日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2016続編 - はすや

2016-04-25 22:54:40 | 居酒屋
ほぼ読み通りの時間で公園を一周し、消灯まで30分弱が残りました。今から「はすや」へ向かっても、入れるかどうかは五分五分といったところでしょうか。通りから路地に入ったところにある店だけに、店の明かりは最後の角を曲がるまで見えてこず、なおかつ角を曲がれば一瞬で勝敗が判明するという状況です。結果やいかにと思いつつ角を曲がると、幸いにして店の明かりがぽつんと灯っていました。
お通しの煮こごりにはこごみが添えられ、刺盛りにはホタルイカにメバル、それに津軽でガスエビと称されるシャコが出てきました。いすれも春の風物詩です。山菜の天ぷらなどもあるにはあるものの、季節感についてはこれらの品で十分満たされます。こうなるとむしろてらいのない品々を選びたくなり、当店名物のささみタラコ焼、そして店主にしては名前も調理もてらいのないコロッケをいただいて、看板と同時に席を立ちました。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風・豊盃・六根
お通し
刺盛り八点
ささみタラコ焼
コロッケ
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 第二夜

2016-04-25 21:05:06 | 東北
追手門から市民広場に入った昨夜に対し、第二夜は東門からピクニック広場に入りました。しかし、一時間ほど歩いて大枝垂の前のベンチで一息入れるところは全く同様です。
この後本丸と西濠を歩けば、昨夜と合わせて園内を一周できることになります。ただし、そのためにはどう考えても一時間は必要です。それから呑み屋へ向かうとなると、早仕舞いで振られるという可能性は少なからずあります。とはいえ、弘前には連休前半にまた戻ってくるわけです。居酒屋にはそのときにも行けるのに対し、満開の夜桜は今夜が事実上最後となります。今夜ばかりは居酒屋を切るのも止むなしでしょう。そのような展開になったときは、昨夜と同様コンビニで酒と肴を買い、消灯後の園内で晩酌します。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 弦や

2016-04-25 19:33:40 | 居酒屋
一献傾けてから夜桜見物に繰り出すという流れは昨夜と同様です。第二夜は「弦や」を訪ねます。
「しまや」以外に選択肢がなく、呑み屋を先にせざるを得なかった昨夜と違い、店の選択肢は複数あり、夜桜を少し早めに切り上げてから行くのが本来の姿ではありました。ただし、朝兼昼から大分時間が経っています。空腹感を抱えたままさらに一周するよりも、一杯引っかけてから行こうと思い立ったのは、昨夜積み残した分を考えても、多少の時間は余ると見込んだからでした。弘前に二晩注ぎ込んだのがこの場面でも生きてきます。
もちろん、夜桜見物を控えた状況だけに、しみじみ杯を傾ける余裕まではありません。すぐに出るものをと考え、お通しに続いてはお約束の黒石豆腐を選び、それらをいただきながら他の品が出るのを待つという手順をとりました。今夜も小一時間の滞在で終了です。

弦や
青森県弘前市本町76
0172-34-9951
平日1100AM-1330PM(LO)/1700PM-2230PM(LO)
土曜及び祝日 1700PM-2230PM(LO)
日曜定休

香るエール
豊盃
お通し(南蛮漬け)
黒石豆腐
ベトナム揚げ春巻
トムヤムクン小
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 禅林広場の夕景

2016-04-25 18:06:59 | 東北
日没まで残りわずかというところ、禅林広場に戻ってきました。日中15度を超えた気温はわずかに下がって12.5度、朝から羽織っていた半袖シャツを長袖に着替え、さらに雨合羽を羽織ったところです。
右に桜が三本並んで立ち、左に鎮座する岩木山の裾野と重なって、反対側の裾野に日が沈む光景は絶妙という他なく、弘前で夕景を眺めるならここしかないといえる場所です。その夕景も、高台の下から延びる木の成長により失われつつあるのが現状ながら、去年はふとしたことからそれに代わる絶景を発見しました。当時はあらかた散り終わった後だったため、満開で眺めるのはこれが初めてとなります。
今日は朝から雲一つなく、日差しが陰る場面さえ一瞬たりともありませんでした。こうなったときの唯一の難点といえるのが、西日が眩しすぎて必ずしも絵にならないことです。しかし、あと10分少々もすれば夕日が山の裾野に沈むでしょう。まずは夕日に淡く染まった桜を眺め、しかる後に影絵の世界を暗くなるまで鑑賞します。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 追手門

