ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

煙が目にしみる

2017年12月18日 | 末広がり

どうして私の恋が本物だって分るのかとみなは聞いた

もちろん、と私は答えた

心の中にあるものを否定することはできないの

みなは言った、いつか恋は盲目だと分るさ

ハートが燃えさかっているときは

知っておかなければいけないよ

煙が目にしみて見えなくなることをと

 

それで私はみなをひやかし、陽気に笑って見せた

私の恋人を疑うなんてと

でも今日、その人は消え去って

私は一人になってしまった

 

今や涙を隠せない私を友人たちは嘲り笑う

それで私は微笑んで言うの

愛の炎が消えてしまうとき

煙が目にしみるものなのよと

 

  「オンリー・ユー」のプラターズのカバーで知られる「煙が目にしみる」は、戦前のミュージカル映画「ロバータ」(1933年)の中で女優アイリーン・ダンが歌ったのがオリジナル。

それで女性形で訳してみた。

原題は「スモーク・ゲッツ・イン・ユア・アイズ」、エンディングで「愛の炎が消えたら、あなたたちも煙が目にしみるでしょうよ」と、失恋したヒロインが精一杯強がるところが、なんとも切ない名曲だ。

  ブライアン・フェリーが1974年のセカンド・ソロアルバムでカバーしている。

下は2003年のライブ。アレンジがとてもいい。

Smoke Gets In Your Eyes

 

They asked me how I knew my true love was true,
I of course replied, something here inside cannot be denied.
They said someday you’ll find all who love are blind,
When your heart’s on fire, you must realize,
Smoke gets in your eyes.


So I chaffed and then I gaily laughed,
To think that they could doubt my love,
Yet today, my love has flown away,
I am without my love.

Now laughing friends deride tears I cannot hide,
So I smile and say when a lovely flame dies,
Smoke gets in your eyes.

 

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お金

2017年12月17日 | 珠玉

「お金は決して汚いものではないよ。

おもに汚い方々が汚く使うから、汚いものに思えてくる。

お金はモノを買うだけの手段ではなくて、たとえば、さまざまな気持ちを表現するためにも使える。

優れたサービスへの感謝の気持ちとしての心付けであったり、地元の弱小スポーツチームを応援するための義捐金であったり。

自分が汗を流して稼いだ貴重なお金で技や芸、会社やお店を育て、支える。

とても素敵なことじゃない。」

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十字砲火

2017年12月15日 | 日記

 かつて受験戦争という苛烈な十字砲火の中をくぐり抜けた。

トラウマにはならなかったが、無傷とも言えない。

しくじったら人生がもうそこで終わるような錯覚にみなが追いかけられていた。

時々思い出しては、いったいあの狂熱はなんだったのかな、と意味を探す。

意味がなかったら、虚しいではないか。

 息子が県内の大学に進学すると聞いた二つ年下の妹が、小声で尋ねてきた。

「兄さん、本当にいいの?」

彼女の二人の子供はどちらも僕ら同様、進学で上京している。

「ああ、もうそんな時代でもないだろうから。

40歳前後の頃かな、新聞の読者投稿欄で、ある母親が書いた文を読んだんだ、自分は成績が良かった息子と二人三脚で受験戦争を勝ち抜き、息子は東京の一流大学に入学、卒業後は一流商社へ勤務して、それを夫とともに喜んだのだけれど、激務と過労の果てに自慢の息子は自殺してしまった。今、夫と二人で家業のガソリンスタンドを細々と経営しながら考える、私たちはいったいなんのために一生懸命になっていたのかと。」

勉強して「東京で勝つ」こととはなんだったのかを教えてくれる新刊書

 

 http://bunshun.jp/articles/-/4081

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GHポラーノの杜(再掲)

2017年12月14日 | 珠玉

 明日15日でグループホームポラーノの杜が開所9周年を迎える。

開所当日は、晴れてはいたものの、風の強い日だった。

他法人と公募で争い、死闘の末に獲得したホームで、その後も自治体とボタンを掛け違えて開所が延びたり、落札業者とうまく行かなかったり、とトラブル続きだったこともあって、その日を迎えた喜びはひとしおだった。

幼かった娘と、施設管理者とでワルツを踊った。

こんなことは後にも先にも一度きりだ。

 

「チェントアニ(百年続くように)!」ドン・アルトベロ(イーライ・ウォーラック)

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自費出版

2017年12月12日 | 日記

 11年ほど前、自費出版で自分の本を一冊作った。

ある程度、知人等へ献呈したあとに残された大量の在庫が、今でも段ボール箱に入って眠っている。

 思い切って自費出版をしてみたところ、出版物に対して新しい基準を持てた。

経験が基準・尺度となって、その本に注がれた情熱、努力、あるいは欠けているもの、怠慢などが手に取るように感じられるようになった。

 自費出版は自分の限界を知ることだった。

自分にできること・自分にできないことのボーダーラインを明確にしてくれた。

この著者は自分と比べて実力もないのに、であったり、誰にも評価されていないのだから自分の書いたものを本にするなんて、といった根拠のない慢心や卑下がなくなった。

本を作ることはとても大変だが、少しの勇気と余分なお金があれば、本を作り、さらには売ることすらできる。

この絶妙なバランスが、自分の中に長くあった書物や作者に対する盲信や批判や敬意を、もっと普通のものにしてくれた。

 自費出版をしても、日常はまったく変わらない。わかっていたはずなのに、それも驚きだった。

それでも、自費出版をしてみて本がさらに好きになった。

そして書き続けたいと思った。

大切なことは、書くよろこび、文字にする楽しさで、出版は手段にすぎない。

ともあれ、自費出版は、こんな風に自分の気持ちをとてもシンプルにしてくれた。

 

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