「職場」というもの。

大学卒業後、最初の職場で出会った先輩が、久しぶりに会わないか
と連絡をくれた。この方とは１０年程前に一度会っているが、今回
は出来れば、当時の他の同僚諸氏も交えて飲もうという。５０人規
模の職場だったが、今首都圏に居るのは数名だろうか。

私の方は親の介護であまり自由がきかないというと、出来るだけ私
の近場で場を設けるからやろうというので、宜しくお願いしますと
返事をしておいた。今夏は暑すぎるから、秋口に同窓有志で飲み会
を開くという。懐かしい。ちょっと楽しみである。

昨年の年末にも、古い友人が我が家を訪ねてきて、皆還暦が近いの
で、中学校の有志同窓会を開くが来ないかと誘いを受けた。
今年の正月には、銀座の事務所に勤めていた頃の先輩から(突然初
めて)電話があり、定年だから仕事を辞めるが、今後も付き合いた
いので、たまに会って飲もうと言われた。

どの件も当方の介護事情その他で、今はあまり付き合えないと返事
をしたものの、旧知旧友の仲間とは有り難いものだと思う。私はヒ
ト付き合いを面倒がる性格で、社交は好きな方でないのだが、こう
して見ると、案外自分って人徳あんのかな、と不可思議である。

大卒後経験した職場は、長期バイトも含めて５つ６つあるが、転職
・転勤等で離職した職場でも、その後に人間関係や交際が続くこと
はある。辞める職場でも、後ろ足で砂を掛けるように消えるのでは
なく、最低限の礼節を尽くして辞去するのが、ヒトとしての倫理の
在り様でもあり、それが後々、人生にプラスに働くことも多い。