日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

有終の美

2016-04-06 22:34:52 | 旅日記
曇か雨の冴えない天気が四日にわたり続いた後、ようやく青空が広がりました。時既に遅しかというとさにあらず。早咲きの木が次第に散ってきた一方で、遅咲きの木は今なお満開を保っており、時折舞う花びらも風流でした。
満開に達したのが先週の木曜、その後週明けの二日にわたり雨風にさらされたにもかかわらず、依然として見頃のまま踏みとどまったとは天晴れです。しかるに、もう終わったと人々が思い込んだのか、先週末の混みようは何だったかと思うほど空いていたのも幸運でした。満開かつ快晴だった先週の木曜と並ぶ、今季の双璧と言い切ります。朝だけ晴れた金曜と合わせ、好条件で三日にわたり花見ができた以上、今季は勝ちといってよいのではないでしょうか。
半月以上にわたって咲いた都内の桜も、明日は無情の雨に散るとの予報ではありますが、今なお満開に近いことからしても、一日で散り終わることは当然ながらないわけです。明後日は再び機材を担いで出かけ、その後も八重桜が散る今月の下旬までは定点観測を続けることになるでしょう。しかし、散り際を前にかくも見事な桜をもう一度鑑賞でき、思い残すことはありません。blogを通じた日々の記録は、これをもって有終の美とします。
往生際の悪い性分にもかかわらず、潔く切り上げる気になったのは、やりきったという満足感、今日で終われば切りがよいという事情に加え、花見の旅が間近に迫ってきたからでもあります。桜がこれほど長持ちしたのは都内だけのようで、富山の桜は既に散ったとの情報が入っています。信州、東北でも開花予想が少しずつ繰り上がっており、構想を見直す必要が出てきました。関心は現地の状況へと次第に移りつつあります。多少の未練を残しつつも、週末からは桜とともに列島を北上することになりそうです。
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