数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

原発震災列島(3)活断層密集地域(近畿トライアングル)、若狭湾原発銀座、造ったのは狂気の沙汰?

2015-04-26 19:56:54 | 原発震災列島

 プレート境界型の巨大地震(南海トラフ地震など)が発生すると、それと連動して、複数の巨大直下型地震が起こると予想されています。  

 

 その活断層による巨大直下型地震で、最も危険な地帯(原発震災が起こると思われる地域)は、原発銀座のある若狭湾一帯だと思います。  

Yahoo知恵袋 若狭湾では、無数の活断層が網の目になっている?現在陥没運動をしており、「陥没湾」として知られている?原子炉は、わざわざその地塊の縁の崖や断層谷に作られた?より

「 『若狭湾の活断層と原発位置 & 近畿トライアングル』    

大飯原発停止にあたって、活断層のことをよく耳にしたと思います。 ご専門は、自治・行政である市村先生は、足尾山地の地質を永く研究しておられ、この経験から若狭湾についてコメントをいただきました。既知の資料を組み合わせて、活断層の集中を門外漢にもよくわかる資料を作っていただきました。あまりの多さに息をのみます。地図の下の文は、市村先生のコメントです。

 大飯原発の再稼働の動きがあるので、その地質的な安全性について、地質図を睨んで、タダの地質趣味なのですが、及ばずながら、その地質的な安全性について考えました。

若狭湾は、構造盆地というか、断層系が網の目になっていて地塊のブロックを動かし、現在陥没運動をしており、「陥没湾」として知られています。原子炉は、わざわざその地塊の縁の崖や断層谷に作られています。

 若狭湾の陥没運動には、過去の大地震の事例(天正地震1586、寛文地震1662、北丹後地震1927)をみると、地震の際、方向の違う、交差する断層が何本も連動しているという特徴があります。それぞれの断層によって役割が異なっており、上下にずれたり、左右にずれたりしました。天正地震は、東海地方側から若狭湾までの大変動でした。  関電等が今年保安院の指示に従って行った再検討は、連なる数本の断層が連動したら(これは普通にみれば一本の断層のようにみえるもののことです。)、どのくらいの規模(ガル)の地震を起こすか、というものでした。「連動地震」があっても700ガル程度で、現在の大飯の原子炉は安全だという結論を出したようです。しかし、若狭湾のこうした過去の起震構造からすれば疑問を感じます。  大飯原発の岬の海底を通っている熊川断層は、京都から続く花折断層、三方五湖を作る三方断層・日向断層、敦賀断層などと連動して動いている大規模な共役断層群の一部です。この断層は、若狭湾の陥没を作る断層系の一つなので、交差する断層を考慮して、全体の破壊力の規模を把握すべきだと思います。ここにあるのは日本列島を形成している主役の断層群であり、列島の東西圧縮のストレスが解消する近畿トライアングル、近畿三角帯の頂点をなすところです。  その若狭湾の中でも主要な断層の真上や突き当たり、あるいはすぐそばに、敦賀原発、もんじゅ、美浜原発、大飯原発が作られています。  敦賀原発が、浦底断層の作る高度差100mの断層谷の断層の上にあることには唖然とするしかないですが、大飯原発もまた、大島半島という奇妙な場所にあります。半島付け根側はオフィオライトの基底である超塩基性岩の塊(エンスタタイトの輝石岩が一部にありますからかなり深部のものでしょう。)であり、半島の先端側はそれより浅いところで出来た塩基性岩です。両者は整合ではなく断層で接しており、本来離れていた別個の岩体であるようです。原発のある谷間もまた、その塩基性岩がずれてできたものであるようにみえ、付加体特有のデュープレックス構造がさらに細かく分断されているようなのです。左横ずれの断層が屈曲している熊川断層が動くとき、その北西側の地塊がこの半島を強烈に押すことになりますから、大飯原発がはめ込まれている半島の小さな谷のリニアメントの地面も破壊されて、上下、左右にずれるおそれがあるのではないかと怖れます。原発の北側の山だけが岬状に海の中に延びているのが気になります。それは北と南の岩体は違う動きをしていることを示唆しているように思えるからです。  若狭湾では、長い断層が起こす揺れだけが問題なのではなく、①共役断層が同時に動いたらどうなるか、②断層の近くでは地盤が壊れることによる被害がどうなるか、が問題だと思います。もちろん津波もですが。  近畿トライアングルの概念は、1962には出されていたのですから、当事者には、このような地域にはそもそも原発を作らないという判断をしてほしかったと思います。(引用終わり)」

