石を投げれば外人に当たる
この地方都市でも
その表現は
決して大袈裟ではない
爺にも知り合いは数人
それぞれ立派な方々
田舎町だけに
いまだに外人と言うだけで
彼らを無条件に敬う人も多い
だけど
かってあった真向かい店
外人お気に入り
言葉は悪いが
白黒よりどりみどり
その中の一人が
数年前
コンビニにピストル強盗
何と彼は大学講師
それは極端にしても
彼らのマナーはおおむね悪い
けんかも日常茶飯事
その店が移転
いまでは
その時の喧騒さがうそのよう
隣にあるコインパーキング
ほぼ毎日利用してる外人
なんと
上手にフラップ板を踏んでいる
つまり無料駐車
人が見ていても平気のへの座
しかし
ここしばらく彼を見なかった
そして彼の正体がわかった
NOVA騒動のおかげで
かれはそのNOVAの英語講師
新NOVAさん
こんな人は再雇用して欲しくない
考えると
日本語を話せるだけで先生
人格も経歴もわからない
過度の信用は禁物
なら
イギリス英語教師殺人事件
日本人の方が野蛮じゃないか?
返す言葉もございません
妻には絶対勝てない
そう思ったのは十数年前
そのきっかけは屁
何か数発ボンと音がした
「何か音がした?」
妻に聞きに行った
彼女は数部屋離れた
自分の部屋にいた
「あ~ら聞こえた」
にんまり笑う妻
驚く爺
だがそれはほんの序章
テレビを見てると
ボ~ン
妻がクックックッと笑ってる
何と表現したら言いか
それは根性の座った音
とても爺にはまねが出来ない
屁までもがひ弱な爺
以来妻の前では
差し控えてる
二人とも
回復には向かってるが
以前鼻がとまらない
ティシュの消費量は
アレの分が少なくなったので
鼻をかみまくる分
辻褄が合ってる
そして驚いた
ズルズルと鼻をかむ爺
そばで妻がかむ
迫力がぜんぜん違う
どうしたらあんな音が出るのか
屁で負け
はなかみで大敗した爺
それで妻にはかなわないと
思った爺
だかよくよく考えると
それだけではなかった
せき
くしゃみ
いびき
笑い声
泣き声
どれもこれも負けてる
とくに彼女のくしゃみ
爺の不整脈は
彼女のそれが原因では?
そう怪しんでる
だが少なくとも最初の10年は
そんな事はなかった
どこへ行っちゃったの?
はにかみさん
3人の子供を育てた上げた妻
そんなものは無用
それとともに失った言葉
「出て行け」
かわりに
「出て行きます」
今の若い人に言いたい
今のままだと思ったら
大間違い
でも気付いてもダメなの
え~っと
110番は警察
119番は消防
104番は電話番号
そこでお聞きします
109番は?
賛美歌109番と答えた方
あなたはすごい
テクニシャン
いや
クリスチャン
賛美歌109番って?
ぴんと来ない方には
「きよしこの夜」の歌
でも今ではNHKの
「きよしとこの夜」の方が
有名かも!
そんな日になりました
爺の大嫌いな日は
まずバレンタイン
もらえないひがみ一番
それより
爺の2月15日誕生日
プレゼントがバレンタイン兼用
って時がある
誕生日にチョコもらっても
うれしかないやい
そして次に大嫌いなのが
クリスマス
大体いまだにクリスマスが
キリストが生まれたときか?
死んだ日なのか知らない
ねぇねぇどっちなの?
ケーキはと言えば
買ってくれば
なぜか誰かにもいただき
ゲップが出るほど食べさせられる
それに
町中聞こえるジングルベル
何か気ぜわしい
それに外を見渡せば
意中の人を
ゲットできなかった女の子
ランクを何段も下げ
やっと間に合わせた男子と
ちょっと複雑で微妙な表情
反面
思わぬ女の子をゲットできた
並以下の男がぬか喜び
来年には振られるのも知らずに
そして今夜あちこちで
老若男女の熱いひと時が
決してきよしこの夜ではないぞ
そう断言いたします
うどんと言えばわが町
毎日食してる
だから
今食べたい麺類は?
