モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

30数年前のアマゾン新婚旅行。妻が描いた某大手新聞の小学生新聞の記事画像を発見!Saudade de meu amor.(妻女山里山通信)

2022-11-03 | アマゾン
 ブラジルで大統領選挙があり、前大統領のルーラ候補が当選。現職大統領ボルソナロが破れました。汚職で逮捕された前大統領が当選も驚きですが、アマゾン開発を推進し熱帯雨林を3分の1にしてしまったボルソナロが破れたのは地球にとって人類にとっていいこと。ただルーラが南北格差と経済問題を解消できるかは甚だ疑問ではあります。それ以外の選択肢がなかったブラジル国民は不幸といえます。統一教会と創価の自公カルト政権の日本はもっと悲惨ですが。
 そんなブラジルは、私にとって第二の故郷ともいえる国です。叔父が私が1歳の時に移民したこともあり、物心ついて最初に覚えた外国がブラジルでした。そして、アマゾンが好きになり1983〜84年に200日余りのブラジル・ボリビアを放浪したのです。そして、三度目には新婚旅行で2週間あまり訪れました。それをある大手新聞社の依頼で、小学生新聞に妻がイラストレポートを描きました。探していたのですが見つからず諦めていたのですが、古いハードディスクに画像が残っていました。それをアップします。これは息子達も見たことがないと思います。記事にもありますが、一眼レフに当時まだ珍しかったソニーのビデオカメラを持っていきました。そのビデオが3時間あまりあります。息子が変換する会社に依頼してmp4にしてくれました。これは宝物です。

 最初はアマゾン河河口から1500キロ上流にあるマナウスです。1900年前後をピークとする未曾有の生ゴム景気の時代、一攫千金をねらう人々の欲望が渦巻くマナウスは魔都と呼ばれました。アマゾンなのに南米で最初に市内電車が走り、わざわざイタリアから輸入した大理石で、パリ・オペラ座のレプリカ、テアトロ・アマゾナス(アマゾナス劇場)が造られ、アマゾンの奥地に黄金帝国が築かれたのです。泊まったのは確か14階建てのホテルの12階。屋上にはプールとレストランがありました。マナウスの街と遠くジャングルが見えました。ここでは小舟をチャーターしてジャングルクルーズをしました。ピラニア釣りと100種類以上ある南国フルーツのアイスが妻は気に入った様です。4mの大蛇にはビビっていましたが。現地の優しい人達との交流も心に残りました。地元の人がお気に入りの公園の野外レストランのお母さんの料理(ピラルクーのピラフなど)は忘れられません。

 次はサンタレン。サンタレンは、タパジョス河に面したアマゾン河中流の中核都市。日系人も多く、作家の故開高健が『オーパ!』執筆の基地とした町です。郊外にある三ツ星のトロピカルホテルに滞在。タクシーをチャーターして1時間ほどの白砂の中洲がある風光明媚なアルテル・ド・ションという小さな村へ。妻が水彩画を描き始めると皆が集まってきて完成まで1時間半も見ていました。その家族とは色々話してお父さんが歌ってくれたりビールをご馳走してくれました。地元の子供達と遊んだのもいい思い出です。地元のレストランで食べた、地上最大の淡水魚ピラルクーのミラネーザは細かいパン粉で揚げたフライですが、巨大なヒラメの縁側を食べているような旨さ。忘れられない味です。そして口が痺れるタカカスープも絶品でした。毎日ホテルのベランダから観るジャングルに沈む夕日の美しさに息を呑みました。毎朝プールサイドでいただくトロピカルフルーツ満載の朝食は至福の味でした。

 最後はアマゾン河口の大都市ベレン。アマゾンのパリと呼ばれる美しい街です。テムズ川が一年かかって海に流す水量を、たった一日で流してしまう長さ6770kmの大河アマゾン。河口の幅が東京ー名古屋間とほぼ同じで、その間にマラジョー島という九州とほぼ同じ面積の中州を抱えています。その河口にある人口120万人の大都市がベレンです。四つ星のホテルに滞在。猛烈な暑さに参りましたが、高級レストランのナマズのソテーやココナッツミルクで煮込んだ料理、アマゾンのカニをすりつぶしたスープは絶品でした。なんと私達に五人のボーイがつきました。私達だけのために生演奏も。街で突然襲われたもの凄いスコールや檻にパンフレット通りの動物がいない不思議な動物園や、アマゾンのスーパーパワーフードの「マニソーバ」を堪能しました。
 こんな旅ができたのも、バブル崩壊の直後とはいえ、まだ円高だったからです。現在の円安では無理でしょう。アベノミクスの悪政は、日本経済を根底から壊しました。大企業は税金を払っていません。消費税戻税や輸入戻税、減額された法人税で内部保留を500兆円も溜め込んでいます。もう少し利口になりませんか。このままだと、外国人労働者も賃金の低い日本には来ません。労働者が集まらず休業や倒産する企業も出てきます。先祖が馬鹿だったから日本は滅びたと言われない様に、覚醒しないとだめだと思います。
 叶うものならば、もう一度アマゾンへ旅をしたい。

AMAZONN.JP-アマゾン一人旅(フォト・エッセイ):アマゾンやアンデスで出会った愛すべき人達、サルヴァドールでの熱狂のカーニバル。ノルウェイに移民したアマゾンの母子。新婚旅行の逸話なども写真と共に。

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