2016-04-25 16:54:22 | 東北
二の丸を出て追手門まで南下してきました。昨日投光器に浮かび上がっていた桜が、今日は西日に浮かび上がっており、時折散る花びらが逆光に輝いています。ソメイヨシノならではの美しい散り際です。
これで、本丸と外濠以外の場所を一通り歩いたことになります。外濠は方角からして明らかに午前向けであり、本丸を訪ねるにも岩木山が順光になる午前中が吉です。これらについては明日に温存し、あとは西濠を経由して駐車場に戻ります。午後からの開始ではありましたが、満開かつ快晴というこの上ない条件にも恵まれ、余すことなく鑑賞できたのは幸いでした。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 二の丸の穴場

2016-04-25 16:02:51 | 東北
夜桜で回れなかった場所を中心に歩いてきましたが、ここから先は昨日も歩いた場所と重なってきます。二の丸の片隅にある、自分が穴場と思う一角に再びやってきました。
二の丸の一番目立つ位置立つのが、雪による倒木から年々復活を遂げつつある大枝垂ですが、そのすぐそばに松並木で区切られた一角があります。動線から遮断されることもあって人通りがほとんどなく、散り際に花びらが雪のように積もるところがよく、西日を浴びるこの時間はなおさら絵になるのです。ただし満開の花盛りも見てみたいという考えはかねてからあり、今回ようやく宿願達成と相成りました。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 最古のソメイヨシノ

2016-04-25 15:42:49 | 東北
四の丸を東の端まで歩き、そこから南へ進むと二の丸に入ります。中程にあるのが通称最古のソメイヨシノです。
品種改良によりソメイヨシノができたその年に植えられたとして、最古を名乗るこの名木、どっしり腰を据えたような佇まいと絢爛豪華な咲きぶりは、最古と呼ぶにふさわしい貫禄に満ちています。東側と南側に高い松が並ぶため、西日を浴びる時間帯に最も絵になるのが特徴です。昨日の石割桜と違い、そのまま撮っても様になる立ち姿ではありますが、この時間ではどうしても人だかりができてしまいます。そのようなときは、見上げるように木の上半分を切り取って、すぐそばにある城門と重ねるのが自分流の撮り方です。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - よされ節

2016-04-25 15:04:57 | 東北
一陽橋を渡った先にあるのが四の丸です。無数の露店にお化け屋敷と見世物小屋まで加わり、祭りの華やかさにかけては園内屈指。加えてソメイヨシノが散った後には八重桜が咲き、遅くまで楽しめる場所の一つでもあります。一角に造られた舞台では、羽織袴の名人がよされ節を唸っているところでした。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 一陽橋

2016-04-25 14:58:08 | 東北
西濠を一望する春陽橋といえば、本丸へと渡る下乗橋と並び、最盛期には観光客で鈴なりになることで知られます。それと一文字違いながらも全く対照的な雰囲気なのが一陽橋です。
西濠が尽きて外濠の北側へとつながる場所に架かるのがこの橋です。渡った先にあるのは露店の裏という半端な場所で、そのせいもあるのか行き交う人もほとんどありません。しかし、西日を浴びて輝く桜と、濠の水面に浮かんだ花筏との取り合わせが絵になっています。穴場というべき一角です。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 想定の範囲内

2016-04-25 14:27:08 | 東北
一応想定の範囲内、ただし多いには多いのが本日の人出ですが、同様にいえることがもう一つあります。中国人観光客の数です。
靖国神社に中国人の見物客があからさまに増えたのは去年あたりからでしょうか。これが高遠、弘前あたりまで進出すればどうなるのかと思っていたところ、影響は一年遅れで現れたようです。
誤解のないように申し上げておきますと、自分自身中国人という存在をそこまで嫌っているつもりはないのです。常々申している通り、アルファベットよりも漢字を、イタリアン、フレンチよりも中華料理を好む人間です。ただ、明らかに旅慣れていない人々が集団で行動するところに違和感を覚えるというのが真相です。高遠の遊覧ヘリと中国人観光客と、どちらがうっとうしいかと問われれば、一瞬の迷いもなく前者だと即答します。春節前後の北海道に比べれば、本日の状況などどうということはありません。花見という我が国古来の風習が大陸でも受け入れられたと思えば、むしろ歓迎すべきことではないでしょうか。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 桜のトンネル