...と聞かれれば
おいしいラーメンと答える
ウドン王国だけに
おいしいラーメン店は少ない
なぜか育たない
駅の再開発されたビルに
有名な行列が出来る
ラーメン店が数店オープン
当初は数時間待ちだったとか
今では客は少ないらしい
そこで今年の夏
WEBで「田ぶしのラーメン」
を注文した
麺は太く、まさに爺好み
こってりとした本格派
結構難しい
妻の合格点もいただいた
そこで第2弾として
「田ぶしのつけ麺」を注文
届いたのが
爺が発熱してうなされている時
ゆえに妻が作る羽目に
田ぶしの不幸はここから始まった
「なに~」
「この麺とても臭い」
妻が叫ぶ
爺は
「イリコを麺にまぶしてる」
「それがおいしさの秘訣」
そうフォローしてあげる
「タレの袋が3つもある」
タレをどんぶりにうつす時
ついつい手に付くのが嫌いな妻
それが3つもあると不平
そうなんです
○炊き出しとんこつ
○秘伝鰹香味油
○特性赤だれ
そして最後の文句は
その色と量
「えっ」
「こんなに入れるの」
爺が作って妻が食すれば
多分「おいしいおいしい」
それでリピータ
爺が熱を出したばかりに
妻が作る羽目に
そして
知らなくてもいいことを知った妻
今後妻はこれを食べないと思う
職人ほど
おいしかったらそれでいい
そう考える
だがもし
たくさん売りたいのであれば
女の目線でもう一度
考える必要があるかもしれない
熱は下がったものの
お互い長引く風邪
買い物を行き渋ってる妻
冷蔵庫の中が少なくなってきた
常備してる冷凍ウドン
これも例外ではなかった
仕方なく近くのローソンへ
ちょっとした小腹を満たすもの
そんなものを買ってきた
その中にカップラーメン数個
普段はめったに買わない
カップのフタに派手な印刷
いわゆる
ご当地名店シリーズ
それにつられて
余りよく見ず数個勝った
「あ~らめずらしいわネ」
目ざとい妻が見つけた
と同時に
「これって
アソコのラーメンじゃな~い?」
確かにフタには
なじみの酔○ラーメンの名
繁華街のど真ん中に有り
我が店から500メートルぐらい
もちろん食したこと有り
ならこの手のラーメンが
どのぐらい本物に近いのか?
さっそく妻に作る
「どう?本物と比べて」
「う~ん わかんない?」
「わかんない」
この店は繁華街にあり
飲んだ後しか行ったことがない
ラーメンを食べに行ったのではなく
飲んだ後の小腹を満たすため
だから
本物自体の味がわからない
そう妻がおっしゃいました
確かにその通り
それに爺は思い出しました
確かこの店
上にのせるキムチを
自分で自由に乗せられる
この手のシステムに貪欲な妻
乗せなきゃ損とばかり
いつもたっぷりキムチをのせる
こうなりゃ
ラーメンの味もへったくれもない
ふとみると製造発売者
北海道中川郡と書いてある
これもまた微妙である
この道はいつか来た道
そうだよ~
てな具合に
妻の症状が重くなっていく
かって爺がなったように
はなの出方
セキの具合
まさに爺の風邪とそっくり
こりゃ~言い逃れできない
手に持つ体温計
37.6度を表示
すかさず
「37.6度ってことは人様の38.6度」
自分の平熱が人様より低い
いつもこれを強調する
「わかってるちゅ~に」
心で叫ぶ
タクシーを手配して病院へ
無事点滴を受け帰宅
妻の七不思議
その一つは彼女の食欲
爺は体調を崩すと
食欲は全くなくなる
だが
妻はどんな病気のときでも
どんなに熱が出ても
食欲だけは決して落ちない
彼女曰く
「食べないと治らないから」
爺だってそんなことわかってる
だけど食べられないのよネ
彼女のために用意したおかゆ
ぺろりと平らげてしまった
普通のご飯でよかったかも
デザートのリンゴと柿
あっという間になくなりました
それだけ見てると
とても病人とは見えません
「わたし寝る」
そう言って
彼女おやすみになりました
正直
爺の回復度は70%
まだまだ「大丈夫?」
ってかまわれたい心境ですが
姫がこうなった以上
そんな望みは夢のまた夢
爺自身の全快を目指すのみです
爺が最も恐れていたシナリオ
それが着実に進行している
「うつたのかしら」
「ちょっと熱っぽい」
そういってた妻が
「うつされました」
そう断言した
爺と違ってすぐ体温を測る妻
ご発熱されたもよう
今や家では
「うつされた」
「うつされた」
彼女が呪文のように唱えてる
「あ~ら奥様どうかしました?」
「主人に風邪をうつされたの」
多分外でも呪文は唱えられる
めったに引かない爺が
久しぶりの風邪に
病気の巣窟は爺
...ってなことになるのです
「ひざが痛いの」
妻が今日訴えました
風邪の上にひざ痛?
