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長崎大学熱帯医学修士課程の概要

2006-08-19 | Tropical Medicine 概要

長崎大学の医歯薬学総合研究科における大学院制度として熱帯医学修士課程(MTM: Master of Tropical Medicine)を2006年から開設。

目的:
熱帯病についてその基礎から応用までに至る系統的な知識や技術を授け、さらに実地研修や論文作成を通して熱帯医学の臨床に直結する知識と問題発見・解決能力を持つ高度専門職業人の養成を図る。

Nagasaki MTM Specific Objectives
- To provide opportunities to learn a broad range of skills and knowledge relevant to practicing
medicine, formulating disease control program
and conducting medical research in tropical and
developing countries.
- To provide an ability to solve practical problems they are likely to encounter in the tropics by
applying the principles of epidemiology and the
methods of state-of-the-art molecular medicine.

MTM: to be a life-long learner
- Acquire skills to collect accurate information (literature survey)
- Digest and summarize new information (basic sciences, research essays)
- Produce new data (research project)


詳細は以下のURLを参照して下さい。
http://www.mdp.nagasaki-u.ac.jp/
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/mtm/

学生は日本人とJICAの援助を受けた海外からの学生からなり計12名(2006年度):アジア3人2カ国(日本2・マレーシア)、南アメリカ1人(メキシコ)、アフリカ8人5カ国(ケニア3・タンザニア2・モザンビーク・ギニア・シエラレオネ)。授業や試験等は全て英語で行なわれ、1年間の履修後日本国内では唯一、熱帯医学修士(MTM)を取得できる。
2007 年度の学生構成:日本人5人、中部アメリカ2人(メキシコ、ドミニカ)、アフリカ3人(コンゴ3)、中東3人(エジプト2・イエメン)。
2008年度の学生構成:アジア7人(日本4・フィリピン2・ラオス)、中部アメリカ1人(ドミニカ)、南部アメリカ2人(エルサルバドル2)、アフリカ2人(ケニア・ギニア)。
2009年度の学生構成:アジア6人(日本3・ベトナム3)、アフリカ3人(コンゴ)。
2010年度の学生構成:アジア6人(日本2・フィリピン1・ネパール人1+ベトナム2)

4-7月:熱帯医学・公衆衛生に関する系統講義(7月末に試験)
8月:2-4週間の海外研修(2006年度:ベトナム・タイ)
9月-3月:各学生の選択した教室に所属し修士論文作成



-質問に関して-
メールにて質問を受けましたので、回答を書いておきます。
これらは学生の立場で個人的に書いたものなので、公式の内容でないことに御注意下さい。

・来年度募集要項公開の時期について
はっきりした日程は未定のようです。始まったばかりのプログラムなので修正箇所も多く、取り決めはが遅くなるようです。
2006年度募集要項の公開は年末で、試験は翌年の1月でした。今年はもっと早く公開するようにしたいとは聞いています。
概要はおそらく今年のものと同様であると思うので、上記のURLにて御参照下さい。

・年齢制限について
年齢制限は全くないと思います。2006年度の学生全体で最も多いのは30代半ばの医師で、最年少は29歳、最年長は40代後半と推定されます(本人も正確な年齢は不明…)。

・入学試験内容について
参考に2006年度入試の内容を説明します。
試験は全て英語で行なわれ、試験内容の説明や注意書き等も英語。

- 感染症・公衆衛生のについての基本的な知識を問うMultiple Choice Questions
- 論文を読んでそれを英文でまとめる形式のEssey

- 受験生1対教官2の英語面接試験:内容は経歴説明・志望動機・熱帯医学に関する興味・将来の展望・修士課程へ入学する意義・多額な予算があればどう熱帯医学のために利用したいか・その他一般的な内容を英語で面接します。

・募集人員について
正確な事は分かりかねます。上記のURLを参考に公式にお問い合わせ下さい。2006年度は全体で12人・日本人は2人のみでしたが、大学としてはもっと増やしていきたいようです。2007年は全体で13人・日本人は5人でした。

・語学力について
2006年に修士課程に専属されていたcoordinatorの先生をはじめ、多くの講師の先生方は日本人ですから、情報を個人的に日本語で得ることはできます。しかし、公的なannounce・講義等は基本的に全て英語で行なわれます。修士学生の中にも母国語がスペイン語やフランス語であまり英語が得意でない学生もいますが、個人的には自分を含めて、やってみるとなんとかなると思います。また入学試験では語学能力も試験される大切な要素の1つだと思います。

熱帯医学研修課程:3ヵ月、定員約15名 
 熱帯医学の基礎と応用を3ヶ月間で習得する国内唯一の研修課程。昭和53年度(1978)の設置より、平成25年までに455名の修了生(医師186名、看護師、保健師、助産師、薬剤師など269名)がいる。対象とする研修生は、医師・看護師・薬剤師・検査技師など多岐に渡る。目的は、「熱帯地で保健医療活動をするにあたって必要最小限の熱帯医学に関する基本的な知識や技術を、短期間で習得させる」ことにある


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