猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

保護メガネをして近所を散歩、大島養魚場の活きアユは11月までです。散歩は「正しく怖れること」を考えながらになりました

2019-10-16 20:10:57 | あんじゃあない毎日

昨日散歩の途中で朝日町の大島養魚場に寄って、ご主人とおしゃべりをしてきました。
「鮎の養殖って、いい仕事じゃないですか?」
「良かないよ、なんかありゃ全滅、大損になるんだから…」
「そういう経営上のリスクでなくてさ、マイペースにできて…」
「そりゃそうさ、囮(オトリ)アユを育てているのはうちだけ、独占企業だもの、でもね、一人でやってるってのはさ、皆んなに当てにされてるじゃないですか、責任感じるから大ごとだいね…」

の友釣りをする釣り人にとって、良い囮を育ててくれてるのは大島さんちだけだものね…

 旧日赤病院跡地の北側の通りにある大島養魚場(027-243-2648)は、河川での友釣りのシーズンが終わってもまだ鮎はいっぱい水槽で泳いでいます。これはね、活きアユとして人の胃袋に入る分なんです。卵巣が発達した子持ち鮎がお好きな方にはこれからが食べごろなんですね。電話して訪ねると1尾でも、数百尾でも売ってくれますよ。11月下旬まで営業しているそうです。私は11月の第一週が過ぎれば、鮎と遊べそう、分けてもらいに行きます。活きアユはおいしいですよ。


 昨日の朝は、前橋ミナミ眼科で手術翌朝の検査を受けてきました。
手術した左眼の視力検査をしてもらったら、矯正後の視力が0.4でした。びっくりです。手術前は0.1~0.15しかなかったですからすごい改善なんです。世の中が明るく見えます!
「眼圧の上昇を心配してたのですが、全く影響が出ていません。神経炎の心配もありません」、私の眼は、白内障のほかにも別な疾患を抱えているものですから、板倉院長はそちらのことを気遣ってくれていました。そして、視力はもう少し出るだろう、左右の眼の視力のバランスが改善されるので見やすくなるだろうと言ってくれました。ありがたいことです。

  家に戻って昼食の支度をしていたら、水道の水が温かく感じられました。台所の壁の時計を見たら、室温は19℃ちょっとでした。この時の外気温は17.3℃、急な冷え込みです。10月上旬は最高気温が30℃を超える日が3日もあった夏みたいな陽気だったのですから。


  昼食後はしばらく休憩、それからストレッチをして、自転車散歩に出ました。
前橋こども公園の大きな欅の梢は色づき始めていました。若い公孫樹の木の葉も濃い緑色から明るい黄緑色に変わってきていました。綿シャツに薄手のセーター、その上にウインドブレーカーを着ての散歩でした。

 広瀬川に合流する直前の佐久間川です。白濁した水が流れていました。満水になってしまった八ッ場ダムが放流を始めたので吾妻川上流の濁り水が流れてきているのだと思います。

国会の参議院予算委員会では、自民党の松山政司議員が、「コンクリートから人へ」を掲げた旧民主党政権が八ッ場ダム事業を一時中止しようとしたことを皮肉ったうえで、同ダムが今回果たした効果を政府に確認したそうです。赤羽国土交通相は八ツ場ダムを含めた上流のダム群が機能して洪水を回避できたと述べたそうです。これに対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は、記者会見で「大型公共事業をやめようと言ったが、検証の結果、八ツ場ダムの必要性を認めて(事業を)再開したのは旧民主党政権だ」と反論したのだそうです。この国の政治家は、与野党で、八ッ場ダムの手柄の取り合いしてます。ことの本質から全く外れた議論、ものすごく寂しくなりました。

  佐久間川の水際には、赤マンマとミゾソバの花が咲いていました。

つまらない手柄の取り合いはどうでもよいことで、私は、寺田虎彦が遺してくれた「正しく怖れる」ということの意味を考ええながら、秋めく風景を眺めてました。
明治中期から昭和初期の物理学・地震学の権威で随筆家だった寺田寅彦は、、「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」と随筆に書き残しています。
この言葉で大事なのは、「むずかしい」というところなのだと思います。「正当に怖がる」だけを取り上げてしまうと、何が「正当」なのかっていう議論になってしまいます。それは虎彦が望んだ議論の方向ではないと思うのです。「正当な怖れ」を持つことができれば、原子力発電所でも自然災害でも心配する必要なんかないなどということは決してないと思います。

