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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

まだ冬の信州、春の兆しを探しに妻女山、古代科野国の斎場山、上杉謙信の陣城跡の陣場平へ(妻女山里山通信)

2019-02-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 多忙で年末の妻女山里山デザイン・プロジェクトの納会以来、妻女山に登れない毎日でしたが。、やっと妻女山(旧赤坂山)、斎場山(旧妻女山)、陣場平(伝謙信陣城跡)へと登りました。暖冬で例年以上に積雪がない冬ですが、雪不足で田植えの水不足が心配です。

(左)妻女山招魂社の奥の広い駐車場から右の林道を登ります。神戸ナンバーの四駆が下りていきました。斎場山へ登ってきたのでしょうか。私のブログや拙書を読んで、川中島合戦の跡を訪ねる歴史マニアが増えています。最初のコーナーの凍結を見て車では無理と分かりました。(中)斎場山へ向かう6番目のカーブ。凍結していてスタッドレスでは登れません。(右)10分ほどで長坂峠の分岐。前方に見えるのは上杉謙信の本陣と伝わる斎場山(旧妻女山)。左へ陣場平へ向かいます。

(左)上がヤブソテツ、下がリョウメンシダ。いずれもニホンカモシカの冬の餌になります。枯れ葉さえ食べます。(中)長坂峠から300mほど歩いて天城(てしろやま)と右へ下る堂平大塚古墳への分岐。左には仲間が作ってくれた陣場平の標識。50mほど踏み跡をたどって陣場平。(右)途中で見つけた山蕗ひとつ。小さい春見つけた。

 地元で古くから川中島合戦の際に、上杉謙信が陣城を構えたと伝わる陣場平。『甲陽軍鑑』の編者という小幡景憲がここに七棟の陣小屋が建つ絵を描いています。(東北大学狩野文庫所蔵)当ブログでも紹介しています。
 ここは、仲間と保護活動をしている毒草で薬草の貝母(編笠百合)の群生地があります。10年前に帰郷してわずかに残っていたものを私が発見して仲間と保護活動を始めました。マスコミでも紹介され、4月半ばから下旬までの満開の時期には、何百人もの人達が訪れるようになりました。4月の茶花であり、慎ましく美しい花です。ただ、誤って食べると死亡することもある毒草なので、決して持ち帰らないようにアナウンスしています。

(左)陣場平の北東の角にある菱形(りょうけい)基線測点。地理史の重要な文化財です。茶臼山のものと含めて当ブログで記事にしています。(中)陣場平の枯れ木に、私が描いた陣場平の標識。(右)分岐へ戻って堂平大塚古墳へ。新しい葉が出るまで散ることのないヤマコウバシの葉。落ちないことで、受験生のお守りにもなっているそうです。

(左)古代科野国を偲ばせる堂平大塚古墳。(中)その脇に立つ今は亡き山仲間のK氏のログハウス。彼は高校二年までここにあった生家でランプ生活をして暮らしていました。(右)ログハウスでマテ茶を淹れて穏やかなティータイムを過ごします。

 古墳の南面に咲く福寿草。太陽に向けて花びらのパラボラアンテナを全開にします。美しい花ですが、かなり危険な毒草です。

 眼下に千曲川。国道18号、しなの鉄道、北陸新幹線。西山の向こうに北アルプスの仁科三山。穏やかな日です。

(左)オオイヌノフグリの小花。(中)タチタネツケバナの小花。(右)美しいウスタビガ(薄手火蛾、薄足袋蛾、学名:Rhodinia fugax)の繭。中の蛹は晩秋に羽化して空っぽです。

(左)長坂峠に戻って斎場山へ。古代科野国の大王の古墳です。(右)円墳の山頂は平らです。ここに上杉謙信が盾を敷き、周りに陣幕を張り本陣として謡曲を奏でたとか。

 ここを訪れるのは、落葉期の12月から4月上旬が最適です。川中島が一望できるのです。

 下って妻女山展望台へ。北方の景色です。戸隠連峰と戸隠富士と呼ばれる高妻山が見えます。千曲川手前の畑では、名産の長芋の収穫が最盛期を迎えています。駐車場で、斎場山に向かうご夫婦と邂逅。話をすると、ご主人は松代中学と屋代高校の後輩と判明。早速拙書の紹介をしました(笑)。まだまだ寒い信州ですが、確実に春は近づいています。

 松代方面の眺め。当ブログでも松代の記事はたくさん記しています、どうぞ右上のブログ内検索で調べてみてください。もう冬は飽きた信州人は春が待ち遠しい。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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