
No,12
ルーカス・クラーナハ(父)、「サロメ」、16世紀ドイツ、北方ルネサンス。
この惨い女性をこれほど美しく描けるのは、画家の力量であろう。恐ろしい女性である。ユディトでも同じ構図の絵を描いているが、この絵の方が美しい。
男の首を荷物のようにどんと前に置き、妖艶な微笑みをしてこちらを見ている。いや、背筋がぞっとするね。男がこれを描いているということは、男もたまには女に殺されてみろということだろう。
男を殺す女を、これほど美しく描くということは、人類の男の、女性に対する一つの願望が現れていると言える。
ルーカス・クラーナハ(父)、「サロメ」、16世紀ドイツ、北方ルネサンス。
この惨い女性をこれほど美しく描けるのは、画家の力量であろう。恐ろしい女性である。ユディトでも同じ構図の絵を描いているが、この絵の方が美しい。
男の首を荷物のようにどんと前に置き、妖艶な微笑みをしてこちらを見ている。いや、背筋がぞっとするね。男がこれを描いているということは、男もたまには女に殺されてみろということだろう。
男を殺す女を、これほど美しく描くということは、人類の男の、女性に対する一つの願望が現れていると言える。