススメしたいのは、真宗学寮(しんしゅうがくりょう)・広島仏教学院が提供しているオンライン講座です。
イロハのイからロにかけての内容だと思います。

※真宗学寮・広島仏教学院については記事の最後のほうで説明をのせています。

この真宗学寮の創立理念から、講師とその講義回数・内容からは考えられないくらい素晴らしいものです。
また、その理念にふさわしい講師が集合しています。



講座について
入門講座なので、気軽に受講できます。

〈対象者〉
僧籍の有無に関係なく
・門徒さん
・一般の方
・通信教育で仏教を学んでいる人・学び終えた人
・これから得度などをめざす人

〈受講料・その他〉
・受講料10,000円(全60回分)
・毎週水曜日 1講時13:00-14:05   2講時14:20-15:25
・Zoomのみ(SNSなどで交流などは無し)
・講義資料はすべてPDFファイル(前日か当日にメール配布)
・書籍など販売などは無し
・見逃し配信は2024年3月31日まで視聴可 
・途中申込は2023年7月31日まで


〈講義と日程〉
一般教養向け・ご門徒さん向けと思われるものを、私の独断と偏見によりピックアップしました。参考程度にお願いします。

・親鸞聖人のご生涯(全3回)
 中村啓誠(本願寺派布教使)

・親鸞聖人の教え(往生浄土、他力本願、悪人正機)(全3回)
 中村英龍(広島仏教学院講師) 

・七高僧の教え(全2回) 
 佐々木義英(本願寺派司教) 

・蓮如上人のご生涯(全3回) 
 井上見淳(本願寺派司教)

・『歎異抄』に聞く(全5回)
 赤井智顕(京都女子大学非常勤講師・相愛大学非常勤講師)

・浄土真宗Q&A(全3回)
 岡本法治(広島仏教学院講師) など

ちなみに、講義日程(順番)はかなり変則的です。

1講時13:05-14:15/ 2講時14:25-15:25
①4月12日[聖典をひらく1]米田順昭/[仏教トークセッション1]木下明水×二階堂和美
②4月19日[『歎異抄』に聞く1]赤井智顕/[親鸞聖人のご生涯1]中村啓誠
③4月26日[本願寺の歴史1]三浦真証/[カルトとは何か]瓜生崇
(講座案内メールから引用)

〈実際のところ〉
必要に迫られない限り、欲張って全部受講しようと頑張りすぎないで下さい。
実際のところ、テーマ2つ、もしくは講義数でいうと5回以上受講すれば、じゅうぶんだと思います。
欲張ったり義務になると嫌気がさしますし、なにより、よろこばせて頂いてこそのお念仏です。


〈最後に〉
個人的な希望ですが、こういう入門講座にスッと入っていけるような話を、お寺やお参り先でさせて頂きたいなぁと思います。
いえ、住職がどう考えているかは知りませんが…('-'*)
来年度、私もこの講座の中のいくつかにリアルタイムで出席するつもりですので、ご縁がありましたら宜しくお願い致します。

南無阿弥陀仏



〈参考〉
○真宗学寮
広島県広島市西区南観音にある浄土真宗本願寺派の私塾(宗教法人)で、略称は「学寮(がくりょう)」。

○広島仏教学院:本山から認可を受けた真宗学寮に付属する浄土真宗本願寺派の僧侶育成学校。

※現状、本願寺派教団の中で、住職になるために必要な資格を取得できる私設教育機関は、広島仏教学院以外では行信教校(ぎょうしんきょうこう)[大阪府高槻市]の2校のみのようです。


【ご報告】部分的な工事に関して

2023年03月08日 13時50分00秒 | 教行寺・寺務関連

住職の娘です。

今日は、先月から今月にかけて実施した、教行寺の本堂や境内の部分的修繕工事のご報告です。

 

1,本堂の正面の障子に関して

高所にある明かり取りのような障子が何度も破れるので、障子紙をやめて樹脂製のものに変更しました。

白くてガラスっぽいですが、光沢をなくす加工をしてもらいました↓






以前、はしごなどを用いて繕ったのですが、翌日には動物にやぶられてしまったようで、障子紙に穴が増えるばかりでした。




上の作業を終えた翌日、下の写真のように穴があけられていました。



アクリル障子紙というのでしょうか、純粋な和紙ではない丈夫なものも試しましたが、古いガタガタ段差のある木枠にそわず、すぐに剥がれおちていました。

よって、最終的に業者さんに依頼して、新たに「なんちゃって障子風」にしました。

外観にほとんど変化はありません。

 

2,本堂正面の排水用暗渠設置工事

本堂正面の大屋根から落ちてくる雨水を効率的に排水するため、雨が落ちる部分に敷きつめた砂利を掘り起こし、その下に排水用のパイプを設置しました。






















こちらも、最後には上から同じ砂利をかぶせたので、外観はそのままです。

降水量が増えると、本堂の正面に小さな川ができて、それが石段をくだり山門まで流れていくような状態でした。

水の浸食で砂や砂利が流される上、石段の石も一部崩落する始末です。

ある程度水の流れをコントロールしていきたいと考えて、今回の工事を実施しました。

 

3,その他すき間などの解消作業



↑鬼門を完全に閉じてしまって良いのかと散々迷いましたが、あまりに虫や粉塵が入りこむので、大工さんに木材で塞いでもらいました。
以前は、この隙間に新聞や和紙が貼り付けてあったのですがみた目が悪くて。


以上です。

 

近年の酷暑や、夕立といったシトシト雨が減ってドカ雨が増えたこと、乾季のような雨の降らないカンカン照りが増えたことで、お寺の古木や弱った木造建築には過酷な環境となってきました。

それでも、こうしてなんとか繕いながら維持することができているのも、地域や門信徒の方々のおかげです。

こころより感謝申しあげます。


 南無阿弥陀仏