利根川沿いを下って、井野川沿いをくだって、群馬の森にある県立近代美術館へ行ってきました。一ヶ月以上、行かなくては、行かなくてはと思いながら、猛暑と雑事を口実にして…
なんと、最終日になってしまいました。
近代美術館開設40年記念展の第1部『1974年ニ生マレテ』
なのです。
私が29歳の時、この美術館はできました。40年経ったんですね。私も40年生きて来たんですね…
10時過ぎの群馬の森公園です。蝉しぐれ、緩やかな風、昨日までに比べるとずいぶんしのぎやすくなりました。
ロビーでは、『1974』の数字のオブジェに、観に来たみなさんが飾りを付けてました。「いかがですか?」って声かけられたけど、笑ってごまかしました。
図録の一部を写真に撮って、『1974』に出品した1974年生まれのアーティストを紹介します。そうなんです、この展覧会は、近代美術館が開設した年に生まれて、今活躍している6人のアーティストに、この展覧会のための作品を制作してもらったんです…
宮永愛子さんの作品、『結晶の生まれたころ』です。ナフタリンでつくった彫刻が樹脂の中に閉じ込められた作品です。
封じ込められた結晶は眠っていて、ひたすら眠りから覚めるのを待っているんです。
図録にある作者の言葉です。作者は結晶が目覚めた時の行く先を想っているようです。
私は、閉じ込められた40年という時間の重さを感じていました。軽やかな白い結晶、でもね、この40年、40年なんだいね…
小林耕平さんの『L字とミミズ』です。たくさんのオブジェとドローイングが展示室を埋めています。
付けられているキャプションを読みながら、謎解きしてました。楽しかったです。
水野暁さんの作品です。『大地との距離についてー浅間山』です。
東吾妻町生まれの作家は、「美術館が生まれるはるか昔からそびえる浅間の存在を提示することを試みました」と書いています。
重いテーマに取り組む40歳に敬意を表します。
土屋貴哉さんの作品は、近代美術館そのものを扱ったインスタレーションです。映像、写真、オブジェ、いろんな手法で美術館そのものを表現しています。
写真の作品は『Uphill』、美術館の床を素材にした、スクロールを繰り返すプログラム映像です。近代美術館の40年は、こういう世界だったのかな…、感無量です。
春木麻衣子さん、『view for a moment』です。
「”ある特定の時間”が
私だけの物語に依るばかりなくて、
私以外のヒトの想像に頼るシカケになるといい。」と図録に書いています。
「1974年からはじまった
”ある特定の”(時間の)物語も、
皆さんの想像で埋め合わせることで
完成されたらうれしいです」
彼女が提示した特定の時間、それを埋め合わせることのできる想像を、私の40年の事実は生み出せそうにありません。ごめんなさい。
家永史尚さんの作品です。近代美術館の歴史を展示室の変遷で表現した作品です。
「モチーフの中で作品を見るという不思議な状況になります」、作家自身が『不思議』という状況を私も実感させてもらいました。
私も、ほんの少しだけですけども関わってしまった近代美術館の40年なのですね。
なんか、やればできたかもしれないことを回避してしまった記憶があります。それで、後ろめたいんです。だけど…
常設展示場へ行ったら、開館当時からの青年美術展(現・青年ビエンナーレ)の優秀作品が展示されてました。その中に、1978年の平出豊さんの彫刻作品がありました。荒々しい錆びた鉄でつくられた作品です。すごく、ものすごく懐かしかったです。
私の40年の振り出しに出会った気がしました。
帰りは玉村町を経由しました。玉村の田んぼの稲は花が終わっていました。
前橋で日本舞踊の師範をしております、直派若柳流の若柳糸駒です。ヒゲおじさんのパートナーは、キキでなくて、あたしなんです。
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若柳糸駒
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昔フランスにいた日本人の画家の猫の絵があるというので、行こう行こうと思いながらなかなか行く暇がありません。
ところでさっき迄「遠い約束~星になったこどもたち」というドラマを見ていました。
テレビ見て泣いたのは初めてです。