コロナウイルスが世間を騒がせている昨今、私も外に出ることは控え、もっぱら家にこもっています。皆さんと同様、ネットで暇つぶしをしていたところ「マクロレンズって素晴らしい」的なサイトを見つけました。良い機会なので私もマクロ撮影をしてみることにしました。
実を言うと私は「Macro」の名を冠したレンズは所有していません。接写はもっぱらコンパクトカメラで行っています。
ここ何回かEOSの記事が続いたので、今回はメインのマイクロフォーサーズで紹介します。
今回は標準レンズである「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ」です。このレンズは撮影距離的なマクロ性能はあまり高くありません。
最短撮影距離35cmです。
最短撮影距離は、被写体から映像素子までの距離になるので全長が長いレンズほど、レンズ先端が被写体に近づきます。
「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ」の全長は8.3cmあるので(このレンズはズーム操作で伸び縮みしない)被写体からレンズまでのワーキングディスタンスは20cm前後になるため、
「え?結構近づいて撮れるんじゃない」ということになります。
20cmって私の場合手を広げた長さ程度なのでわかりやすいのです。
撮影カメラは大のお気に入り、かつ未だ現役のE-P3。
オブジェの高さは4cm〜5cm程度のものになります。
まずは広角側(35mm換算24mm)でギリギリまで近づいた状態。
最短撮影距離は実測で20cm前後(スペックは35cm)でした。結構寄れますね。
こちらは望遠側(35mm換算100mm)で撮影。広角側と違いちょっと離れた30cm程度。これもスペック以上に近づいて撮影することが出来ました。
これだけであれば多少マクロ寄りの標準レンズで終わるところですが、このレンズのすごいところはコンパクトカメラのような「マクロモード」があることです。レンズ側にマクロボタンがあり、それを切り替えるので、カメラ側に機能が有る無しは全く関係ありません。その代わり焦点距離は43mm(35mm換算86mm相当)に固定されます。
最望遠側で50mm(35mm換算100mm相当)で30cm程度までしか近づくことが出来ませんでしたが、マクロモード43mmでは20cm程度まで近づくことが出来ました。
これは%で言うと撮影距離的に30%程度近づくことができますが、ズームは15%広角側になってしまう、ということになります。数値だけ見ると「相殺されて大した違いはないのでは?」なんて思っていましたが、結果は私の予想を上回るものでした。
望遠端に比べてかなり近距離撮影になっています。ほぼドアップといってよいのではないでしょうか。でもこのレンズ、マクロモードが有るだけでマクロレンズではないのです。
こりゃあ俄然面白くなってきましたよ。花の撮影はあまり得意ではないため「マクロレンズ=花」のイメージが強く、あまりマクロレンズに興味はなかったのです。マクロレンズは花の撮影のみで使われると。
しかしこんな面白いレンズであれば、他のレンズも何本か検証してみる価値はありそうですね。