 若狭湾の活断層と 1662年 「若狭湾東部の活断層は、5列の断層帯にまとめられる。  このうち三方(みかた)‐花折(はなおれ)断層帯北部は1662年、寛文(かんぶん)2年の近江・若狭地震を発生している。  右側の図は、古文書の被害記事から推定された各地の震度。    長野県下伊那郡阿南町大下条では、この地震の揺れで新第三紀富草層群の地すべりが起こり、深見池ができた。  若狭湾の西方では1927年北丹後地震、1925年北但馬地震、1943年鳥取地震。東方では1948年福井地震が発生している。(引用終わり)」  なお地震により送電・変電設備もズタズタになるようです。

 
 『3月11日の地震により東北電力で発生した広域停電の概要 平成23年9月10日 』    『若狭湾の原発銀座-背後に山が迫る恐ろしい立地』院長の独り言様 『若狭湾周辺海域の第四紀構造運動』  若狭湾沖も相当危ないようです。  これでは巨大地震が襲った場合、当然電気の送電はストップすると思われます。それより、立地している地盤がどうなってしまうのか心配です。  しかし、このような危険地帯になぜ原発を造ったのでしょうか?いや、なぜ造れたのでしょうか?少しでも合理的精神があれば、この危険地帯に原発を造ることは、自滅行為だと判断できたと思います。

  『原発銀座、若狭湾の巨大地震と津波 小海キリスト教会牧師所感』    断層の存在を認めない電力会社の姿勢は 原発建設段階から現在まで何も変わっていない  山崎久隆(たんぽぽ舎) 「進歩」を拒絶する原発-生越忠氏が活断層を警告したのに-  日本の地震学、地形学は30年間で飛躍的に進んだことを否定する者はいないであろう。例えば「活断層」一つとっても、以前は「地震が起きると活断層が現れる」との考えが主流だったが、今では「断層のうち、繰り返し活動をしてきた断層を活断層という」との考え方が一般的だ。繰り返し活動をしてきた以上、今後も動くと考えられるわけで、そのような断層上に重要構造物を作ることは危険なのは言うまでもない。  敦賀断層は紛れもない「活断層」であり、この断層は繰り返し活動をしてきたことについて敦賀原発を建てた日本原電も「認めて」いる。しかし敦賀原発を建てた時点から「認めて」いたわけではない。浦底断層を活断層と認めるのは2008年のこと。  それまでは断層は動かない。つまり「死断層」だと主張していた。  

 これは和光大学元教授の生越忠氏が1980年代から主張をしていた。たとえば「検証・日本列島」などの著書や多くの論文などで国や電力による「活断層値切り、活断層隠し、活断層無視」があったと警告した。  「原発」は今や、地震学や変動地形学の「新たな知見」を取り入れることも拒絶している。「巨額の損失をどうしてくれる」などと関電、日本原電などは開き直っている。原発震災を準備しているに他ならない。国には、もっともっと厳しく「廃炉要求」を迫る必要がある。なぜならば、これらは既に経営破綻を来しているのだから。  柳ヶ瀬・関ヶ原断層帯との連動-活断層の値切りに警告(宮内崇裕教授)  千葉大学大学院理学研究科の宮内崇裕教授は、浦底断層を含む断層群の「大きさ」も忘れてはならない重大問題であると警告している。  生越さんも指摘をしていた「活断層の値切り」が、やはり敦賀原発にも存在していた。

