日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in信州 2016 - 全行程終了

2016-04-11 22:47:55 | 甲信越
提灯の明かりを頼りに下山し駐車場に戻りました。これにて全行程終了です。
10時が消灯とはいっても投光器が落とされるだけであり、ぼんぼりはかなり後まで、街灯は夜通しついています。実際、消灯後にやってくる地元の人々も少ないながらいるのです。街灯に浮かび上がる桜もこれはこれで捨てがたく、その気になれば日付が変わる頃まで滞在できそうな気がして、何とも去り難く感じられます。特に今年は桜が満開だけになおさらです。しかし、快晴下で二日にわたり伊那の桜を鑑賞できたことについては心から満足しており、思い残すことは何もありません。
高速料金が高騰する昨今、高遠から帰る際には最寄りの諏訪ICを使わず、一つ先の諏訪南から乗って、さらに甲府昭和から勝沼まで一般道を走っていました。しかし今日は深夜割引に頼るしかない平日で、甲府昭和で一旦下りるとかえって高くついてしまいます。加えて給油をしなければ走り通せないため、諏訪ICで給油を済ませ、高井戸まで全区間中央道を走るつもりです。慣れた道だけに時間はおおよそ読めます。破綻のない時間に帰れるでしょう。
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花見の旅in信州 2016 - 三日月

2016-04-11 22:10:45 | 甲信越
定刻の10時に投光器の明かりが消えました。西の空に三日月が出ており、夜桜がそれと重なる絵柄を撮れたのが最大の収穫でした。
街灯とぼんぼりは引き続き点灯しており、二の丸では露店の撤収作業のためまだ明かりがついています。それらを眺め、しばし余韻に浸ってから下山します。
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花見の旅in信州 2016 - 白兎橋

2016-04-11 21:24:43 | 甲信越
高遠城址に入りました。身体の芯まで冷える月曜の晩、夜桜もさぞや空くかと思ったところが、昨日より若干空いている程度で、露店が早仕舞いする様子もありません。風が収まったのが大きいのでしょうか。
今夜は寒いからと上着を羽織っても、石段を登りきって城址に着くと汗ばんでいるのが常です。ところが今日は汗一つかきませんでした。それだけ寒いということでもあります。依然として満開を保っている高遠城址の桜ですが、昨夜ほとんどなかった花びらが少しだけ積もっており、間もなく散り際を迎えそうです。昼間訪ねた春日公園、伊那公園でも風に吹かれて花びらが舞っていたことからすると、伊那の桜もそろそろ見納めでしょうか。しかし、この寒さが明日も続けば散り際は少しだけ延びるかもしれません。
最後の夜桜見物を終えて高遠城址を後にするとき、白兎橋の下の濠から桜を見上げて締めくくるのが常でした。ところが去年はこの濠がどういうわけか立入禁止になっていました。幸い今年はそのようなこともなく、例年通りに別れを告げることができそうです。時間の許す限り名残を惜しみ、消灯時刻が近付いたら濠に下ります。
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花見の旅in信州 2016 - 大トリ

2016-04-11 20:45:56 | 甲信越
信州の桜の名所を訪ね歩いた三日間の旅、大トリを飾るのはもちろん高遠城址公園の夜桜です。気温は引き続き3度、風は収まったもののとにかく冷えます。まさかの雪に降られた三年前と比べても互角の寒さです。平日という条件も考えると、今夜は閑散とした夜桜になるかもしれません。
高遠の夜桜に二晩を割り当て、撮るべきものを第一夜にあらかた撮り、第二夜は撮影を最小限にして、名残を惜しむことに主眼を置くという配分が近年定着してきました。今回も同様の流れを踏襲しており、持ち時間にも過不足はありません。寒さに震えながらも消灯まで粘ることになりそうです。
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花見の旅in信州 2016 - みすゞ食堂

2016-04-11 19:56:28 | B級グルメ
高遠に着きました。宿の朝食以来飲まず食わずで空腹感も限界です。夜桜見物の前に腹ごしらえを済ませます。今季ここまで出番のなかった「みすゞ食堂」が満を持しての登場、注文は毎度おなじみ桜丼です。
初日は露店の焼きそばに呑み屋、二日目はカリーに呑み屋ときて、今日は宿の朝食とここの桜丼です。飲み食いの時間も惜しんで駆け回る、花見の旅らしい三日間でした。

みすゞ食堂
伊那市高遠町西高遠1701
0265-94-2311
桜丼1100円
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花見の旅in信州 2016 - 三峰川の夜桜

