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板垣の涙一筋ー『風林火山』鑑賞記11

2007-03-23 17:54:44 | S.Chiba
             第11回 「信虎追放」

 今回の、板垣・千葉ちゃんの見どころは・・・と言うよりも、重臣一同が集まった様が一番の見所で、千葉ちゃん板垣も、もちろん、いい味を出している。

 信虎今川家に出かけた後、重臣が集まり晴信が父信虎の追放を、打ち明けるシーンは、緊迫感が漂う見どころの一つ。謀反を初めて知った信繁の傳役(もりやく)諸角の「・・・謀反にござるか?・・・」の訴えに、きっぱり「謀反でござる!」と板垣。重々しい口調に、映画「柳生一族の陰謀」萬屋錦之介のラストの台詞「夢でござる」を思い出してしまった。千葉ちゃんも貫禄が付いたな~と、十兵衛役の姿を思い出し、なんだかしみじみ感傷にふけってしまった。(笑)

 信繁が晴信に打ち明ける、真摯は言葉表情は、台詞と共に胸に迫る。一人一人の重臣の表情が写り最後に信繁の正面に座った板垣の顔が写ると、涙が一筋頬つたっていた。板垣は、涙もろい?晴信・信繁の兄弟愛、そして、国を思う気持ち、信虎に使えてきた板垣には、どうにもこらえ切れない熱い思いが胸に溢れたのだろう。

 全てを見通した様子の小山田が刀を持とうとすると、反応して刀に手をかけようとした甘利をとめ、クールに「いつから気づいておった?」と睨みを効かせる板垣。重臣の中ではまだまだ若い小山田役田辺さんだが、一歩もひかない力の篭もった表情に、すかし技も心得た憎々しげないい味を出している。

 男達が勢ぞろいするこのシーン、熱のこもった役者同士の激突!と言っても戦うわけではないが・・・こんなシーンどっかで見たぞ?!?!と急に思い出したのは「仁義なき戦い」役者同士が火花を散らす感じが、全く真逆な表現ながら、ジンジン伝わってくるシーンだった。 

 信繁役嘉島典俊さんの爽やかさが、暗く重苦しい謀反の場には、貴重な存在だった。

 そして、親方様との決別のシーン、凍ったような晴信の表情。隣の板垣も決意を固めたように硬い表情で信虎を見つめる。勘助の登場に、思わず弓を引き晴信に制止され従った板垣。次週この三者の関係がどのように、変化していくのかが見物。予告編を見て千葉ちゃんが勘助に刀を突きつけた姿に、ワクワク!(笑)

 今回の主役は、やはり仲代達矢さん演じる信虎最後の重臣たちとの話し合い、今川家での歌会、謀反を知った時、勘助らに従い一人戻る時、勘助に剣を振るう姿その豊かな表情に惹きつけられた。そして、馬から落ち、額から血を流しながら独り言のように言う信虎。勘助に大きな影響を及ぼす言葉「・・・晴信がおるのじゃ・・・わしが育てた・・あのような猛々しい武将を・・・」残酷な定めを受け入れ去る信虎の姿は見事だった。

 もう一人見事な表情は、大井夫人信虎を憎みきれず、晴信を信じ行く末を、ただただ祈り見守る姿に、晴信も涙する。柔らかくも芯が強い女性・母親の姿が吹風ジュンさんの魅力と重なって素敵だった。

 果たして、勘助の策略とは?原作の世界へ入っていく次回からの展開。板垣・千葉ちゃんと内野・勘助の対決が待ち遠しい!! (笑)
コメント
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