カネシゲタカシの野球と漫画☆夢日記

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プロ野球・「スト反対!」のご意見に反対!

2004年09月07日 08時08分45秒 | ☆提言・苦言・球界再編
たくさんのコメントやトラックバックをいただいておりますが、目を通して考えることはできても、ちょっと個別にレスを返す時間がありません。実は日があけた本日も夕方から取材があり、なにかとバタバタしていることをまずはお許しください。

でも、どうしても寝る前に言っておきたいことがあるので。
時間がないため、簡潔に箇条書き風に僕の意見を述べます。
「述べ逃げ」をどうかお許しください。
(反論のもとになっている各ご意見は、決してコメント欄によせていただいたご意見だけをもとにしているわけではありません。サンスポなどに寄せられているファンの声というものも含まれています。)




★「ストライキこそファン無視じゃないのかな?」という御意見への反論。

誰も選手はストライキなんてやりたくないのです。
もちろんファンのためにもやりたくないでしょうし、莫大な損害賠償を請求される可能性すら残っていますし。

それでも話し合って前代未聞のストライキを決定したのには、それ相応の理由があるのです。

たしかにこの土日のチケットを持って試合を楽しみに待っていた子どもだってたくさんいたでしょう。
ただ、将来もっともっと多くの子どもたちに喜んでもらえるようなプロ野球をつくるために、「ごめんね。今ストを決行するしかないんだ。」というのが実状だと思います。

選手会の皆さん。
例えばストライキの日には、球場の近くでサイン会やキャッチボール大会を催してください。
ちびっこ野球教室なんてのも、いいですね。
子ども達は、きっと試合と同じくらい喜んでくれます。


★「年俸急騰を招き、パを経営困難に追い込んだのには選手会にも責任があるんじゃないだろうか?」というご意見への反論

たしかに年俸の高騰は選手会側にも「原因」はあります。
ただ、「責任」まではないんじゃないのかなというのが僕の勝手な意見です。
年俸高騰の責任は、実はFA制度を要求した選手会よりも、ドラフト逆指名制度までもを同時に導入した経営者側にこそあると僕は思います。

選手会が87年から主張したFA制度が、経営側が折れるカタチで93年に認められたという経緯は確かにあります。

ありますが…。

もっと大きな問題は、同じ年にナベツネによってドラフト逆指名制度までも導入されたということの方にあるのではないでしょうか?
もちろん「巨人のリーグ脱退」という脅しを武器に、それは無理矢理導入されたのです。

この二つの制度は、決して同時に存在してはならないものです。
資金力のある球団にしか、有力な選手が集まらなくなるのは目に見えていたからです。
FAを導入するのなら、同時にドラフト制度をウェーバー制に徹底し、契約金の上限をもっと低く設定するなどの改革が必要だったのです。

それなのにまったく逆のことをした、各経営陣の読売追従主義にこそ、年俸高騰・最大の責任があるのではないでしょうか?
権利を行使したにすぎない選手側にも責任を求めるというのは、いささか論理が飛躍しているような気がしてなりません。

以下はかつての僕の記事「巨人の野球は面白いのか?」についての考察 結論の中で紹介した、古田選手会長のドラフトとFAに関する意見です。

仮に高校を卒業して18歳で入団して、25歳になったら好きなチームに行けるシステムがあれば、とりあえず入ろうと思うんですよ。そこで自分に価値をつければいい。
そうなるとチーム間の力は均等化されるんです。それを嫌っている。今の野球界は。


要するにドラフトの逆指名(自由獲得枠)はいらない。FA期間を短くすればFA選手が大勢でてきて、どのチームも獲得可能になる。獲られても、比較的安価で補充できる。プロ野球は活性化すると…。そういう意見です。

本当にそうなるのかどうかは別として、選手会側からはこういう意見も今まであったのだという事は留意しておいたほうが良いと思います。選手会側も、決して給料をあげることだけでなく、球界発展に対しての意見も述べてきたのです。

また、今回のストに関して選手側は、「給料の下げ幅を大きくしてもいいですよ」「年俸を抑制する制度も導入してください」と、前代未聞の「給料さげろ要求」をしています。
ふつうの会社なら、「ああ、それなら大歓迎です」となるはずでしょう?そうはならないのは、経営者側が目先の利益ばかりを追求しているからです。
球界の輝ける未来など、口先だけで、実は誰も考えていないからなのです。

なんか語り足りませんね。伝わりにくい、誤解をまねく文章かもしれません。
朝なので僕の脳みそが足りません。
後日、追記や訂正をする可能性もあるということで、申し訳ありませんが次へ行きます。


★「せっかく一致団結してストをやろうというのに中日選手会はなんだ?立浪はなんだ?“優勝目前だからスト反対”なんて勝手なことを言うな」というご意見への反論。

これは「『ストライキ反対!』のご意見への反対意見」というこの記事のタイトルにはそぐわないのですが、ちょっとだけ。
いや、立浪選手や井端選手の発言が少し波紋を呼んでいますが、これは言葉の一部をとった、揚げ足とりにすぎないのではないでしょうか?

最終的には…
「ストをやりたくてやろうとしているわけではない。そこを分かってほしい。自分のチームのことを言っている場合じゃない」(立浪選手会副会長)

「首位ということもありチーム内ではスト反対の声も多かったが、最終的に一致団結してストに突入していこうと。無期限は困るので、期限付きを主張した」(井端中日選手会長)

と彼らも語っています。

井端選手の発言は、中日選手会の本音でしょう。
優勝は、プロ野球選手なら誰でもしたい。
仮に去年の今頃にこのような問題が発生していたら、タイガースの優勝がなくなったという可能性すらあったのです。(か、悲しい)

で、中日選手会の発言をエゴととらえることもできるでしょうが、彼らはもしかしたら「中日ファン」の無念な思いも代弁していたのではないでしょうか?せっかく応援してくださったファンの方に申し訳ないと。
せっかく優勝目前だというのに…と。

いろんな意見が選手会の内部であってもいいと思うんですよ。
よっぽど正直で健康的じゃないですか。

むしろ経営者側がコミッショナーまで含めて「合併賛成」の一枚岩であることの方が、よっぽど不自然で不健康ですよ。

苦渋の本音を語り、最終的には闘う決意を固めた中日選手会に、敬意を持って接したいと僕は思います。

あと、プロ野球経営陣に告ぐ。
「プロ野球ファンよりも讀賣を信用するという愚行。あとに残るものは、きっと後悔でしょう。」




あー、言葉足らずの記述が多いと思います。

僕も何から何まで選手会のストを無条件で支持しようとは決して思っていません。
しかし…

ルパート・ジョーンズ選手がこの記事でおっしゃっているように、また、めたか選手がこの記事で補足されているように、とにかく理想の野球界をもたらしてくれる可能性が少しでも高い、「選手会のスト」を、皆様とともに支持したいと思っています。

行間の意味を、どうか読みながら埋めてやってくださいませ。
というわけで、寝ます!

【まったくの余談】

「最後のストライキ」
   ~炎の合併ストッパー 津田恒美~

↑これで絵と記事を描こうとしましたが無理がありました。
故・津田投手(広島カープ)を知らない方は、僕の過去記事のこちらをどうぞ。