2016-04-11 19:24:42 | 甲信越
高遠への道すがら、三峰川の桜並木を再訪します。桜と山が一部重なるため、夕景としては先ほどの夫婦桜に一歩譲るだろうと考えていました。しかし、暗くなる前に投光器がつけば、桜並木が下から照らされ、わずかな残照に中央アルプスの稜線が浮かんで、様になってくれるかもしれないという期待がありました。そしてその狙いは的中しました。有終の美を飾り、桜並木とはこれにてしばしの別れとなります。
ちなみに気温はさらに下がって3度、長袖シャツでも間に合わず、さらに一枚防寒着を追加しました。去る冬に東北、北海道を旅したときと実質的に変わらない装備です。体感温度の低さとしては、一月の連休の最終日に滞在した津軽と比べても大差がありません。終始暖冬傾向だった今年、身体の芯まで冷え切ったのはそれ以来です。
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花見の旅in信州 2016 - 急変

2016-04-11 18:39:24 | 甲信越
仙丈ヶ岳が日陰に隠れるのを見届けるかというところ、それを待たずに伊那公園へ戻ってきました。山頂の明かりが徐々に弱まる様子も悪くはないものの、西の空に向かって影絵の世界を切り取る方が、写真映りとしては上だからです。一昨日のぼやけた空とは全く違う鮮明な夕空を背景にして、一本桜と夫婦桜をカメラに収めました。
ちなみに先ほどから一気に冷えてきました。これまでの実績からしても、半袖シャツに雨合羽を羽織り、暑くなったら脱げばよかろうと思っていたところ、結局雨合羽を脱ぐ場面は訪れませんでした。日中の気温も10度をわずかに超えた程度で、日が暮れる大分前から10度を切り、さらに下がって只今5度を切っています。加えて風もあるため体感温度はそれ以上に低く、手袋なしではかじかんできました。
都内で花見をしていた頃も、暑からず寒からず適度な気温か、汗ばむ陽気のいずれかで、寒さを感じる場面は全くなかったわけです。それがここへ来て今季初めて寒いと感じる場面が出現しました。今朝の段階では予想もしなかった天候の急変です。
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花見の旅in信州 2016 - 考え足らず

2016-04-11 17:31:08 | 甲信越
一度別れを告げたはずの春日公園に戻ってきました。期待通り、伊那市街の向こうには夕日を浴びた仙丈ヶ岳が鎮座しています。しかし、今更ながら重要な点を見落としていたことに気付きました。手前の桜が日陰になってしまったのですorz
よくよく考えると、以前も日没間際に訪ねて同じ状況になったことがあります。それ以前の問題として、東側の斜面が開けていて、後方に桜の大木が林立している以上、日が西向きになればなるほど東の斜面が日陰になるのは当たり前です。誤算というより考え足らずというしかないお粗末さでした。
もっとも、桜との取り合わせはともかくとして、仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳が連なる南アルプスの山並みは見事です。加えて、青空に満開の桜が映えた午前とは対照的な、逆光気味の西日を浴びた陰影のある桜も印象的でした。再訪したのは無駄ではなかったと断言できます。
これからさらに日が傾けば、城跡の麓の影が伊那市街に延び、さらには天竜川を渡って高遠まで達し、ついにはアルプスの山々まで届くでしょう。雲一つない今日の条件からすると、初日に夕景を眺めた伊那公園の夫婦桜は、ただ眩しいだけの眺めになると予想されます。今日はここから夕暮れ時の一部始終を見届けるのもよさそうです。
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花見の旅in信州 2016 - 表と裏

2016-04-11 16:23:04 | 甲信越
伊那市街における花見の名所の双璧と認識していた春日公園と伊那公園ですが、何度か足を運んだことで、地元での温度差に気付いてきました。双璧というより、春日公園が表、伊那公園が裏の名所というのが実態のようです。つまり松本でいうなら松本城に対する城山公園、函館でいうなら五稜郭に対する函館公園のようなものといってもよいでしょう。
そのように感じるのは、高遠ほどではないにしても見物客がそこそこいる春日公園に対し、伊那公園ではそのような人々をほとんど見かけないからです。今日改めて園内を一周しても、見かけるのは桜が咲くかどうかにかかわらず来ているであろう散歩客だけで、カメラを構えている見物客の姿はありませんでした。閑古鳥が鳴く露店からは、いつものように物悲しげな演歌が流れてきます。市街の中心に近い春日公園に対し、線路と川を隔てているのが、表と裏にはっきり分かれる理由なのでしょうか。車社会ならどちらへ行こうと大差がないにもかかわらず、ここまで歴然とした違いが出るのは不思議です。
ちなみに風が大分強くなってきました。最新の予報によると、日没後は次第に弱まるとのことではありますが、それでも無風にはならないようです。以前も風に揺れる満開の夜桜で締めくくったことがありました。今夜はそのときの再現になるかもしれません。
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花見の旅in信州 2016 - D51

