名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
〒669-1147 兵庫県西宮市名塩1丁目20番16号

2016年5月の寺だよりに掲載しました 宗派

2016年10月27日 12時25分30秒 | 愚僧独言・「寺だより」掲載
 永代経法要では、無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経を読誦する。この3経は浄土三部経と呼ばれ、浄土真宗の所依(よりどころ)となるお経。浄土宗も時宗も、この三部経をよりどころにするが、経典の解釈の違いから別の宗派になっている。
 言い換えると、宗派の違いは、経典の解釈の違いによる。インドから中国へ膨大な経典が運ばれた。しかし、お釈迦様の没後数百年を経て、それらは統一性を欠いていた。そこで、中国では、膨大なお経を判別・解釈して教義を整理した。これが宗派の始まりである。
 中国で成立した13の宗派に加えて、日本でも8つの宗派が生まれた。だが、江戸時代、寺が戸籍を管理する寺請制度によって、強制的に特定の寺に所属することになった。そうなれば経典解釈の違いによる宗派の違いなど、はっきり言ってどうでも良い。
 更に、明治以降、故郷を離れて都市に生活する者が増えて、宗派すら判らなくなりつつある。しかし、嘆くなかれ。自分にふさわしい宗派を選ぶ好機でもある。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