この道はいつか来た道
そうだよ~
てな具合に
妻の症状が重くなっていく
かって爺がなったように
はなの出方
セキの具合
まさに爺の風邪とそっくり
こりゃ~言い逃れできない
手に持つ体温計
37.6度を表示
すかさず
「37.6度ってことは人様の38.6度」
自分の平熱が人様より低い
いつもこれを強調する
「わかってるちゅ~に」
心で叫ぶ
タクシーを手配して病院へ
無事点滴を受け帰宅
妻の七不思議
その一つは彼女の食欲
爺は体調を崩すと
食欲は全くなくなる
だが
妻はどんな病気のときでも
どんなに熱が出ても
食欲だけは決して落ちない
彼女曰く
「食べないと治らないから」
爺だってそんなことわかってる
だけど食べられないのよネ
彼女のために用意したおかゆ
ぺろりと平らげてしまった
普通のご飯でよかったかも
デザートのリンゴと柿
あっという間になくなりました
それだけ見てると
とても病人とは見えません
「わたし寝る」
そう言って
彼女おやすみになりました
正直
爺の回復度は70%
まだまだ「大丈夫?」
ってかまわれたい心境ですが
姫がこうなった以上
そんな望みは夢のまた夢
爺自身の全快を目指すのみです