
No,13
ハンス・メムリンク、「マリア・マダレーナ・バロンチェリ」、15世紀フランドル、初期フランドル絵画、ブリュッゲ派。
北方ルネサンスの画家が描く女性たちはみなどこか似通っているが、それぞれに静謐な美しさがある。宗教の檻にとじこめられた女性性が返って透き通った宝石のような美しさを醸し出す。
細部まで徹底的に細やかに描くやり方は、芸術家というより職人仕事だ。それが美しい。絵が芸術家の仕事となってから、絵はみょうに苦しいものになった。美しいが、それなりに「わかる」やつが見ないといけないというような、堅苦しいものになっていった。この絵はそういうことを考えずに、ただただ職人の技術のすばらしさに見惚れることができる。
良い仕事である。
ハンス・メムリンク、「マリア・マダレーナ・バロンチェリ」、15世紀フランドル、初期フランドル絵画、ブリュッゲ派。
北方ルネサンスの画家が描く女性たちはみなどこか似通っているが、それぞれに静謐な美しさがある。宗教の檻にとじこめられた女性性が返って透き通った宝石のような美しさを醸し出す。
細部まで徹底的に細やかに描くやり方は、芸術家というより職人仕事だ。それが美しい。絵が芸術家の仕事となってから、絵はみょうに苦しいものになった。美しいが、それなりに「わかる」やつが見ないといけないというような、堅苦しいものになっていった。この絵はそういうことを考えずに、ただただ職人の技術のすばらしさに見惚れることができる。
良い仕事である。