坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

アメリカ生まれのポップアートの現在形

2010年08月24日 | 展覧会
アンディ・ウォーホルのコカコーラやモンローの作品は60年代を代表するアートシーンであるポップ・アートの代表作です。日常見慣れた広告や映画スター、コミックなどサブカルチャーを題材に作品化することで、それまでの美術の概念を覆し、アメリカの消費社会から生まれたアート。キース・へリングも日本ではグッズなどでもなじみ深く、バスキアなどともに80年代の落書きアートのスターとなりました。アメリカ社会の明暗を背景に商業主義に押されながらもポップカルチャーは健在です。
掲載画像のマリーナ・カポス「052・ロニー2002」2002年。カポスはその流れをくむ現在のポップアーティストです。この展覧会は、戦後アメリカ美術の優れた企業コレクションとして知られるミスミ・アートコレクションより、約100点を展示。現在はネオポップの時代といわれていますが、日本のポップカルチャーに影響を与えた作品群の展覧です。

●ポップ・アート1960-2000/9月11日~10月17日/横須賀美術館(横須賀市)