風に吹かれて アンマン

日々の想いを記録に残せたらと願っている
内容は「ヨルダン事情・風物詩・気質」「中欧旅行記」「シリア旅行記」などからなる

ヨルダン人気質と失業率

2008-07-02 | ヨルダン事情・暮らし・気質
アンマンに着任以来3ヶ月が過ぎた。

ここで私が見たヨルダン人について触れたいと思う。
あくまでも私自身が見聞きした結果の私個人が感じた感想である。
600万人近くいる国民性を一般化して述べることは不可能に近いと思っている。

ヨルダン人は人の嫌がる仕事、いわゆる3Kの仕事に就きたがらない。
たとえ職がないとしてもである。
3Kの仕事を職として認めず、お金を得ることより自分の価値観に基づいて
行動することを優先しているのかもしれない。

ゴミの収集、道路の清掃、荷物の運搬、工事現場、アパートの管理人などは
エジプト人などアフリカからの外国人が多くを担っているようだ。

それらの外国人労働者は約25万人に及び、ヨルダン人が敬遠する職種に就いている。

彼らは朝早くから、夜遅くまで実によく働く。
早朝からオレンジ色の服を着て道路を清掃している姿をよく見かける。
彼らは公に雇われてる人達だ。


(早朝からバス停を清掃するオレンジマン)

アンマン郊外には衣服製造を中心とした工業団地もあるが、そこで働く多くは
中国、インド、バングラデッュなどからの出稼ぎ労働者である。
工場労働もヨルダン人に対しては働く意欲を起こさせないようだ。


(衣服製造を中心とした工業団地)

団地内には労働者向けのお店、スーパー、食事所、彼らが故郷の家族との連絡で
使うのであろうかインターネット機器を提供する場所までもある。


(アラビア文字、漢字、アルファベットが入り交じる団地内のお店)


(団地内のインターネット所)

人が足らなくて外国人労働者を受け入れてるわけではない。
雇用状況は約250万人の労働人口のうち、2005年時点で失業率が
14.8%(37万人)と公式に発表されている。
この数字は異常に高い、人は余っているのである。
特に15-24歳の若年層の失業率が30%前後と高くなっている。

ヨルダン政府は「リプレースメント政策」と称して外国人労働者の自国民化を
図っているが進捗は遅れているようだ。

また高学歴者を受け入れる企業が少ないことも失業率を高くしている一因のようだ。
彼らは国内に自分に合った仕事が見つからないとなると、職のないまま
景気のよい湾岸諸国に職を求めていく。
長らく職の見つからないままの者もいるようだ。

自分のプライドを守るのが先か、お金を得るのが先か難しい問題だ。
コメント
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