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前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

日中友好協会の春節祝賀会が盛大におこなわれました。空虚な「原発停止。国富流出」論を叱る。

2014年02月03日 | Weblog
  昨日は日中友好協会の春節祝賀会が福井県国際交流会館で開催され、参加しました。

 日本人、中国人はじめ、ブラジルやアルゼンチンからも。会場に入りきれない人・・・



 細川靖治・福井支部長の挨拶の後、美しい二胡の演奏。中国音楽家協会二胡学会会員の李彩霞先生と教え子のみなさんで、演奏された女性のみなさんとは、食事のテーブルが同じに。二胡の李先生は内モンゴル出身の方で、いろいろお話しさせていただきました。



 日本の歌も  うつくしい  



 原発「海の軌跡」を歌う福井のうたごえのみなさん・・・



 若者のダンスも



 福井の日中友好協会を再建された粟田栄さんが急逝され、まもなく1年。私は粟田さんに誘われ、再建会議以来の会員です。

 いま、安倍首相が靖国参拝などをおこない、中国、韓国などとの関係もいっそう悪くなっています。
 集団的自衛権・憲法改憲許さず、平和憲法を守り、日中友好の取り組みの前進に微力を尽くしたいと思います。

  夕方は、急逝された近所の方の弔問に。共産党のポスター掲示や赤旗購読などで長年お世話になりました。「遺品」のなかに、毎月11日の原発ゼロめざす市民行進のチラシも入ってました。
  ご冥福をお祈りします。


            ★


 毎日新聞が、安倍総理や西川知事が主張する「原発を止めたせいで巨額の国富が流出した」などという議論を戒めています。
 「福島第1原発の事故は、国土の一部を人が住めなくなる状態に汚し回復の見通しもない。それはお金にかえられない国富の消失だった。」
 ほんとにその通りです。「日本を取り戻す」などという空虚なスローガンのもとで、原発再稼働などは論外ではないでしょうか。


 また、「量の増加に比べ額の増え方が大きいのは、天然ガスと原油の国際価格上昇に加え、アベノミクスによる円安で円建て価格がふくらんだからだ。増加額のすべてを原発停止に絡めるのは短絡的だ。もともと日本の天然ガス輸入価格は欧米に比べ割高である。足元を見られている面もあるが、コスト意識の低い購入契約に問題がある」との指摘も同感です。
 つまり、安倍総理や西川知事の論には「トリック」があるのです。

 実は、2012年9月県議会の原発問題の特別委員会でも私は次のように指摘しています。

■現在、火力発電のコストが非常に高いという問題があるわけである。その背景の1つに天然ガスを高い値段で買い続けているということがある。東京電力の子会社はアメリカの販売価格の9倍で買っている。日本の火力発電所の分はわざと高くしているという問題があると思う。だから本当に普及させ、取り組んでいくということであれば、天然ガス価格を原油平均価格にリンクする方式で契約するのではなく、諸外国と対等に妥当な価格で契約を求めていかないと、事業展開としてはうまくいかないとに思う。
 西川知事は、原発の価格は安く、やめればコストがものすごく高くなるということを政府も電力事業者も宣伝して原発を進めなければだめだと叱咤激励しているけれども、そこには日本の火力発電の価格が非常に高いというからくりがあるわけである。・・・・・



 以下、毎日新聞・・・・

■毎日・・・・社説:視点…「国富流出」の議論=論説委員・中村秀明
毎日新聞 2014年02月02日 02時30分


 ◇再稼働に絡ませるな

 「原発を止めたせいで巨額の国富が流出した」。過去最大になった貿易赤字の拡大と原発再稼働への思惑を絡ませるかのような主張が、政府や経済界などから繰り返されている。だが、それは乱暴な論法ではないか。貿易赤字と原発再稼働の是非は、切り離して多面的に議論すべき問題である。

 2013年の貿易赤字は11兆4745億円で過去最大となった。この赤字のうち4兆円近くは、東日本大震災後、原発の代わりに火力発電をフル稼働するため天然ガスや原油の輸入を増やしたせいだ、という。

 安倍晋三首相も先月29日の参院代表質問で「昨年、原発がないことで化石燃料の輸入に3.6兆円も多く支払った」と答えた。「だから早く再稼働を」と言いたいのかもしれないが、それは筋が違う。

 大震災前で原発が稼働中だった10年と13年を比べると、天然ガス輸入量は25%増えたが、原油輸入量は微減だった。ただし金額では天然ガスが倍増して約7兆円、原油は1.5倍の約14兆2000億円となった。輸入量がそんなに増えていないのは、「原発停止」に直面して節電意識が広がり電力需要が減ったことによる。

 一方、量の増加に比べ額の増え方が大きいのは、天然ガスと原油の国際価格上昇に加え、アベノミクスによる円安で円建て価格がふくらんだからだ。増加額のすべてを原発停止に絡めるのは短絡的だ。もともと日本の天然ガス輸入価格は欧米に比べ割高である。足元を見られている面もあるが、コスト意識の低い購入契約に問題がある。

 貿易赤字拡大は、天然ガスと原油の輸入増以上に、電子部品やスマートフォン、衣類などの輸入が増える一方で、円安が追い風になるはずの日本企業の製品輸出が伸びなかったためだ。国別では中国向けの赤字が5兆円超で、巨額の国富が中国に流れたとも言える。

 そもそも貿易赤字を「国富流出」といった表現で問題視するのがおかしい。国の成熟に伴って貿易赤字が増え、それを海外投資などの貿易外の黒字でまかなう構造に変わるのは自然なことだ。対中赤字も経済的な相互依存の深さを物語る。

 そして原発再稼働問題は、こうした議論とは切り離すべきだ。福島第1原発の事故は、国土の一部を人が住めなくなる状態に汚し回復の見通しもない。それはお金にかえられない国富の消失だった。再稼働の是非は徹底した安全性の議論が何より優先される。ソロバン片手に、前のめりになる話ではない。・・・・・・・・・・