「天金」一軒で腹はあらかた満ちました。ラーメンは一昨日もいただいており、今夜は一軒限りで切り上げてもよさそうな状況ではあります。しかし、はるばる旭川まで来たとなると、もう一軒欲張ってしまうのが人情というものです。日曜深夜という事情も考慮の上、ジンギスカンの有名店「大黒屋」の暖簾をくぐりました。
先日札幌を訪ねたとき、口コミサイトの得点があまりに高いところはむしろ避けると申しました。あのサイトに常連客の声が反映されているかというと全くそのようなことはなく、得点が高く、件数が多くなればなるほど、よそから来た一見客の評価ばかりが反映されるわけです。そうして噂が噂を呼ぶ結果、客層がますます俗化して行くということを経験上知っています。それだけに、旭川どころか道内でも屈指の高得点を叩き出すこの店には、今まで食指が延びませんでした。仮に入るとすれば、飲食店が最も閑散とする日曜の、それも遅い時間帯だけだろうと考えていたわけです。今回図らずもそのような状況が実現したことにより、試しに寄ってみるかと思い至りました。
一人であることを告げると、カウンターの一番奥に七輪が置かれて、そこに案内されました。品書きは肉四種の他にキムチ、ご飯にスープのみと簡素で、野菜は無料でついてきます。虚飾のない専門店の趣はこちらの好むところです。
基本となる生ラム成吉思汗を注文すると、まず接客の青年が鍋にラードを塗り、野菜の半分と肉二枚を焼いてくれます。思えば昨秋十和田のバラ焼きを初めて食したとき、勝手がよく分からず玉葱を焦がしてしまい、見兼ねた店主に指南を受けるという経験をしました。ここでも勝手を知らない一見客が多く、そのため最初に実演してみせるという仕組みになったのでしょう。とはいえ懇切な説明は助かりました。
世間の評判高い生ラムは、果たして自分の知るジンギスカンとは全くの別物でした。脂身が少なくて羊肉特有の臭みが一切なく、厚切りにもかかわらず柔らかいのは、牛、豚、鳥のどれとも違う独特の味わいです。そしていかにも万人受けしそうな味でもあります。個人的には、噛めば噛むほど味が出る方を嗜好するだけに、全く癖のないここのジンギスカンよりも、「しらかば」の鹿肉の方が好みではありますが、もちろんこれはこれで悪くありません。これが人気の秘訣かと得心した次第です。
★大黒屋
旭川市4条通7
0166-25-2424
1700PM-2300PM(LO)
一番搾り×2
生ラム成吉思汗
白菜キムチ
先日札幌を訪ねたとき、口コミサイトの得点があまりに高いところはむしろ避けると申しました。あのサイトに常連客の声が反映されているかというと全くそのようなことはなく、得点が高く、件数が多くなればなるほど、よそから来た一見客の評価ばかりが反映されるわけです。そうして噂が噂を呼ぶ結果、客層がますます俗化して行くということを経験上知っています。それだけに、旭川どころか道内でも屈指の高得点を叩き出すこの店には、今まで食指が延びませんでした。仮に入るとすれば、飲食店が最も閑散とする日曜の、それも遅い時間帯だけだろうと考えていたわけです。今回図らずもそのような状況が実現したことにより、試しに寄ってみるかと思い至りました。
一人であることを告げると、カウンターの一番奥に七輪が置かれて、そこに案内されました。品書きは肉四種の他にキムチ、ご飯にスープのみと簡素で、野菜は無料でついてきます。虚飾のない専門店の趣はこちらの好むところです。
基本となる生ラム成吉思汗を注文すると、まず接客の青年が鍋にラードを塗り、野菜の半分と肉二枚を焼いてくれます。思えば昨秋十和田のバラ焼きを初めて食したとき、勝手がよく分からず玉葱を焦がしてしまい、見兼ねた店主に指南を受けるという経験をしました。ここでも勝手を知らない一見客が多く、そのため最初に実演してみせるという仕組みになったのでしょう。とはいえ懇切な説明は助かりました。
世間の評判高い生ラムは、果たして自分の知るジンギスカンとは全くの別物でした。脂身が少なくて羊肉特有の臭みが一切なく、厚切りにもかかわらず柔らかいのは、牛、豚、鳥のどれとも違う独特の味わいです。そしていかにも万人受けしそうな味でもあります。個人的には、噛めば噛むほど味が出る方を嗜好するだけに、全く癖のないここのジンギスカンよりも、「しらかば」の鹿肉の方が好みではありますが、もちろんこれはこれで悪くありません。これが人気の秘訣かと得心した次第です。
★大黒屋
旭川市4条通7
0166-25-2424
1700PM-2300PM(LO)
一番搾り×2
生ラム成吉思汗
白菜キムチ