nabe語録-スペシャルティコーヒー専門ショップ サーカスコーヒー

京都北山にオープンしたスペシャルティコーヒーショップ「サーカスコーヒー」の熱い日常をご案内します!

東京出張報告書2014&コーヒーと気候変動

2014年09月28日 19時25分24秒 | サステイナブルコーヒー
年に1度の東京でのコーヒーの展示会に
今年も行ってきました。


東京ビッグサイト!
響きだけでなんか凄そう!



会場では、色々なコーヒーの競技会が行われていたり
各メーカーさんのブースで新商品の案内や
日本を代表するバリスタさんがコーヒーを振舞ってくださいます。
一般の方も、参加できます。
入場料3日間で1500円と日本の最先端のコーヒーに触れるには
お得ではないでしょうか?
来年もし、参加希望の方おられましたら
ツアーでも組んでいけたら面白いですね。



新しいマシンのお披露目などもあります。



毎回、いろいろな方にお会いできるのでブースも時間がある限り回らしていただきますが
いろいろなセミナーを受けさせていただきました。
競技会もいろいろと応援したいかたもおられたのですが
ほとんど見ることが出来ず・・・

今回のセミナーの中で、衝撃的なセミナーとして
「コーヒーと気候変動」というセミナーでした。





書き出すと、長々となるのでまとめてみたいと思いますが
ちょっと長くなりそうです・・・


私の中では、まだまだ未来の話しだと思っていたような
気候変動の影響がもうすでに多く出てきていました。


温暖化の影響で、標高が高くて今まで発生していなかった高地でも
この数年、コーヒーノキに発生する病気や害虫が大規模に発生しています。

セミナー内であった資料で
このままの温度上昇が続いた場合、
この20年ほどで
ある地域では
アラビカ種の栽培できるエリアが約30%ほどになってしまうという
衝撃的なデータもありました。

栽培適地の変化によって、より標高の高いエリアに移動することによって
人的な労働力の増加にもつながるということでした。


「アラビカ種」というのは、「コーヒーノキ」の品種の名前です。
現在一般に、「アラビカ種」と「カネフォーラ種」とそれを掛け合わせられた「ハイブリッド品種」があります。

「アラビカ種」は風味豊かで酸味風味特性の豊かな味わいとなるが環境の変化に弱く生産性低く
「ロブスタ種」は風味の特性出にくく風味も単調な味わいですが、病気や環境の変化に強い生産性の高い品種です。
「アラビカ種」の方が、精細な風味があり高品質なコーヒーとして評価されています。


今、自然環境の変化の中で多くの生物が絶滅していっています。

地球の自然環境が長い間時間をかけて進化して積み重ねてきた生物が
弱い種から先に絶滅していっています。

もちろん宇宙規模のバイオリズムの中での影響もあると思いますが
この100年200年の人的な活動が原因であることは大きいと思います。

この激変の中で、「アラビカ種」もいずれ「種の継続」ができなくなることが
リアルに想像できるようになってきました。

なんか、とてもお先真っ暗の話しばかりですいません。
でも
セミナーで言われていたコーヒーの立場で
できることがあるというお話もありました。

環境変化の考えるポイントが2点あります。

・緩和(削減する)
・適応・強じん化

「緩和」とはその環境破壊の原因を減らしていくこと。
そして「適応」は文字通り、環境の変化に応じて対応してくことです。

コーヒー産業の場合、これが矛盾しないということでした。

コーヒー農園を作るために森を伐採してくのではなく
森を守りつつコーヒーの栽培を広げることによって緩和し
適応し、また気候の変化に対応した品種の栽培などを行うことで
適応できるということでした。

「現地住民の生活向上と同時に
地球環境保全も図れる生産加工流通するコーヒー」を
増やしていかないといけないと思います。
そして、そこに、「美味しい」ということが
大切なことであるということでした。

コーヒー業界としては、出来ることがある以上
取り組まなくてはいけない課題であると思います。

そしてコーヒー業界における「サステイナブル(持続可能性)」の意味が変化しているということでした。
コーヒー業界に「サステイナブル」の言葉が出始めたときは、
コーヒー生産者の生活であったり環境であったり生産者の持続可能性についての言葉でしたが
現在では、コーヒー業界、コーヒー産業自体の「サステナビリティ」について真剣に考えなければいけない時期になったということでした。




そんな中で
「ぼくにできること」を考えたとき
なんなんでしょうか?


もちろん、そういった考えを持たれている栽培者の方と
繋がって、販売をしていくことも大変重要です。

そして、より多くの方に考えてもらうということかもしれません。

また、社会生活を送っている以上、
CO2を排出して生活をしているので
自分なりに出来るだけCO2を出さない生活を心がける事。


ちょうど、先日新聞の社説に「宇沢弘文」さんのお話がありました。
そこで書かれている内容でしか「宇沢」さんのことは知りませんが
現代の本質を突いた内容でした。

社会の仕組み自体を大きく見直さないと
絶滅していった生物たちを他人事と見過ごせなくなると思います。


そして現実的にできることとして
「選挙にいく」ことしかないのではないでしょうか?

「あきらめない」で自分の意思を託すことではないでしょうか?


長々とすいません。

とにかく、現実を知ってまた
明日から粛々と頑張ります!


今回は帰りの車窓をから、東京砂漠の歌が頭をグルグル。
もちろんビルの屋上でバスケットです。
https://www.youtube.com/watch?v=GYR8b-MC3bs



あと、初めて屋形船にも乗りました。
コーヒーアミーゴズの集まりに参加させていただきました。
とても楽しいひと時でした。


そして今日は、家族で賀茂川。
最高の気候でした!