2016-04-11 15:58:43 | 甲信越
今回初めて好条件に恵まれた春日公園と違い、伊那公園では去年も短時間とはいえ満開、快晴の状況を経験しました。しかし、朝方に訪ねた前回と、午後に訪ねた今回では当然ながら見えるものが違います。今回の収穫の一つが、公園の一角に鎮座するD51が正面から西日を受け、その背後で満開のソメイヨシノが風に揺れる絵柄です。
これを見て思い出すのが辰野の荒神山公園です。高台の公園にD51が鎮座し、背後に桜が咲くという眺めは伊那公園と同様ながら、あちらはナメクジの通称を持つ半流線型の59号機という点に価値があります。D51はもちろんのこと、グラウンドや池を配した起伏のある園内にソメイヨシノとコヒガンザクラが咲き乱れるところも実によいのです。しかし、今回伊那の花見に二日を費やしても、あちらを再訪する時間は捻出できませんでした。これで去年と今年の二年続けて見送ったことになります。来季は久々の再会を果たすことができるでしょうか。
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花見の旅in信州 2016 - 割愛

2016-04-11 15:07:08 | 甲信越
桜並木を再訪し、高遠までの距離の半分ほどを走りました。堤の上からは高遠城址も見えています。ならば満開かつ快晴の条件下で、もう一度花見をしていきたくなるのが人情というものです。しかしそれをあえて振り切り伊那公園に戻ってきました。
高遠を割愛したのには理由がいくつかあります。まず、時間が経つにつれて雲一つない快晴となり、仮に再訪しても初日と似たようなものをもう一度見る結果になることが予想されました。土日ほどではないにしても、遊覧ヘリの騒音に辟易させられる可能性も高いでしょう。加えて、伊那谷の東から中央アルプス方面を遠望する高遠城址の立地からして、今から行くと完全な逆光になり、午前ほどには楽しめないという事情があります。
これと対照をなすのが春日公園です。これから再訪すれば、午前中は逆光気味だった南アルプスが理想的な光線状態になります。高遠を切れば伊那公園も一周できるため、肉を切らせて骨を断つことにした次第です。
そのようなわけで、まずは夫婦桜が立つ高台を再訪します。淡い夕日の中で影絵になった初日の眺めに対し、青空を背景にして風に揺れる姿も様になっています。かなりの強風にもかかわらず、花びらがほとんど散らないのは対したものです。
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花見の旅in信州 2016 - 三峰川再訪

2016-04-11 14:05:11 | 甲信越
そのまま伊那公園を一周するかというとさにあらず、今度は三峰川の桜並木を再訪します。ここの真骨頂といえば、中央アルプスを背に緩やかな弧を描きながら堤の上の桜並木が続く光景です。それだけに、先ほどの一本桜と同様、逆光になる前に再訪しておきたかった次第です。
実は、駐車帯を中心にした一部の箇所に、今年から投光器が設置されました。果たしてどのような夜桜になるのかと思ったところ、昨日夜桜見物を終えて高遠から伊那市街へ向かうとき、照明に浮かび上がった桜並木が車窓越しに見えてきました。遮るものが少ない田畑の中ということもあり、かなり遠くの方から見渡せて、過ぎ去っても視界の後方で見送るように佇む様子が印象的でした。最後に高遠の夜桜で締めくくるとき、伊那市街から現地へ向かう展開になれば、暗い中でもこの桜並木に別れの挨拶ができそうです。
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花見の旅in信州 2016 - 一本桜

2016-04-11 13:19:32 | 甲信越
続いては線路と川を跨いで伊那公園にやってきました。斜面にせり出す一本桜の向こうに中央アルプスを望みます。
園内を周回する道沿いあって、すぐに見つかる夫婦桜に対し、この一本桜は順路を外れたもう一段上の高台にあるため、去年通りすがりの御仁に教えてもらうまでは全く気付かなかったのでした。初日に訪ねたときは曇ってしまい、今一つ絵にならなかった一本桜ですが、今日の眺めは最高です。中央アルプスを背にするということは、午前中に訪ねるのが望ましく、正午を回った今では逆光気味になりつつあるものの、順光の絵柄は去年訪ねたときに眺めており、趣向を変えるという点では悪くありません。
ちなみに背後には仙丈ヶ岳も見えています。去年は高遠に急行すべき状況の中、わずかな時間で訪ねたため、そのようなことにも気付きませんでした。それを含めて再訪した甲斐はあったようです。
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花見の旅in信州 2016 - 春日公園

