






2024年の夏にPENTAXよりフィルムのハーフカメラのNEWモデルである「PENTAX 17」が発売されました。
学生の頃に発売された「写ルンです」が物珍しかった私としては、それ以前の「ハーフカメラ」なるものは36枚撮りのフィルムで72枚撮れる廉価なイメージでした。
フィルム単価も高額になった現在においてはコスパの高いカメラとして注目されているようです。
できればPENTAX 17を購入したかったのですが、2025年1月現在、売価が約80,000円と私にとっては高額だったため断しました。
代わりに「KODAK EKTAR H35」というハーフカメラを新品購入し、ハーフ写真の雰囲気を味わってみました。
タイトル写真はJR横浜駅、東海道線東京方面ホームから撮影した横須賀線です。
ありきたりな風景は、スマホでも撮影することはありませんが、そんな風景だからこそフィルムに残しておきたい衝動に駆られました。
KODAK EKTAR H35の外観です。
素材はオールプラスチックになります。皮っぽい部分は多分TPU素材(TPUもプラスチック素材)だと思います。重量が100g程度しかなく持ち運びが便利です。まさに軽さは正義だと思いました。
レンズはアクリル製ということなので「写ルンです」と同程度の画質になります。
ハーフカメラでの撮影になるため、実際「ネガ」はこのように記録されます。「ハーフ」といわれるのも納得です。
作例はラチッタデッラのガラスタワー(左)と周辺の小道(右)を撮影しています。
小道の方は適正露出にて撮影できました。かたやガラスタワーは白飛びが目立ちます。
今時のスマホじゃなかなか撮ることのできない、うっかり失敗写真です。
上はJR横浜タワーの屋上広場「うみそらデッキ」にある「YOKOHAMA」オブジェを撮影した際、映り込んでしまった、カメラのストラップです。
下はラゾーナ川崎プラザの中央にある「ルーファ広場」を撮影した際の自分の指の映り込みです。
天候に恵まれたこともあり、綺麗に青空を撮ることができました。
不二家のビルが有名な交差点です。
スナップ写真に慣れていないのがバレてしまいます。
フィルムで1本辺り72コマというのはデジタルに比べると感覚的に無限のイメージです。
もし今後ハーフカメラが多くなれば、1本2,000円するフィルムの高価なイメージが崩れるかもしれません。
画質を追求することが無粋なカメラというのはわかっているのですが、フィルムカメラで愛用しているEOS KISS 5(+レンズキットの標準レンズ)と見比べてみると、やはり画質には明確な差を感じました。
デジタル画質がフィルム画質を超えて久しいですが、EOS KISSが発売された1990年代の頃は「一眼レフってやっぱり綺麗だよなぁ」とつぶやくカメラッ子たちがいたのだと思うと感慨深いものです。
先日中カメラを保管している引き出しを整理していたところ、懐かしいAPSフィルム用のカメラであるOLYMPUSの「Centurion」を見つけました。
私が本格的にカメラにハマったのはデジタルカメラからなので、それまでは写真を撮るといえば、旅行の時くらいしかありませんでした。
そんな時代に入手した、今は亡きAPSフィルムを使うカメラです。
ネットからの情報ですがAPSカラーネガフィルムの平均価格は1本500円(25枚撮り)くらいだったようです。現在もAPSフィルムが同様の値段で売っていたら10本くらいまとめ買いしてしまいそうです。
CenturionはAPSフィルムの発売の1996年と同時期に発売されたカメラですが、1998年頃に親戚から譲り受けました。カメラといえばコンパクトタイプ、フィルムは35mmネガしか知らなかったせいもあり、レンズ一体型で一眼レフに似ているその姿に興奮したものです。
CenturionはOLYMPUSのお家芸であるレンズ一体型カメラに最新のフィルムシステムを組み込んだ、まさに革新的なカメラだったのだと思います。
価格.comで歴代のAPSカメラの発売日を確認すると、1999年〜2000年発売がかなり多いことに気がつきます。やはりその頃がAPSフィルム、APSカメラが一番輝いていた時代だったのかもしれません。
APSカメラ独特のファインダー部にはAPSカメラ独特の「P(パノラマ)」「H(ハイビジョン)」「C(クラシック)」切り替えレバーがついています。
パノラマ(P)はアスペクト比がおおよそ5:1の写真。ハイビジョン(H)は16:9。ご存じテレビの比率です。
逆にクラシック(C)は従来通りの3:2の写真になります。
特にハイビジョンサイズはプリントするとかなりクセになります。
APSカメラではハイビジョンサイズの写真しか撮っていなかった気がします。
とても迫力があり、大好きな写真プリント比率だったことが記憶に残っています。
アルバムも兼用ではなく、ハイビジョン専用のものを好んで集めていたのが懐かしいです。
神奈川県三浦半島の久里浜駅に程なく近い「くりはま花の国」でポピーの季節に撮影しました(1998年撮影)。
縦構図でも横構図でもやはり迫力があります。
