数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

太平洋戦争とはなんだったのか、日本の偶像崇拝教下の数理論理革命の破綻

2013-08-25 19:33:23 | 国内政治
 太平洋戦争とは何だったのか?左翼系は「侵略戦争」、右翼系は「正義の戦い」と呼んでいるようだ。

 オランダのアムステルダム市長、その後内務大臣に選ばれたエドゥアルト・ヴァン・ティン氏は、親善パーティで次のような歓迎の挨拶をされたそうです。アムステルダムの光芒(照らされた日本の誇り)

 確かに太平洋戦争には、アジアの西洋列強に虐げられた人々を開放し独立させた功績もあるでしょう。それが日本人(黄色人種)でも勝てたのだから、自分たちにも勝てるだろうという考えにさせたのも一種の効果はあったと思います。また日本軍の圧制に対して立ち上がったことにも逆説的ですが意味があると思います。しかしその面だけを持って、この戦争が「聖戦・正義」だったとは言えないと思います。

 それに対して、左翼のいうように一方的な侵略戦争だったという見方はどうでしょうか。確かに中国戦線では、ゲリラ戦になり市民も兵士も見極めができなくなり(ゲリラ戦の戦術)、市民の大量殺戮も行ったようです。それに占領した主要都市で、物資の強制徴収と貨幣(軍票など含む)の大量発行を行ったことにより悪性のインフレを引き起こしました。また沖縄での市民に対する仕打ちは弁解しようもない。それではあの戦争は単なる犯罪行為だけだったのでしょうか?

〔H26-03-15追記・整理
 慰安婦については、認識を改めました。下記H25-12-14追記による記載も誤りではないですが、より包括的(世界的)に見た場合、確かに日本の慰安婦問題だけが特別に非道という訳ではないようです。
(一部転載します)
「第二次世界大戦当時の戦地性政策の三類型 
 秦郁彦によれば、第二次世界大戦当時の戦地での性政策には大別して自由恋愛型(私娼中心。イギリス軍、米軍)、慰安所型(日本、ドイツ、フランス[126])、レイプ型(ソ連、朝鮮[127])の3つの類型があった」

 日本の「慰安所形式」はドイツに見習って作られていたようです。きれいごとではないですが、戦場での最低限の秩序を確保し、性病を防ぐ目的があったようです。

 「自由恋愛型」とは聞こえが良いですが、強姦近いような性犯罪も多いようです。

「自由恋愛型とは英米軍が該当し、私娼中心で公娼制度を公認しないもので、その理由は世論とくに女性からの批判によって公娼制を公認できなかったためとされる[128]。その代わり、現地の娼婦の利用を黙認したが、性病が蔓延したともいわれる[129]。(バトラーらのフェミニズムによる批判や廃娼運動については前述#近代公娼制を参照)。植民地においては慰安所が存在し、また英米軍が占領後に日本軍慰安所を居抜きで使用した場合もある[130]。アメリカ軍もフィリピンなどの植民地慰安所をのぞくと慰安所を設置しなかったが、ノルマンディーに上陸したアメリカ軍が多数のフランス女性をレイプし、性行を行っている姿を見ないで街を歩くことが出来ないほどの状態になったためル・アーヴルでは市長が郊外に慰安所の設置をアメリカ軍指揮官に懇願したがアメリカ軍はこれを拒否している[131][132]。」

 そして酷いのが「レイプ型」です。これは強姦・虐殺という惨たらしい行為です。

「ソ連(ロシア)では慰安所は設置されていないがレイプが黙認された[143]。ヨシフ・スターリンは敵国の女性を戦利品とする「戦地妻」を容認し、「わが軍兵士のふるまいは絶対に正しい」と兵士を鼓舞した[144]。ソ連軍は占領したドイツで集団強姦を広範囲に行い[145][116]、レイプの被害者数はベルリンでは9万5000〜13万、東プロイセン等では140万人、ドイツ全域で200万人にのぼった[146]。ソ連軍は満州や朝鮮半島では日本人女性の強姦行為を各地で繰り返し[127]、ソ連軍によって監禁された約170名の日本女性が強姦を受け、23人が集団自決した敦化事件も起きている。また大古洞開拓団(三江省通河県)ではソ連軍による慰安婦提供の要請を受けて、2名の志願慰安婦を提供した事例もある[147]。満州開拓団にソ連軍が進駐した際には兵士の妻でなく単身女性が慰安婦として提供された黒川開拓団や郡上村開拓団の例がある」

