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ルビーの森

京都三条と銀座並木通りにある、ミャンマー産無処理で美しいルビー専門店。鉱山から一貫したトレーサビリティーを実現。

RubinなのかKarfunkelなのか...ドイツでルビーを何と呼ぶか?

2012年08月11日 21時32分34秒 | ルビー

ドイツでは、ルビーの事をRubinとかKarfunkel

と呼びます。

Rubinは、イタリアのRubinoから変化した言葉

だと想像できるのですが、Karfunkelは、何が

起源になっているのでしょうか?

ドイツでは、中世以降、ルビーの事をKarfunkelと

呼び始めたようです。

キリスト教の聖書に登場する赤い石

「カルブンクルス」もしくは「カーバンクル」

に関係しているのでしょうか?

「カルブンクルス」は聖書でルビー、ガーネット

などの赤い石を意味したそうです。

カーバンクルとKarfunkel(カルフンケル)…

どの様に、ドイツに伝わって行ったのか?

とても興味があります。


ルビをふる。。。ルビーと関係あるのか?

2012年08月10日 22時43分18秒 | ルビー

ウィキペディアで「ルビを振る」と検索

すると、

(ウィキペディアより引用)
ルビ(英: ruby)とは文章内の任意の文字に
対しふりがな/説明/異なる読み方といった
役割の文字をより小さな文字で、通常縦書き
の際は文字の右側/横書きの際は文字の上側
に記されるものである。

明治時代からの日本の活版印刷用語であり、
「ルビ活字」を使用し振り仮名(日本語の場合)
やピン音(中国語の場合)などを表示したもの。
日本で通常使用された5号活字にルビを振る際7号
活字(5.25ポイント相当)を用いたが、一方、
イギリスから輸入された5.5ポイント活字の
呼び名が英: ruby(ルビー)であったことから、
この活字を「ルビ活字」とよび、それによって
つけられた(振られた)文字を「ルビ」とよぶ
ようになった。明治期つまり19世紀後半の
イギリスでは活字の大きさを宝石の名前を
つけてよんでいた
(引用ここまで)

私は赤い文字で書くから「ルビーを振る」と

思っていたのですが、たまたま5.5ポイントの

大きさの文字がルビーだったわけですね。

それにしても、文字のサイズを宝石の名前で

呼ぶとは、イギリスもオシャレですね。

 


ルビーの中にトパーズなのかジルコンなのか?

2012年08月09日 14時09分29秒 | ルビー
顕微鏡で拡大してルビーの内包物

を観察する作業は、そのルビーの

産地や処理の有無を判断する際に

とても重要なことですが、それ以上に

内包物(インクルージョン)を拡大

して見ると、色々な発見や気づきが

あって楽しいものです。



それそのものが、小さな美術館の

様です。


人工的に作ったルビーは、はやり不自然

2011年08月24日 19時33分48秒 | ルビー

両方ルビーの内包物です。

上の写真が、人工合成ルビーの中に見られる酸化アルミニウムの

(ベーマイト)チューブ状のモノで、下の写真が天然ルビーの

中に入るチタンの針状結晶で、通常、シルクインクルージョンと

呼ばれるモノです。

似ているといえば似ていますが、見慣れた方が

ルーペを覗くと、やはり違和感があると思います。

それにしても、人工的にルビーをつくるのも工業用として

は意味があってよいと思いますが、それをジュエラーが

見分けなくてはならない…のは、やはり少し悲しく思います。

モリスのお客様でも長く、人工合成ルビーを天然ルビーと

思って大切にされてきた方がいらして、分かった時に、

とても悲しまれたのを思い出すのです。

 

 


