あきのたのほなみにむすふしらつゆのたまゆらみゆるよひのいなつま
(建保五年十月・四十番歌合~日文研HPより)
うへのをのことも、秋十首歌つかうまつりけるに 右衛門督為家
かたをかのもりのこの葉も色つきぬわさ田のをしね今やからまし
(新勅撰和歌集~国文学研究資料館HPより)
秋の田の五百代(いほしろ)小田よりいへゐして千束(ちづ か)やおしねつまむとすらむ
(文治六年女御入内和歌)
宝治百首歌奉りける時、秋田を 前内大臣
夕日さす門田の秋のいな莚わさほかりしき今やほすらん
(続拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
崇徳院に、百首歌たてまつりける時 皇太后宮大夫俊成
みしふつきうへし山田にひたはへて又袖ぬらす秋はきにけり
(新古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
百首歌奉りし時、田家 前摂政左大臣
を山田のひたのかけ縄引むすひかり庵つくる時そきにける
(新続古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
あきのよのつゆにそほつのみたやもりひたひきならせいなはそよめく
(雲居寺結縁経後宴歌合~日文研HPより)
あきのたのほなみにすたくむらすすめなるこのおとにたちさわくなり
(正治初度百首~日文研HPより)
ゆふまくれをちのやまたをもるひともいなおほせとりになるこひくなり
(林葉集~日文研HPより)
師賢朝臣梅津の山庄にて、田家秋風といふこゝろをよめる 源頼家朝臣
宿近き山田のひたにてもかけてふく秋風にまかせてそみる
(後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
秋田
とほ山田人なきよりも秋のよはかりほのひたの音そさひしき
(宝治百首~日文研HPより)
ひとそなきつきはかりすむをやまたのなるこはかせのふくにまかせて
(文保百首~日文研HPより)
百首歌奉りし時、秋田 中園入道前太政大臣
しら鳥のとは田のほなみ吹たてゝもる庵さむき秋の山風
(新拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
題しらす 前大納言為兼
山田もるかりほの庵に露散て稲葉吹こす秋の夕風
(新千載和歌集~国文学研究資料館HPより)
秋田刈る刈廬を作り我が居れば衣手寒く露ぞ置きにける
(万葉集~バージニア大学HPより)
たいしらす 天智天皇御製
秋の田のかりほのいほのとまをあらみわか衣ては露にぬれつゝ
(後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)
崇徳院御時百首歌めしけるに 左京大夫顕輔
秋の田にいほさすしつのとまをあらみ月と友にや守あかすらん
(新古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
田家月 後鳥羽院下野
秋の田の露しく床のいなむしろ月の宿とももるいほりかな
(続後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)
後冷泉院御時、后の宮の歌合によめる 伊勢大輔
秋の夜は山田のいほにいなつまのひかりのみこそもりあかしけれ
(後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
延喜御時、月次御屏風のうた 躬恒
かりてほす山田の稲をほしわひてまもるかりいほにいくよへぬらん
(拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
備中国湯川といふ寺にて 僧都玄賓
山田もるそうつの身こそ哀なれ秋はてぬれは問人もなし
(続古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
百首歌奉りし時、田家 大納言顕実母
世の中は秋の山田のかりの庵住うしとてもよしやいつまて
(新拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
思ひに侍ける年の秋、山てらへまかりける道にてよめる つらゆき
朝露のおくての山田かりそめにうき世中を思ひぬる哉
(古今和歌集~国文学研究資料館HPより)