心配する爺に
いつも寝る前に入るお風呂
そこで温めるひざ
発熱のため入れない風呂
暖められないひざ
だからひざが痛む...と
そう全て爺が悪いのです
アレもこれも小さい爺
とりわけ小さな爺の胸
えぐられるように痛みます
そんな心とは裏腹に
体は着実によくなってきた爺
もう一人誰かにうつせば
全快するかもしれない
そんな事は考えていません
人様にご迷惑をかけるなら
ウィルスともども
来世に道連れ
これが爺のポリシーなのです
顔の評価と同じで
世間の評価は
爺自身の評価と
かなりギャップがある
しんどかった金曜日
倒れそうだった土曜日
誰にも何も言われなかった
そして山場の日曜日
全身が自然に震える
やはり自然のバイブはすごい
おまけに歯が拍子をとる
カスターネットも真っ青
悪夢で毛布は三回転
最悪な事に
夢の中にも妻が登場
一夜にして
無精ひげに白いものが混じる
もっとも
前からって言う人もいる
妻だ
だが激闘の末
熱は下がった感じ
月曜日はいつものように仕事
金曜日や土曜日に比べると
まさに天国
ところが
会うお客さん、会うお客さん
「大丈夫ですか?」
「しんどそう」
って言われる
どうも
声がすごいことになってるらしい
最初は戸惑って
どう答えようか迷ったが
めんどうになり
「そう最悪ですわ」
そう答えることにした
みな同情の目で
「お大事に」
だが
真相を知る妻には通用しない
冷え込む中
妻のお茶を買いにいきました
いつものように
いつもの通り
妻は平日型
爺は休日型
病気になってしまう日は
二つの型がある
例えば
妻は先月大阪へ一人旅
水曜日から風邪を引き
どうなるかと思いきや
当日の日曜日には
元気で出かけていった
つまり平日型
爺は子供の頃から休日型
平日はほとんど病気をしない
だから学校も欠席することはない
欠席する友がうらやましかった
ところが日曜日
当然遊びのプラン満載
そんな時にかぎって病気になる
行けなくて悔しい思いをした
そして土曜日
歯が自然にガチガチ
体は悪寒でブルブル
まるで人間バイブ
これをアレに生かせないか
もちろんそんな余裕なし
多分熱も38度を超えてるだろう
爺はこんなとき熱を測らない
多分あるのと違う?
っていうファジィーさが
気力を持たせる
実際に数字を見れば
とたんにヘナヘナとなる
悪寒、悪夢、関節の痛み
1日苦しんだ日曜日
さすがの爺も長期戦を覚悟
そして今日月曜日
いつものようにいつものごとく
熱が下がり
仕事は出来る状態に...
関節の痛みはあるものの
どってことはない
熱さえなければ楽勝である
早く治った原因は二つある
その一つは
料理の腕を持ってるのに
こんな時の妻は
その腕をふるわない
そこらにあるもので済ます
それを見てる爺
早く治さなくっちゃ~
妻に料理を作らなくっちゃ~
この一心が
早く治る秘訣かもしれない
二つ目は
人様からいただいた津軽りんご
妻に内緒で丸々一個
いただきました
熱があるのに
そのおいしさは格別
今迄で一番おいしいリンゴ
その評価は決して妻には言えない
さっそく似たようなリンゴを
探しに行かなければならない
「責任者出てこ~い」
この名文句で
活躍した漫才師人生幸朗
なんと言っても
人気の秘密は
一刀両断のその歯切れよさ
この手の流れは
田中角栄
小泉純一郎
など
国民的人気が高い
細木数子もこの部類
そしてわが妻も
その点
歯切れの悪さでは
爺は誰にも負けない
その最大の理由
爺は相手の立場も
理解してしまうこと
先日の道路を走り回る姉妹
子供が走り回るのは当然
核家族が進み
母親が子供達を
美容室に連れて行くのも理解
世の中、親との同居を嫌う嫁
しかし自分達もそうだったし
これは仕方がないと理解
この寒空
上は完全防備の防寒ファッション
だが下は寒そうなミニ
「それで寒い寒いというな」
そう言いたい所だが
せっかく買ったロングブーツ
それが似合うのはこれしかない
そう理解する
そう爺は何事も優柔不断
何事もピシャッと決められない
だから
だから
誰だかわからないですが
裁判員を決める立場の人へ告ぐ
爺は裁判員には絶対不向き
父親が真犯人だ
そう強く主張する妻に
爺だけ反対したのも
事実を見極めてたのではなく
その日いただいた干し柿3個
2個さっさと食べた妻
その妻に反発して
言っただけですから
くどいようですが
そこんとこよろしく