敦化事件」は酷すぎます。建前上は共産革命とか言っていますが、おぞましき実態がそこにあります。 

「朝鮮人(朝鮮保安隊)も朝鮮半島の吉州郡や端川市などでソ連兵とともに非戦闘員の女性引揚者への集団強姦行為をおこない、強姦後に虐殺するケースもあった」

 なお朝鮮戦争のときの「韓国軍慰安婦」の問題も酷すぎます。というか朝鮮戦争の時の虐殺などの非道は目を覆うばかりです。戦争というのは、人間を極限まで非道にしてしまうものです。

 しかしこの朝鮮戦争の問題は、米ソ中の外交戦争ゲームのような側面もあります。日本にとってはこの「犠牲」によって平和を享受でき(共産革命の内戦の回避)、また朝鮮特需により経済復興を果たしました。〕

〔H25-12-14追記 『従軍慰安婦問題の歴史的研究―売春婦型と性的奴隷型』倉橋正直著を読んだところ以下のようだった。

 従軍慰安婦には、「売春婦型(日本内地の公娼制度と同じ仕組み)」と「性的奴隷型」があったとのことです。

 「売春婦型」は主に中国(日中戦争から太平洋戦争終結まで)で行なわれ、軍隊の進軍とともに民間人の商人が付いて行き、占領地に兵隊相手の日本町を形成させたとのこと。その町では兵士のリフレッシュのために、飲食店・菓子屋・風呂屋・売春宿などが主な業種だったようです。日本では軍が兵士の福利厚生をまったく面倒を見なかったので、この民間商人たちが肩代わりして、儲けていたようです。売春システムは、内地のものとほとんど同じものであったとのことです。
 ですから「性的奴隷型」と比べてれば、一つの職業?として見れるようです(戦前は親に「前借」というお金を渡し、子供(女性)を形に取ることもあったようですが)。

 「性的奴隷型」は1940年頃から、上記の民間の商人が行かないような場所、主に中国以外の南洋などの激戦地に、特に朝鮮の方を強制的に連行していったようです。これが韓国などで主張されている従軍慰安婦問題のことだと思います。日本政府はこの「性的奴隷型」を公式には認めない方針のようです。(追記終わり)〕


 思えば、17世紀頃から中国やインドなどのアジア諸国が西洋列強に暴力団の因縁のような言いがかり(アヘン戦争など)で侵略され、奴隷のような状況に陥った。それを目の当たりに見た明治維新の革新家たちが立ち上がったことに「原点」はあると思う。

 日本は形振り構わず、西洋の科学及びその社会制度を取り入れ、植民地化されないように軍事・経済を強化してきた。

 ただし科学が高尚な思想・哲学から進化してきたことなど顧みず、ただ軍事・経済の強化に繋がる表面的な手段としてのみ導入した。

 国家社会主義、大東亜共栄圏、これらは東洋の人為的な「理想政治」で西洋の過激な科学教(数理論理教)の侵略(帝国主義⇒科学応用軍事兵器による破壊と科学応用経済システムへの取り込み)を防ごうと企てたものだろうか。

 軍部独裁の日本は、日中戦争の特別会計を隠れ蓑にして対米英戦争に余剰金を注ぎ込み(利権拡大の要因もあったと思うが)、民主国家(米国など)の平時には戦争体制が整わない隙を狙い、先制攻撃を仕掛けたのかもしれない。

 科学技術とはどういうものなのか、数理論理教の宗教的核心はどういったものなのかをまったく考慮せず、そのうわべの技術(利便性・軍事性)のみを真似して兵器や産業機器を大量に作った。そして精神的には、合理的(数理論理的)思考を麻痺させる偶像崇拝思想(神国思想など)を蔓延させた。

 日本の市民はただのロボットされたかのようだ。徴兵された兵士は「生きて虜囚の辱めを受けない」など幾つものプログラムで強制洗脳され、ただの獰猛な戦争ロボットに変身させられた。兵士に徴兵されなかった国民も「一億玉砕」「鬼畜米英」などの非合理的な思想を強制洗脳されて、ある意味生産ロボットにされた。

 米国が広島・長崎に原爆を投下したことについては、いろいろな議論があるようだ。しかし、米国から見て、日本の兵士も国民もあまりにも合理的思考から外れたクレイジー(偶像崇拝的)な思想に染まっているので、もはや人間として扱う必要はないと判断したのではないか。自国の合理的思考を持った「人間」の損耗を減らすために、このクレイジーなロボット達を全て破壊しようとしたのではないか。

