水の丘交通公園

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名古屋市交通局 3000形電車

2010-03-26 21:47:01 | 電車図鑑・地下鉄
名古屋市交通局が地下鉄鶴舞線開業用に導入した車両である。
昭和52年~59年までに92両が製造された。
編成は当初、4両編成×23本であったが、平成5年に庄内緑地公園~上小田井間開通に
伴い6両編成×15本となり、余った2両は後継の3050形電車の3159編成に組み込まれた。
車番は8両編成を想定して百の位が号車番号、下2桁が編成番号となっているが、
6両編成化の際は一部編成を2分割して組み込んだ関係で3300~3600番台は製造されて
いない。
そのため、編成番号を示す下2桁が全ての編成で一致していない。
また、車番自体に変化は無いが、中間に組み入れられた3100形は3100A形に形式を
変更している。

車体はセミステンレス製で、20m級の冷房付き大型車体と合わせ、同市地下鉄で初めて
採用している。
正面は貫通型で正面中央に貫通扉を設置し、両サイドの窓は平面ガラスを付き合わせた
パノラミックウィンドウを採用している。
帯色はラインカラーのライトブルーで正面の貫通扉の処でVの字に折れ込んでいる。
なお、本形式から同地下鉄のシンボルマークを正面向かって左側上部に掲示している。
行き先表示は正面・側面とも字幕式である。

車内はオールロングシートでサロン調にまとめた直通相手の名鉄100系に対し、
飾り気のないシンプルな構成で実用性重視のものとなっている。
客用窓は固定窓で通勤形電車としては珍しい完全空調を実現したが、昭和56年度に
製造された車両から省エネの観点から約半数の窓に一段下降窓を採用している。
以上だけなら何の変哲も無い地下鉄車両であるが、名鉄線内の無人駅での改札業務の
関係から、どの車両からでもドアの開閉が出来るよう客室内にもドアスイッチとブザーが
設置されており、本形式の特徴となっている。
なお、現在は名鉄線内の駅集中管理システム(主要駅から周辺の無人駅を遠隔監視する
システムのこと)の普及により、無人駅でも自動改札機が設けられ、実際に使用する
機会は減少している。

主制御装置はチョッパ制御(自動可変界磁式)でブレーキは回生ブレーキ併用
電気指令式ブレーキである。
台車はダイレクトマウント式(車軸支持方式はS形ミンデン)である。
運転台はツーハンドルで保安装置としてキャブシグナル形ATCと名鉄形ATSを搭載している。
車内放送は自動放送装置を当初より搭載しており、名鉄線内でも使用している。
パンタグラフは3100形、3100A形、3700形に菱形のものをそれぞれ2つずつ
装備していたが、現在は1つずつに変更されている。
また、平成15年~16年の間に各車両連結部に転落防止用の幌を設置している。

運用範囲は鶴舞線と名鉄三河・豊田線豊田市駅まで、同じく名鉄犬山線犬山までと
なっている。
名鉄犬山線では平成17年1月末のダイヤ改正から急行列車にも充当されるようになった。
直通先の犬山では名鉄小牧線と直通している平安通線の7000系と顔を合わせることもある。
登場から30年を越え、今もなお全車両が現役だが、置き換えが予定されている。
当初計画では平成18年~22年にかけて全廃となる予定であったが、東山線の5000形の
置き換えが優先されたため、平成22年以降に先送りされた。
また、本年は桜通線の野並~徳重間の開業が控えており、同線向けの新車である6050形が
製造を開始しており、実際の置き換えが始まるのはもう少し先になりそうな情勢である
(もっとも、これは筆者の予測であるが)。


○運転台側のパンタグラフを下ろした現在の姿。この影に平安通線の秘蔵っ子、
 7000系が隠れていた・・・。

○で、慌てて撮ったのがこれと・・・orz


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