日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花吹雪

2016-04-08 22:08:11 | 旅日記
散り際の潔さこそ桜の真骨頂とはいえ、一夜にして散るわけではありません。再び機材を担いで出かけると、思ったよりもかなり多くの花が残っていました。加えて、境内を埋めるように積もった花びらが見事でした。見物客が出始めて踏み荒らされれば、花びらも色褪せてしまうわけで、雨に散った翌朝に訪ねたからこそ出会えた光景です。満開かつ快晴という状況こそ二日限りだったとはいえ、夜桜にしても花吹雪にしても、まさに最高といえるものを鑑賞できたという点において、今季は当たり年だったと改めて思います。
最も遅咲きの木に至ってはまだまだ見頃といっても過言ではなく、開花以来三度目の週末も花見ができることは明白となりました。こうなるとますます去りがたくなってくるのは人情というものでしょう。とはいえ信州は土日とも晴の予報です。明日の宿を既に押さえてしまったこともあり、未練を残しつつも旅立ちます。

高遠の桜が本日満開になったとの情報が入ってきました。ならば明日は一も二もなく直行するのが定跡ではありますが、若干の迷いがあります。というのも、天候と職場事情がうまく噛み合い、月曜を休むことができるため、高遠を最終日まで温存するという選択肢をとりうるからです。三日後よりも明日の方が予報の精度は高いわけで、より確実に好天が期待できる明日のうちに行っておきたいという考えは当然あります。しかし、満開の土曜ともなればどれだけ混むかは経験上分かっています。駐車場にある程度の余裕を持って入るためには、七時台には着く必要があり、そのためにはこちらを四時前に出なければなりません。早朝から争奪戦の様相を呈し、さらには遊覧ヘリと称する蝿が四六時中騒音を撒き散らす土日の状況を考えると、平日の方が鑑賞する条件としては断然勝っています。高遠では直近三年続けて満開かつ快晴の条件下で花見をしたこともあり、天候に関してはさほど固執をしておらず、むしろ混雑の回避をより重視したいというわけです。
高遠を温存するなら、明日の午前は別れの挨拶代わりに近所をもう一周して、その後甲州に寄りつつ松本へ向かい、翌日に松本と安曇野、最終日に高遠と伊那で花見をするという流れになろうかと思います。直行するなら、初日に高遠と伊那、翌日に松本と安曇野を回り、最終日に落ち穂拾いという配分です。経験上、一泊二日ではかなりの積み残しをしており、それが二泊にした理由そのものだけに、原点に立ち返るなら、やはり高遠へ直行ということになるのですが。
迷いが出ているのは、直近五週で一度しか遠出をしておらず、実戦感覚が鈍っているからでもあります。三月に入り天候不順で二週休み、その後山陰へ遠征して、帰ってからは二度の週末を都内での花見に費やすという経過でした。旅への渇望が頭をもたげてくる一方で、この位の頻度が丁度よいと感じ始めているのが現状です。このようなときは、早起きする気力が起きずに寝坊してしまうという事態にしばしば陥ります。そうなれば昼頃まで都内に残り、早起きできれば一路高遠を目指すというのが現実的なところでしょうか。まずは明日に備えて寝ます。おやすみなさいzzz
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