ハイエンドジュエリーの宝石に資産性があるのは当たり前だと思います

2011年06月29日 06時42分29秒 | ルビー

アエラの5月号に記載されたグラフの広告記事

ですが、「資産形成について考える」という

宝石らしいモノを発見しました。

スイスのプライベートバンクで富裕層の資産を

運用してきた前田和彦氏の説が提唱されていま

した。

「資産を守りたいなら、物的資産を保有すべき」

と、そしてその物的資産とは、絶対的価値を持つ

モノだそうです。

氏によると絶対的価値とは、それはダイヤモンド

と同義語といっても過言ではない…と。

勿論、ローレンス グラフさんは希少なダイヤ

モンドを自らが世界をまわって集める著名な

ジュエラーで、そのダイヤモンドのコレクション

は驚くばかりです。

しかし、グラフさんも無処理で美しいミャンマー

産のルビーを集めておられるそうです。

この記事を拝見して思うのは、一粒で大きく

品質の高いダイヤモンドや、無処理で美しい

ミャンマー産のルビーは、資産価値があって

当たり前だと思うのですが…

それを、広告しなければならないほど、資産性に

乏しい宝石を販売してきたということでしょう。

思えば…

JBS校長畠先生、JBS+1の井上社長、

諏訪貿易の諏訪会長や斉藤社長、アルビオンアート

の有川社長や少数ですが、各地のジュエラーの先輩方

に将来は希少性の高い宝石が大切になる…

無処理のルビーは絶対良いから頑張れ…

と指導いただきながら育ってきたのがモリスです。

(ほんとうにありがとうございます)


それでも最初は、業界で…

「モリスが、無処理で美しいミャンマー産のルビー

 しか取り扱いません」

と発言したら笑われたものですが、時間が経って、

今は、お褒め頂けます。

スタートしてまだ10年、これからですが、目標を高く持って

活動を続けていきたいと思います。


カワイイサイズのモリスルビー エタニティーリング

2011年06月24日 21時57分30秒 | ルビー

可愛らしいエタニティーリングです。

小さくてもしっかりとモリスルビーです。

モリスでは、1㎜のルビーも10㎜のルビーも

同じ宝物として考えています。

だから、1㎜のルビーにもしっかりと

インクルージョンの写真がついた保証書を

作っています。

また見にいらして下さい。


何となく読めるので親しみが湧いてくる

2011年06月18日 08時00分24秒 | ルビー

これが、昨日の上海ジュエリーフェアーで開催された

「ルビーの価値の見分る方法」というセミナーの題名

を中国語で表記したモノです。

何となく、意味が分かりますので、嬉しくなるのですが、

会話すると…全くわかりません。

日本の音読みともかなり違います。

紅宝で「ホンパオ」=ルビーのことですが、

日本語音読みだと、コウホウかコウポウかどちらか

ですので…なんとも。

しかし、白板に彩度や明度、透明度などを書くと

皆さんうなずいてくれるので、日本人と中国人は

筆談はできるようです。


明日は、上海でルビーの見分け方教室です

2011年06月16日 06時52分56秒 | ルビー

写真は、ルビーの原石です。

5つありますが、5つとも全く違った品質です。

左から2番目が一番品質が高く、右端が

5番目です。

価値も20倍ぐらいの差がつきますが、

どうやって見分けたらよいのか?

明日は上海のフェアーで、同じ宝石名、

天然ルビーだという名前で呼ばれても、

価値は様々です…という話をすることに

なっています。

どうなるか? 楽しみです。

 


ジュエラーとしてのトレーニング…データの蓄積

2011年05月28日 10時03分08秒 | ルビー

このルビーは、ミャンマー北部Nam-ya鉱山の

Sabaw鉱区より産出されたルビーのサンプルです。

宝石としての品質があまり高くないのですが、

研究には活躍するルビーです。

内包物の写真を撮ると…

インクルージョンがしっかりと観察できます。

ただ、このインクルージョンが一体何なのか?

結晶の形などから推測する事が多いのですが、

宝石学会で発表する時のデータを取るために

中央宝石研究所にて「ラマン分光器」で結晶

の種類を見て頂きました。

その結果この形の崩れた結晶は、カルサイト

だということが分かりました。

その隣には、アパタイトや今のところ分からない

結晶も見つかっています。

まずは、鉱区ごとの特徴があるかどうか?

そして、毎回のことですが、この後、加熱処理

をして温度/時間ごとの変化の記録を取って

行きたいと思います。

今後は、結晶の種類ごとの熱変化も見ていけると

思います。

…なぜ、そんなことをするのか?

