水の丘交通公園

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札幌市交通局 3000形電車

2010-10-15 21:51:16 | 電車図鑑・地下鉄
南北線の北24条~麻生間延伸開業に伴う、同線全列車の8連化に伴い、
2000形の設計変更車として登場したものである。
昭和53年~平成2年までに8両編成×5本=40両が製造された。
製造メーカーは川崎重工である。
編成の組み方は真駒内側から順に以下の通り。

3100形+3200形+3300形+3400形+3500形+3600形+3700形+3800形

編成全車が電動車である。

車体は普通鋼鉄製で曲線的な1000・2000形とは異なり、東西線向けの6000形をベースとした
直線的なものになった。
正面は貫通型で運転台の窓を拡大し、貫通扉を向かって左側に設置した非対称なものと
なっている。
塗装は淡いグリーンに、やや濃い目ながら明るいグリーンの帯であるが、第1編成のみは
登場時からしばらくの間、正面も帯色と同じグリーンで塗られていた。
行き先表示は字幕式で正面のみに設置されている。

車内はロングシートで座席はオレンジ色のモケット、化粧板はバラのイラストが入った
暖色系のものを採用した。
冷房装置は搭載していないが、送風機としてラインデリアを採用している。
連結部の断面は全車が六角形の大断面式である。
ドアは片側2箇所で全て両引き戸で、側面窓は一部固定の上段下降・下段固定式窓である。

主制御装置は南北線の電車としては初めての電機子チョッパ制御、ブレーキは回生ブレーキ付
電気指令式電磁直通液圧変換ブレーキである。
1000・2000形では2体連接構造・7軸配置という極めて特殊な構造を採用していたが、
本形式からボギー台車式の2体連接6軸配置という一般的な構造に改められた。
駆動方式は平行カルダン駆動方式で、南北線では初である。
なお、札幌市では地下鉄の車輪にゴムタイヤを採用している。

最初の2本は単純に輸送力増強のために増備されたが、第3~5編成は老朽化した2000形電車の
初期車を置き換えるために増備された。
登場以来、大きな改造は受けていないが、第2編成のみ行き先表示のLED化を実施した。
このほか、全車を対象に連接部への転落防止用の外幌設置、ドア付近への点字シール
貼り付けなどの改良が行われている。

現在は4ドア車の5000形が主力となっており、本形式が各駅に入線する時は、
「緑の乗車口」で待つように放送や電光掲示板で案内される。

5000形の増備により、平成15年に第1編成が運用を離脱し、平成17年に廃車された。
その後、4本が残って引き続き運用されたが、平成22年に第3編成が引退し、
現在は第2・4・5編成が運用に就いている。
なお、札幌市では平成24年度中に南北線へのホームドア設置が検討されており、
それまでには本形式も全車引退の予定である。


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