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江ノ島電鉄 1000形電車

2008-03-16 23:20:19 | 電車図鑑・ローカル私鉄&第三セクター
老朽化した旧型車の置き換えと、輸送力増強のため、江ノ島鎌倉観光電鉄時代の
昭和54年に登場した車両である。
江ノ電数十年ぶりの新型車(全く新車が無かった訳ではなく、
払い下げの中古車や車体だけ作って部品は旧型のお古というのが
大半であった)ということで注目を浴び、翌年には鉄道友の会から
ローカル私鉄の通勤タイプの車両としては初めてのブルーリボン賞を
授与されている。

編成は2体連接で、車体は普通鋼鉄製であるが、窓下などにステンレスを使用して
腐食対策としている。
正面部の窓を大きくとったのと、運転台を正面中央部にしたことで、
前面展望も十分に楽しめる。
窓は一段下降式で、車内側に内キセにFRPを使用している。
座席はオールロングシートである。
運転台は片手操作式逆L字型ワンハンドルマスコンを採用した。
これらのインテリアや外観は同時期に同じメーカー(東急車輛)で製造されていた
京急の800形とよく似ている。

当初は冷房を搭載していなかったが、昭和61年までに搭載している。
足回りは、当時の技術では、車体の小さな江ノ電クラスの車両での
カルダン駆動は、まだ困難ということで釣り掛け駆動が採用された。
塗装は緑がかったクリームに抹茶色の帯が入るものであった。

ファンのみならず、沿線からも好評を持って迎えられ、増備車が製造されている。
その度に改良が行われ、形式で区別されている。
昭和56年に冷房改造準備車の1100形(翌年に冷房を搭載して江ノ電初の冷房車に)、
昭和58年にヘッドライトが四角くなり、新製当初より冷房を搭載した1200形、
昭和61年に江ノ電初のカルダン駆動車である1500形が登場している。

1100形は旧社名の江ノ島鎌倉観光時代最後の新車となったほか、
1200形は日本の1067mm軌間の電車の完全な新車として最後に製造された
釣り掛け駆動車である。

1500形では、カルダン駆動の採用のほか、制御器に弱め界磁が導入され、
マスコンの加速段が3段から4段に増えた。
塗装もクリームにオレンジと赤の細帯で区別されていた。

平成15年よりリニューアル改造を実施しており、車内への車椅子スペースと
各ドアへのドアチャイムの設置のほか、塗装をグリーンとクリームの
ツートンカラーに金色のステンシルを入れたものに変更している(広告電車除く)。


ヘッドライトが四角くなった1200形。


カルダン駆動車になった1500形。広告塗装車。





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