というと、私たちジュエラーにとって、

自分たちが持つ宝石が何か見分けられないと

信用に関わるからです。

だから、ジュエラーとしてのトレーニングです。

ジュエラーが、

「見た目が美しかったら宝石です」

なんて言ったら… 大変です。

重要な事なのです。


人種にも国にも 影響されない幸せのルビー色

2011年05月03日 05時54分12秒 | ルビー

「ヘンナ」とは、インド原産の木で、5メートル

の高さまで成長するそうですが、ルビー色「赤」

を抽出する原木です。


昨日に続いてアンヌ.ヴァリション著

「色、世界の染料、顔料、画材」を参考文献に、

結婚にまつわる文章がありました。

(引用↓)
ヘンナは、アラブイスラム世界の儀式で重要な
役割を持ち、尊重されています。(中略)
子供を象徴的に守ると考えられていたヘンナの
赤色。さらに、結婚のときに足の裏や手のひらを
ヘンナで赤く染めると神のご加護が得られるそうです。
(引用ここまで)

世界中で、結婚式には「赤色」が用いられますが、

これも、その一つのようです。 

ルビー色は、

宗教も国も人種にも

影響されない幸せの色だということです。

下の写真は、ルビーが育つ母岩の中にある

ルビーの原石です。


ルビーのインクルージョン…シルクひとつとっても

2011年03月27日 07時19分55秒 | ルビー

天然ルビーの内包物(インクルージョン)は、

人でいうと指紋の様なもので、一つ一つ違い

ます。

例えば、ルビーでは良く見られる通称

「シルクインクルージョン」。

ルチル(TiO2)の針状の結晶が、白く絹を

編んだように内包されていることから、

そう呼ばれるのですが、そのシルクにも

色々な個性があります。

キラキラと光って、シルクの様に見えたり、

柔らかなシルクの手触りを感じるシルクで

あったり…

人の性格の様に、シルクインクルージョン

一つとっても同じものがない。

ルビーの赤色の中に浮かぶシルク、

景色として美しいと思います。


ミャンマーでのモリスの仕事

2011年03月21日 20時00分58秒 | ルビー

前回のミャンマー出張は、

首都ネピドでミャンマー政府入札会

のルビーの研究機関として正式に

ブースを出しました。

モリスは、ミャンマーでルビーの

品質を見分ける仕事もしています。

実は、モリスは、政府公認の

ルビーの研究機関なのです。

日本では、いちジュエラーですので、

余り言いませんが…。

写真は、ミヨテ部長と出品リストを

見ながら視察です。

モリスの真面目に仕事をしている場面です。


小さくても宝石ルビーだから

2011年03月07日 08時56分51秒 | ルビー

 

写真は、私のサンプル箱です。

色々な産地の原石やカット研磨された

ルビー、サファイアや、タイランドと

ミャンマーの国境で探した人工合成石

を熱処理したものなど…

どちらかというと、石が好きな人向け

に面白いモノが詰まっていますが、

宝の石は、ピンセットでつまんでいる

直径2㎜ぐらいのルビーがとれる原石

が唯一「お宝」になる品質です。

皆さんお見せすると、何十個も入って

いるので、「すごいお宝…総額は?」

となるのですが、実は、額は、この

小さな原石一つ分とかわりないのです。


モリスはヤンゴンで何をしているのか?

2011年03月06日 15時30分20秒 | ルビー

写真はモリスミャンマーのルビーのカット研磨工房の

メンバーとルビー研究所のメンバーです。

(京都本店勤務のミヨテさんはみんなのヒーローなので、憧れる若い子は同じような

 恰好をしています…私の右側はFGAのチョーミンナイ君)

+京都三条本店のミヨテ部長…

ヤンゴンにあるモリスは、この他にも、鉱区で

ルビーの採掘をするメンバーが10人ぐらい

頑張ってくれているので、モリスでは一番

人数が多い部署です。


ヤンゴンのモリスミャンマーにある

ルビー研究所では、毎日カット研磨から上がって

きたルビーの内包物を写真撮影したり、

宝石のデータを取ったりしています。

母体になっているのは、創立時にお世話に

なったヤンゴン大学の故ミンカイ教授が率いた

FGAを持つ研究員が、毎日、顕微鏡の向こうに

ある世界と睨めっこしています。


産地直送の無処理で美しいルビーに関して

いえば、間違いなく世界で一番たくさん見て

いる研究所だと思います。

採掘鉱区別にインクルージョンの特徴を

仕訳したり、産地ごとの結晶の特徴をまとめ

たり、意味があるのかな???

と思えることも熱心にやってくれています。

こういう、設備的は貧弱ながらもオタクさが

認められています。

政府入札会の会場に品質判定のブース

を出している唯一の会社です。
(外資系というもの唯一ですが…)

 

ここを通って、記念撮影したルビーだけが、

モリスルビーなのです。


…という訳で、10年経った今、

現地でモリスミャンマーは、

「ルビーでは、ちょっとうるさい会社」で

通っています。