  一般に原発において活断層の大きさを評価する際には複数の断層の連動を考慮する場合は断層の距離が5キロ以内であることを条件としている。しかし5キロ以上離れていれば連動しないとする科学的根拠などない。  宮内教授によれば、浦底断層の位置は、敦賀半島をほぼ斜めに切っているが、その陸側には「柳ヶ瀬山断層」がある。ここを繋ぐと差し渡し約35キロの断層になり、マグニチュードは7.4級、さらに先には「柳ヶ瀬断層」「鍛冶屋断層」と連なるので、これらの連動を想定すれば差し渡し65キロ、実にマグニチュードは7.8級、内陸最大の直下地震である濃尾地震に匹敵する第一級の起震断層として捉える必要があるとする。  この断層の真上に建っているのが敦賀原発だ。さらに「もんじゅ」も「美浜」も、「白木丹生断層」や「C断層」の上にあり、原発の真下で大きな地震が起きる可能性が同様に否定できない。

 破砕帯問題-「活断層無視」の電力会社  地震を起こす断層も危険だが、脆弱な地盤の上に立つ原発も危険である。  これはいわば浦底断層を「死断層」としてしまった日本原電が、それにより自動的に破砕帯も「活動しない」ことにしてしまったことから、建設当時から極めて弱い地盤であることが明確だった破砕帯の真上に原発を建てても「問題ない」と勝手に決めつけたことに端を発する。  浦底断層が活断層と認定された以上、その断層活動により引き起こされる想定される揺れは、「遠くて大きい地震」ではなく「直下の巨大地震」に変化したのに、相変わらず安全とし続けるために敢えて目をつぶる「活断層無視」につなが った。  生越氏の「検証・日本列島」では既に敦賀原発の破砕帯について「周辺に比べて極めて脆弱な地盤」と指摘し、大きな揺れにより地盤が変状する危険性を指摘している。  東洋大学の渡辺満久教授も破砕帯が動けば原発の基礎がずれてしまい、重要配 管などは破断してしまうと警告している。  破砕帯は地震断層ではないなどと電力会社は反論をしているが、結局大きくずれることに変わりはない。どっちにしても大規模な事故につながるような場所に原発などがあって良いはずはない。(引用おわり)」

 
 
 「全国の原発建設当時から反対の地質学者の生越忠氏は東大で助手どまり。建設許可出した松田時彦は設置許可書の松田式モデル採用で活断層の権威で名誉教授。2007年に柏崎の事故で生越が正しかったのは証明された。いつも産業側の学者が重宝される」  生越忠氏の闘いは決し無駄ではありませんでした。石橋教授の遥か以前から、活断層による原発の危険性(日本の永遠の破滅=原発震災列島)を警告されていました。開発優先の皮相的な思想洗脳の中で、私たち日本人は合理的な精神をまったく失ってしまったのでしょうか?  なぜ、こんな場所に原発を造れたのか?今となっては、どう見ても狂気の沙汰としか思えません。すぐにこの危険地帯から放射性物質を撤去しないと、本当に放射能まみれになってしまうと思われます。