 なぜ国民は合理的な議論ができなかったのだろうか。なぜロボットにされてしまったのだろうか。国家総動員体制のため、ドイツで行われたメディアによる強制洗脳の手法が全面導入されたということもあると思うが。そもそも合理的思考する精神的(宗教的)なバックボーンがなかったということでないか。

 軍部・官僚は「国策」を遂行する中で、国策産業資本家(三菱・三井・住友などの財閥)とともに巨大な利権者になり、「国策・正義」にかこつけて結局は利益(私腹)を肥やすことだを目的にするようになったのではないか。国民を強制洗脳により安価なロボットにして、また占領地からの安価な労働力も使用して、自分たちの都合の良い「消耗品」にした。

 日本軍部やその関係者は、特別会計の残余財産、貴金属や大量の物資を敗戦後隠匿したようだ。これは本来ならすべて国民に還元すべき財産だったはずだ(または占領地の市民に返すべきものだった)。戦時国債・軍票は紙くずになり、食べるものにも事欠く国民を尻目に、この隠匿財産はいったいどこに消えたのだろうか。この隠匿財産を調査するために、今の地検特捜部の前身の部署がGHQにより作られたとのことだ。そもそもからして地検特捜部は胡散臭い組織(諜報・謀略的な組織)だ。

 恐らくこの隠匿財産は、米軍関係者と特別会計利権集団で山分けされ、その後の日本の権力構造の核となったのではないか。

〔H26-10-24 追記
 なお、アメリカが日本を太平洋戦争に追い詰める策略を行ったという記事などを見かけることがありますが、「日独伊三国同盟」が実質的に英米に対する最後通牒的な意味合いがあると思います。それはドイツ諜報・謀略戦略の勝利ともいえます。もはやこれ以降は、米国は対日戦争準備を始め、戦端のタイミングを見計らっていたようです。
 参考『歴史に消えた参謀 吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一 』湯浅博著 >
 またルーズべルトは知人から日本の世界征服計画を聞いていたとのことです。とても日本に対して妥協する道はなかったようです。
 参考『ルーズベルト秘録』産経新聞〕
 
 
 今、福島原発公害は核燃料のメルトアウト、使用済み核燃料の長期に亘る管理対応(極めて困難⇒絶望的)などにより、最悪の事態(破綻状態)になった。国策原発推進者は、太平洋戦争の正義のような理由(国策)をかこつけて、この破綻(大量の放射能汚染の継続(永遠的)⇒膨大な健康被害の発生・天文学的な損害賠償費用)を無理やり隠蔽しようとしている。米国の原子力・核戦略による圧力もあると思うが、自分たちの利権の防衛、被害の復興までも利権拡大のため利用しようとと血眼になっているようだ。太平洋戦争時の国民のように、福島市民を「消耗品」にしようとしているか?

 もし使用済み核燃料までもが溶融・漏出した場合、首都圏は高度な放射能汚染地帯になる(チェルノブイリのセシウム換算で10倍、核種によってはそれ以上)。もはや日本は経済・政治的に「死に体」の状況になるだろう。

 国際的にも大量の放射能漏れによる健康被害・作物被害・土壌・海洋汚染の責任を問われる。もはや米国にも見放されて(放射能まみれのところに基地は置けない)、米国・ロシア・中国・韓国などにより共同(分割)占領されることも考えられる(賠償資金がないため)。そして東京裁判のような国際裁判が行われ、東電はじめ官僚(検察・最高裁含め)、政治家、企業経営者なども断罪されるかもしれない。

〔平成26年2月14日追記 太平洋戦争の軍事的な概要をコンパクトにまとめたサイトがありました。OKコラム 太平洋戦争とは何か?(経緯・歴史
 なかでも「マリファナ沖海戦」が太平洋戦争での実質的な勝敗を決した戦闘になりました。
 
 日本の優れた戦闘員の精神力や航空技術(航続距離の優位など)では、米国のレーダー技術(近接信管含め)(高度な科学応用技術)に対してまったく対抗できなかったということです。単なる崇高な精神力や経験知的な技術・兵器では、高度科学(数理論理)応用技術・兵器にまったく歯が立たなかった訳です。
 この後は、サイパンからB29が本土空襲を行うなど、インディアン戦争が虐殺史に変容したように、見るも無残な結果となってしまいました。〕


 


 

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