2016-04-25 13:59:40 | 東北
西濠左岸を歩いた後は、折り返して対岸を北上します。遊歩道の両側にソメイヨシノが並ぶのは左岸と同様ながら、こちらは若干高くて幅の広い土手になっており、木々も一層立派です。頭上から覆い被さるように咲くことから「桜のトンネル」の通称を持つ、園内屈指の見所の一つでもあります。昨年と一昨年は見頃を逃し、上空が見通せる状態だっただけに、文字通りのトンネルは三年ぶりです。
園内で一番遅く開花するのがここです。既に散り始めていた左岸と違い、足下には花びらがほとんどありません。まだ開きかけの花が少ないながらもあり、開いた花も芯がまだ赤くなっていないことからして、明日あたりまで満開が続くのではないでしょうか。こちらについてはどうにか連休まで持ちこたえてくれるかもしれません。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 西濠左岸

2016-04-25 13:25:22 | 東北
想定の範囲内とはいえ、やはり満開かつ快晴となると人出が違います。まず西濠の左岸を南へ向かって歩き、途中のベンチで一息入れるのが常のところ、今日はどこまで行っても空きがありませんでした。あと少しで歩ききるという状況でようやく見つかり、ここで一息ついたところです。
若松の鶴ヶ城などと同様、観光客が闊歩する場所は自ずと限られます。弘前公園でいうなら追手門から本丸にかけてがそうで、三の丸、四の丸、西濠といったところは地元の見物客中心の長閑な雰囲気です。そのような雰囲気の中、堀端のベンチに腰を下ろして一息入れる時間もまた楽しいものがあります。
昨夜の段階では全く散っているようには見えなかったソメイヨシノですが、ここでは花びらがゆっくりと舞っており、足下にはかなりの花びらが積もっていて、昨日の盛岡とほぼ同様の状況に見えます。明日明後日からはいよいよ本格的に散り始め、連休初日に戻ったときには眺めも一変しているのでしょう。どうにか花盛りに駆け込めたのは幸いでした。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 真打登場

2016-04-25 12:32:43 | 東北
前座で午前いっぱい消費するという悠長な展開の末、真打の弘前公園がようやく登場です。
ここまで渋滞こそただの一度もなかったものの、河原の駐車場は八割、九割方埋まったかなりの盛況です。駐車場がこれほど混む場面は近年記憶にありません。やはり、最盛期にもなると平日といえども賑わうのでしょう。ましてや昨日はどうだったのでしょうか。
一周すれば最低でも四、五時間はかかる広大さです。日中に一周するのはおそらく無理でしょう。まずは時間を気にせず見物し、残りは明日に回します。
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 斎藤酒造店

2016-04-25 12:17:28 | 酒屋
最後にもう一ヶ所だけ寄り道です。「松緑」「六根」でおなじみの斎藤酒造店を訪ねます。色鮮やかなラベルにふさわしい、華やかな吟醸香を持ち味とする「六根」ですが、今回はあえて飾り気のない白いラベルのオニキスなる品を選びました。香りを抑えて食中酒向けに仕上げたとの触れ込みです。

斎藤酒造店
弘前市大字駒越町58
0172-34-2233
900AM-1700PM
土日祝日定休
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東北縦断花見の旅 2016続編 - 禅林広場

2016-04-25 11:41:22 | 東北
寄り道はまだまだ終わりません。続いて立ち寄るのは禅林広場です。開けた高台の縁にソメイヨシノが三本並んで立ち、彼方の岩木山に重なる穴場でもあります。
弘前公園よりも少し遅れて咲くのがここの桜です。この場所に関する限りは、満開に近い状態だったこともあったのかもしれません。しかし、直近四年のうち三年はあらかた散り終わっていて、唯一の例外だった三年前は、最勝院と同様食害により花がほとんど咲きませんでした。天候と開花状況が完璧に噛み合ったのは、実質初めてのようなものです。
実は、去年訪ねたとき、高台の下から伸びる樹木が成長して、岩木山を隠すようになってきていることに気付きました。ある程度覚悟していた通り、それから一年でさらに成長が進んでいて、高台から突き出て見える岩木山が、半分ほど隠れるようになっています。来年はますます眺望が遮られるのでしょう。そうなる前に最高の条件下で眺めることができたのは幸いです。

ちなみに、変わったことがあと二つあります。枝垂桜のように垂れ下がり、地面に届かんばかりとなっていた枝が、残念ながら剪定されてしまったことです。まあ、あの調子ではいずれ雪の重みで折れるといった事態も考えられただけに、詮方なしといったところでしょうか。
もう一つの変化は、剪定された枝の下に折り畳み式の丸テーブルと椅子が置かれたことです。その椅子に腰を下ろせば木漏れ日がゆらゆらと揺れ、涼やかな風が吹く中から小鳥たちのさえずりが聞こえてきます。賑わう弘前公園とは別世界の静けさです。
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