 〔H28-09-29追記 Every Moment of my feelings.の記事の中より引用 「南海地震予測に見直しか? 西日本の陸の下に潜り込んでいる巨大な板状の岩盤で、東南海・南海地震などを引き起こす「フィリピン海プレート」が、近畿と中四国の間の地下で裂けているとみられることが、防災科学技術研究所などの地震波解析でわかった。従来の東南海・南海地震に関する予測は、ひとつながりの岩盤と考えて行われてきており、想定震源域や予測震度の見直しも迫られそうだ。広島市で開かれている日本地震学会で27日、発表した。 フィリピン海プレートは、太平洋から、西日本の陸を構成するプレートの下へ年に4~5センチの速度で沈み込む。プレートの境界付近ではひずみがたまり、東南海・南海地震を起こす。 防災科研の汐見勝彦・高感度地震観測管理室長、東京大の井出哲・准教授らは、過去10年間の約700の地震波を詳しく解析して、プレートの深さを推定。紀伊半島ではプレートは急な傾きで沈み込み、和歌山市付近で深さ約60キロに達する一方、中国・四国地方はなだらかに沈み、岡山市付近で深さ約40キロだった。 こうした結果から、プレートは、紀伊水道から兵庫県西部を通る線を裂け目として、傾きが急な領域と緩やかな領域の二つに割れていると推測。東京大地震研究所が震源の深い地震12例を解析すると、裂け目の領域で強い波動の乱れが確認された。 梅田康弘・京都大名誉教授(地震学)の話「東南海・南海地震の発生時期や揺れに関するこれまでの予測では、フィリピン海プレートが断裂していることは想定されていない。地震の起こり方から考えを変えていくことになり、研究を進める必要がある」 (2010年10月27日 読売新聞)」 「【 東京大学と防災科学技術研究所の研究グループは、日本列島の地下深く潜り込み大きな地震をもたらす原因となる「フィリピン海プレート」が、近畿から中国地方にかけて大きく断裂している可能性があるとする分析結果をまとめた。 日本列島の形成過程の解明に加え、西日本の地震リスク評価の見直しなどにもつながる。解明したのは、東大理学系研究科の井出哲准教授と防災科研の汐見勝彦室長らの研究グループ。 西日本で観測された地震の震源の深さの分布などをもとに、地下のプレートの形状を推定した。その結果、紀伊半島の西端から淡路島中部を通って鳥取市近辺へと至る地域の地下で、プレートが裂けている可能性が高いことが分かった。 裂け目は地表から、地下約70キロメートル程度までの深さに達しているとみられるという。 同プレートは約200万~400万年前に、日本列島の地下に沈み込む方角を北北西から西北西へとわずかに変えたことが知られている。このときに、プレートの中でも海山の並んだ一部分に力が加わり、断裂をもたらしたと、研究グループではみている。 断裂の結果、中国・四国地方の下にはプレートがあって下から支えられているのに対して、近畿地方の下はプレートが深く沈み込み、支えのない状態になっている。 近畿地方で活断層が多く、中国・四国地方で少ない理由と考えられる。また断裂部を通って地下深部から水などがわき上がっており、これが和歌山県から兵庫県北部にかけて、白浜・有馬・城崎などの温泉ができた理由だとみられるという。 わき水は内陸型地震の発生にも影響を与える。研究チームによると1995年の阪神大震災も、プレートの断裂部を通って地下から上がってきた水によって影響を受けた可能性があるという。 井出准教授は「活断層の存在だけでなく、今後は地下からわき上がる水の供給も踏まえて西日本の地震リスクを考え直す必要がある」と指摘する。 またフィリピン海プレートは東南海・南海などの海溝型巨大地震を引き起こす原因になる。これまでプレートの断裂は、海溝型巨大地震の発生を想定したシミュレーション(模擬実験)の研究などでは想定されていなかった。 海溝型巨大地震が連動して起こる可能性などリスク評価にも、今回の成果が影響を与える可能性もあるという。

  日本経済新聞 2010年7月9日」 「公益社団法人 日本地震学会Webページ表紙より 「<表紙の説明>  フィリピン海プレートの断裂と西日本の地震火山活動.Ide et al. (2010)によるプレートの等深度線と第四紀火山(▲),過去約百年の内陸地震(□,◇),プレート境界の低周波地震(・)および内陸の低周波地震(○)を示す.プレートは過去数百万年の運動変化の結果,現在の中国四国地方と近畿地方の間で断裂しており,その運動史と形状によって地下からの流体の供給ルートが規定されるだろう.内陸の地震火山活動はそれらを反映する.」 (引用終わり)(追記終わり)〕  近畿トライアングルの活断層密集地域に上記のフィリピン海プレートの断裂も関係しているのではないかと思われます。  阪神淡路大震災もこの断裂帯のストレスと関係しているようです。


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