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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

県の天然記念物モイワナズナが満開。生島足島神社。あられ降る激寒の独鈷山(妻女山里山通信)

2019-04-28 | アウトドア・ネイチャーフォト
 ゴルデンウィーク初日、皆の空いている日がこの日しかなく激寒の中を独鈷山へ登りました。南面の宮沢コースを登ったのですが、これがとんでもない危険なコースでした。

 上田 道と川の駅の少し北、77号線の半過岩鼻にある県の天然記念物のモイワナズナが満開でした。北海道を除くと本州で自生するのはここだけです。極めて貴重です。GW中は観られると思います。

 いわゆるナズナと比べると花が大きいのです。拙書でも虚空蔵山のページで紹介しています。可憐です。

 半過岩鼻の崖。柱状節理が見られます。この右にモイワナズナの群生地があります。一部はフェンスの中に、その右の石碑の近くには目の高さに咲いています。

 半過岩鼻の崖の上には、なんと千曲公園があり、車で行くことができます。そこからの北の眺め。右は、やはりモイワナズナがある岩鼻。鉄塔のあるところは和合城跡で、右へ虚空蔵山、太郎山と続きます。もちろん拙書でも詳しく載せています。その奥は村上義清の葛尾城跡。その上は五里ヶ峯。人気の里山です。

(左)生島足島神社へ。信濃一ノ宮の諏訪大社より古いといわれる神社です。(中)農村歌舞伎の舞台。中には武田信玄の願文や朱印状の写真と解説が。舞台は回り舞台や奈落があり、地下に入って見学できます。必見です。(右)諏訪社の梶紋が入った鬼瓦。歌舞伎舞台の瓦には武田菱。

(左)宮沢上の千本桜から独鈷山に登ります。ネコノメソウの仲間ですね。ネコノメソウは色々種類があって同定はかなり難しいです。(中)ヒトリシズカの群生地があちこちに見られました。(右)もっとも多く見られたのが毒草のハシリドコロ。

(左)沢に沿ってゆるく登ります。(右)杉林からは急登。登山道は狭く落ち葉が積もって滑落の危険があります。登山口には山頂近くでの滑落事故が多発のため注意との看板が。

 ゆっくり登って1時間45分で山頂。西風が冷たい。とてもゴールデン・ウィークの気候ではありません。

 南面の眺望。手前中央の谷が登ってきたコースです。谷の開けたところに千本桜。散り始めていました。下の谷は254号線が通り、左へ行くと平井寺トンネルを経て塩田平、上田。右へ行くと三才山トンネルを経て松本です。

 浅間山は雲の中でした。美ヶ原にも雪雲が。

 北には溜池のある塩田平。信州の鎌倉と呼ばれます。手前の尾根はモイワナズナの咲く半過岩鼻。その向こうの右へ続く尾根は和合城跡から虚空蔵山、太郎山へ続く山脈。拙書でも写真を載せていますが、逆さ霧で有名です。その奥は、太郎山から鏡台山へ続く山脈。
 昼食を食べたのですが、あまりの寒さに撤収。下山することにしましたが、ここで私の脚が寒さと脱水症状で痙攣。初めは脱水症状に気が付かず、途中で気がついて水分を補給。仲間の気遣いもあって時間がかかりましたが無事に下山できました。冷え切った体を温めるべく戸倉上山田の万葉超音波温泉へ。

 そして慰労会は、篠ノ井消防署隣の長崎亭へ。五島列島直送の激旨の刺し身や生ホタルイカの天ぷら、アジの丸天。鯨の刺身など。本場の皿うどんとチャンポンも馬鹿旨でした。生ビールに日本酒、二階堂の一升瓶をお湯割りで。これで5人で食べて飲んで2万円でお釣りがくるのです。最高の慰労会でした。

 翌日は気温も上がったので貝母の様子を見に陣場平へ。見頃もそろそろ終わりですね。たくさんの人が訪れてくれました。東京から訪れてくれた拙書を持ったご夫婦。噂を聞きつけて訪れてくれたご夫婦や、山野草に詳しいご夫婦。そして松代から20人ぐらいのグループが訪れてくれました。マスコミで紹介されたり、私のブログをご覧になって、おそらく300人ぐらいの人が訪れてくれたと思います。仲間と苦労して保全活動をしてきたので嬉しいことですね。全国でもこれだけの群生地はないと思います。ここまでにするのに10年かかりました。

 午後は茶臼山へ。友人たちが作った北アルプス展望台へ。仁科三山。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。手前は里山の原風景ともいえる山布施の集落。大彦命を祖とする望月氏の後裔がこの地に移り住み布施氏を名乗りこの地を治めました。平安時代には荘園を営み、米や大麻を生産し栄華を極めました。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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