凡凡「趣味の玉手箱」

キーワードは中国です。中国以外のテーマは”趣味の玉手箱にようこそ”で扱っております。

君子に三戒あり

2006-06-27 07:27:13 | 中国のことわざ
中国のことわざ-232 君子に三戒あり




人格者が自らの戒めとする三つのこと。一つは青年期における色欲である。「少き(わかき)時は、血気いまだ定まらず」。若いときは血のまま、気息のまま、抑えられずに動く状態で、まだ知性や徳性の乏しい状態であるから、性欲が全面に出てきての行動となる。



一つは壮年期における人との争いごと。壮年期になると、「血気方に(まさに)剛し(つよし)」。血気が安定し、自信もできて、権力闘争となって人間関係は離合集散する。壮年期の用心は「闘いに在り」である。



一つは老年期における強欲。古今東西共通しているのだが、老年になると、身近な親しい人を失い、また、職場を離れかつての人間関係を失う、そして日々財産を取り崩してゆくのが一般的である。すると他者は老人を相手にしないで見捨てることになる。こうなると、人間を信用せずにものだけを信用することになる。所謂物欲である。老年期の用心は「得に在り」である。



以上の青年期の色欲、壮年期の人との争いごと、老年期の強欲のみっつを三戒という。



出典:加地伸行著・すらすら読める論語・講談社・2005年11月15日発行、論語(微子篇)、故事ことわざ
&四字熟語辞典




最新の画像もっと見る