 大島養魚場がある朝日町の通りに植えられたハナミズキの街路樹数十本の中からいちばん良さげなのを探しました。きれいに紅葉を始めていました。

虎彦が私たちに言い残したのは、「正しく怖れることによって見つけることのできるものがある。怖れの中で発見した事実の中から、危険な要因を可能な限り減らしていくことが大切なのだ」ということであると、私は思っています。
ダムをつくることによる治水の時代は過去のものとなろうとしている気がします。今回の台風19号の大雨で、13日未明までに、千曲川など国が管理する24河川で水があふれ、荒川など15都県が管理する118河川でも浸水が確認されています。こんなに多くの河川で、一時に氾濫が起きていたのです。そして、洪水調整の役割を放棄して緊急放流を行ったダムは、6ダムにのぼり、塩原ダムが放水された那珂川の下流域では洪水被害が発生しています。
「八ッ場ダムの手柄」の取り合いをしている事態ではないです。これだけ多くの河川の洪水調整を新たにダムをつくってやっていくことなどできるはずがないのです。ダムの洪水調整機能そのものについて真剣な議論が必要になっていると
思います。「正しく怖れること」の「むずかしさ」をつくづく感じています。

あちこちでキンモクセイが芳香を放っていました。

 美しい花です。この花も、ひょっとすると洪水被害を受けていた可能性はあったのです。
「被害が防げたから良かった」とするのは間違いです。被害の怖れの中で一夜を過ごした私たちにとって、怖れの先に見えた事実は何なのか真剣に考える必要があるのです。八ッ場ダムもその一つにしかすぎません。

 

 

旧大竹酒造のレンガ蔵の前に三毛猫がいました。

  こんな三毛猫でした。近くの家のところに、二匹の猫の姿がありました。仲間かな…

 

 大きな真っ白い花のタイサンボクの実です。この実、もうじき「爆発」します。「爆発」して真っ赤な種を飛ばします。それでおしまいです。

中央前橋駅から桐生行きの電車が出てゆきます。曇り空ですが、夕暮れが近づいています。
台風19号の被害で運行を止めていたJR両毛線は足利~栃木駅間の上下線で運転を見合わせています。普及には相当期間かかるとのことです。八ッ場ダムの脇を通るJR吾妻線は、長野原草津口~大前駅間の上下線で運転を見合わせています。こちらも復旧には相当期間を要するようです。
上野村、富岡市、嬬恋村などでは懸命な復旧作業が始まっています。台風19号の影響は、群馬でもまだ続いています。病み上がりはお手伝いもできません…

 

   

冷え込んできたので、夕食は鍋にしました。鶏団子と野菜のなべです。野菜は、ハクサイ、ダイコン、ニンジン、シュンギク、菊の花です。鶏団子にはおろしショウガと卵の白身を練り込みました。薬味は紅葉おろし、ポン酢は前橋産のカボスで作りました。
卵の黄身が一個分残ったので、茹で野菜の黄身酢添えを箸休めにつくりました。おいしいです。

   鍋は、鶏団子、ハクサイ、ダイコン、ニンジン、豆腐を先に煮て、煮あがったところで春雨とシュンギク、菊の花を入れてひと煮たち、ポン酢でいただきました。温かいです。

今日は、8時半から前橋赤十字病院でがんの検査です。造影剤を使ったCTでがん細胞を探してもらいます。なければあんじゃあなし、あれば治療をすることです。治療に向けて体力付けてきましたから、治療もあんじゃあないです。

 

 

 直派若柳流の若柳吉駒でございます。
来春の美登利会は第77回を迎えますが、4月12日開催予定で準備を進めております。
これからも、初代と二代目の遺志と教えをしっかりと守り、精進に努めてまいりますので、末永くご贔屓いただきたくお願い申し上げます。

第76回美登利会と三代目若柳吉駒襲名リサイタルの舞台は、こちらでご覧になれます

お稽古場は前橋市城東町、詳しくはこちらをご覧ください


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今回 (ちかにゃん)
2019-10-17 11:05:53
市の防災マップをみてみました。

ここは0,5から3mの洪水が想定されてる地域でした。

改めて認識して今後の豪雨などに注意しようと思います。

自宅前の空き家がどこかに持ち主いるのですが 全く手入れせず 3.11の時に瓦もずれたままで 今回強風で飛んで来たら困るなあとかなり心配しました。今後も恐怖の空き家ですよ。
返信する
洪水 (ヒゲクマ)
2019-10-18 07:49:06
ちかにゃんさん
利根川が氾濫すると前橋のまちは広い範囲で浸水することが想定されています。どのぐらいの浸水の発生が想定されているのか知ることは大事なことです。あとは、災害の発生が予想されているときに、行政がどれほど正確な情報を提供してくれるかです。茨城の那珂川みたいに、国の管理機関が「はんらん情報」を出さないうちに浸水が発生していたなんてことがあると、話になりません。
風は、風速40メートルを超える強い風が吹くと、屋根がそっくり飛んで行っちゃうなんてことがあっても不思議はないです。どのぐらいの被害が発生するか予測は難しいです。放置空き家については市役所の建築住宅課に相談窓口があると思います。所有者がその気にならなければ解決が難しいのですが…
返信する

コメントを投稿