2016-04-11 12:45:05 | 甲信越
延々三時間半を費やして春日公園での花見を切り上げます。近年は高遠城址でもこれだけの時間を使うことはなかなかありません。毎年訪ねている高遠に対し、実質初見という違いこそあるものの、ここが高遠に勝るとも劣らない名所であることを本日の結果が物語っています。
夜桜は初日に短時間とはいえ眺めており、また時間をかけて見物するほどの絢爛豪華さはないため、夜はここへ寄らずに高遠へ向かうつもりです。今季立ち寄るのはこれで最後になりそうですが、次も日本晴れの空の下で再会できることを願っています。
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花見の旅in信州 2016 - 宿願達成

2016-04-11 11:19:22 | 甲信越
そのようなわけで、まずは春日公園にやってきました。小高い山に築かれた城の跡地に、見上げるようなソメイヨシノとコヒガンザクラの大木が並んで咲く、東の高遠城址公園と双璧をなす名所です。
毎年のように満開、快晴の好条件で花見をしている高遠に対し、こことはなぜか相性がよろしくありませんでした。初めて訪ねたのはblogを開設した八年前です。高遠の桜が散り際を迎えていた頃で、それより開花が早いこの公園では既に見頃を過ぎていました。その後も明るいうちに立ち寄る時間がなかったり、明るいうちに訪ねたときは曇りがちだったりして、見頃かつ好天の状況を一度も経験できないまま今日に至ります。
巡り合わせの運不運もさることながら、真打ちの高遠を優先する結果、こちらは後回しにならざるを得ず、何度か好機を逃してきたという事情もあります。三年前と去年については、伊那市街に前泊して翌朝が快晴だったにもかかわらず、いずれも高遠へ急行しなければならない状況だったため、こちらについては見送らざるを得ませんでした。しかし今回、初日に絶好の条件で高遠を訪ねたことにより、今日は先を急ぐ必要がなくなりました。宿から一本道でたどり着く立地のよさもあり、今回ついに宿願達成となった次第です。

かくして訪ねた春日公園ですが、やはり期待に違わぬ名所でした。駐車場から公園に入ると、まず現れるのは若い木が並んだ散策向けの公園で、奥へ進むと遊具を置いた芝生の広場があり、さらに進むと城跡があって、夜桜が催されるのも城跡の区画です。高遠城址も顔負けの大木が林立し、城跡全体を天井のように覆い尽くしているのはもちろんのこと、東側に切り立った斜面の下には伊那市街が広がって、その中心を天竜川が左右に貫き、正面には残雪の仙丈ヶ岳が鎮座します。手前の桜と仙丈ヶ岳が重なる絵柄も見事というほかありません。
それは過去に訪ねたときの経験から承知していたことだとしても、快晴下で訪ねると見えるものが全く違ってきます。中でも新発見といえるのが、芝生の広場の片隅に、エドヒガン、八重紅枝垂、ソメイヨシノの大木が林立していることです。いずれ劣らぬ大木が三色入り交じっている光景は、百花繚乱と形容するにふさわしいものがあります。城跡から伊那谷を見渡したとき、視界の左奥に見える桜色の絨毯を敷いたような一角が高遠城址でしょう。あちらの状況も当然気にかかるとはいえ、これだけの絶景を鑑賞するためと思えば、今日のところはこれでよかったと納得できます。
着いたときの気温は7度でした。その後二時間ほどが経過し、多少は気温が上がったのでしょう。しかし、朝方から汗ばむ陽気だった初日とは違い、雨合羽を羽織ってちょうどよく感じられる、暑からず寒からず絶妙な天候です。この好天に誘われたか、着いたときには無人に近かった園内に、地元の見物客が三々五々集まってきました。とはいえ、全国からの見物客で混み合う高遠城址とは別世界の長閑な雰囲気です。傍若無人に騒音を撒き散らす遊覧ヘリもこちらには飛来せず、仙丈ヶ岳を一望するベンチに腰を下ろせば、小鳥がさえずる中を涼やかな風が吹き抜け、それとともに花びらが一片二片飛んできます。ここで一息入れてから、残りの区画を歩いてみます。
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