富士山に向かった際に立ち寄った「音止の滝」を撮影しました(1998年撮影)。
こちらも迫力のある滝です。
北海道の函館に旅行した際に撮影した「函館ハリスト正教会」の写真です。
あらためて見直してもただシャッターを切っただけの写真です(1998年撮影)。
これらの写真を撮影した時は子供が生まれる前でもあり、気持ち的に「せっかく遠くまで来たから風景写真でも撮っておくか」程度のものだったのでしょう。
「写真=記念写真=人物」であり、風景写真を撮ること自体に興味が無かったのだと思います。
今はほとんど費用をかけず、沢山シャッターを切って、いい写真を選べる環境にあるのですから、本当に楽しくて嬉しい限りです。
フィルム価格の高騰のため、ここ1年以上フィルムを購入することを見送っていました。
「高いなぁ、どうしようかなぁ」なんて思っていましたが、あれよあれよと値上げの波は収まらず、2,000円近くまで高騰してしまいました。
これではイカン!ということで一年発起しFUJI FILMの100 36枚撮りを購入し、愛機のEOS KISS 5に装填し、見慣れた街を2024年3月から7月の期間、撮影しました。
タイトル写真は 横浜中華街関帝廟の屋根上の装飾を撮影しました。
今回のフィルム撮影で綺麗に撮れた内の一枚です。
使用したレンズはフィルム時代の格安望遠であるEF80-200mm F4.5-5.6 USM(1992年発売)だったのですが、予想に反して鮮明な写真を撮ることができました。
反してこちらの写真はEF22-55mm F4-5.6 USM(1998年発売)で横浜媽祖廟を撮影したものでが、フードをつけずに撮影してしまったためか、天気が良いにもかかわらず空がモヤがかってしまいました。
同様に横浜媽祖廟の撮影ですが、こちらは門の裏側から撮影しました。
まるで霧がかかった鮮明さに欠ける写真になったのは残念でなりません。
東京駅丸の内駅にある駅舎を、向かいの丸ビルから撮影しました。
見上げる写真が多い東京駅舎ですが、同じ高さの目線で撮ることができるこのフォトスポットは貴重です。
お馴染みの東京国際フォーラムのガラスホールの天井の竜骨写真です。
撮影で使用したEF22-55mm F4-5.6 USM(1998年発売)レンズはもともとAPSカメラ向けに販売された広角レンズです。
フィルム用の広角レンズは28mmまでしか持っていなかったので、竜骨の「全景」をやっとフィルムカメラで収めることが出来たのは嬉しい限りです。
年を追うごとに撮影技量も多分向上しているのでは?と分不相応に考えていましたが、失敗のきかない一発撮りのフィルムカメラでその足りない技量が露呈してしまいました。
「デジタルカメラでは撮影技術は向上しない!」とうるさ方のカメラマンが言っていたことが今更ながら胸にグサリと刺さりました。
綺麗さでいうとデジタルに軍配が上がる昨今ではありますが、メーカごとフィルムごと、それぞれの記憶色が再現されるのもフィルムの面白いところです。
今更ながらカメラメーカの開発者の方々の技術力には頭が下がる思いです。
フィルム価格の高騰のため、ここ1年以上フィルムを購入することを見送っていました。
「高いなぁ、どうしようかなぁ」なんて思っていましたが、あれよあれよと値上げの波は収まらず、2,000円近くまで高騰してしまいました。
これではイカン!ということで一年発起しFUJI FILMの100 36枚撮りを購入し、愛機のEOS KISS 5に装填し、見慣れた街を2024年3月から7月の期間、撮影しました。
タイトル写真は、日差しが強い5月の逗子海岸からの撮影です。空も海も青く染まっていて36枚のフィルムの中で一番綺麗に撮れたのではないかと思います。
神奈川県横須賀市と葉山町にまたがる「湘南国際村の給水塔」です。
10年くらい前までは給水塔内にカフェかレストランが併設されており、眺望も良いことから以前はランドマークでした。
今は一般閉鎖しており立ち入り禁止になっていました。
※本来の給水塔としての役割のみを果たしているのだと思います。
梅雨の時期に紫陽花を撮影しました。
花の撮影においては狙ったポイントへのガチピンを理想としていますが、ノーマルなレンズ(標準と望遠)しか持たない環境では上手く撮るのは困難です。
東京入谷の朝顔市を撮影しました。
フィムルカメラでのスナップ撮影は現場の雰囲気も表現することができて良いです。
これがスマホカメラだったら、ただの記録写真になってしまったと思います。
JR関内駅から程なく近い横浜スタジアムを撮影しました。
解像度の面からいって遠景はデジタルカメラの方に分があることは異論無いと思いますが、デジタルが500万画素くらいの頃(たぶん2002年~2003年頃)はフィルムカメラの方がデジタルよりも解像度の高い写真を撮影できていたような気がします。
フィルムで撮影した写真を「エモい」と表現することが多いですが、スナップ写真の方がよりエモい写真を撮れるような気がしました。
さほど気にするものでもなくてもコンプライアンスが騒がれる現代ですが、人物を含めたスナップ写真を撮る際も気をつけなくてはならないとあらためて感じました。