ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

十字砲火

2017年12月15日 | 日記

 かつて受験戦争という苛烈な十字砲火の中をくぐり抜けた。

トラウマにはならなかったが、無傷とも言えない。

しくじったら人生がもうそこで終わるような錯覚にみなが追いかけられていた。

時々思い出しては、いったいあの狂熱はなんだったのかな、と意味を探す。

意味がなかったら、虚しいではないか。

 息子が県内の大学に進学すると聞いた二つ年下の妹が、小声で尋ねてきた。

「兄さん、本当にいいの?」

彼女の二人の子供はどちらも僕ら同様、進学で上京している。

「ああ、もうそんな時代でもないだろうから。

40歳前後の頃かな、新聞の読者投稿欄で、ある母親が書いた文を読んだんだ、自分は成績が良かった息子と二人三脚で受験戦争を勝ち抜き、息子は東京の一流大学に入学、卒業後は一流商社へ勤務して、それを夫とともに喜んだのだけれど、激務と過労の果てに自慢の息子は自殺してしまった。今、夫と二人で家業のガソリンスタンドを細々と経営しながら考える、私たちはいったいなんのために一生懸命になっていたのかと。」

勉強して「東京で勝つ」こととはなんだったのかを教えてくれる新刊書

 

 http://bunshun.jp/articles/-/4081

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