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JR貨物 DF200形ディーゼル機関車「ECO-POWER RED BEAR」

2009-06-24 21:02:39 | 電車図鑑・JR機関車
電化区間の少ない北海道における貨物輸送の主力機であるDD51形機関車の老朽化と
出力不足から起因する重連運転の解消の為に登場した機関車である。
平成4年に試作機の901号機が登場し、平成6年以降、現在に至るまで量産され続け、
0番台=12機、50番台=13機と現在製造中の100番台が6機(平成20年11月)の32機が
運用中である。
愛称は高出力機であることと、北海道のヒグマに因んで「ECO-POWER RED BEAR」と
名づけられている。

車体は鋼鉄製で前面を傾斜させた箱型のものを採用し、天井部の高さを限界まで
上げて、機器の収容スペースを確保している。
側面部から見て中央付近に冷却用の大型グリル、運転席後方に走行関連の機器を
搭載している。
乗務員室扉は、運転台側(進行方向左)が側面中央寄り、助手席側が運転室横の
通常の位置にある。
塗装はグレーにレッドのストライブを入れた大胆な塗りわけで、側面に愛称の
「RED BEAR」と社名の「JRF」のロゴが入る。
なお、901号機は先頭の形状が量産機と大きく異なる。

機関はディーゼル機関であるが、本形式では液体変速式ではなく、電気式を採用した。
これはディーゼルエンジンで電気を起こし、その電流でモーターを回す方式であるが、
電気技術の進歩でモーターなどの小型・大出力化が進んだこと、大出力エンジンに
対応した大容量の液体変速機の開発が国鉄時代に頓挫して久しいことなどを
理由に採用された。
同方式は国鉄時代に開発されたDF50形ディーゼル機関車以来、およそ35年ぶりの
採用である(当時は重量の割りに出力が少なく勾配路線や主要幹線にはあまり
配置されなかった)。
駆動機関はV型12気筒ディーゼル機関2基で901号機と0番台機が外国製、50番台以降は
国産のものを採用している。
電流制御はVVVFインバータ制御で、モーターは交流モーターを採用している。
なお、インバータの素子は50番台までがGTO方式、100番台からIGBT方式となっている。
駆動方式は吊り掛け駆動で、動輪を6つ配し、発車時の粘着性向上が図られている。
ブレーキは電気指令式空気ブレーキで抑速ブレーキとして発電ブレーキを装備している。
台車は空気バネを用いたボルスタレス台車で、ブレーキのユニット化などで
レールにかかる重量の軽量化が図られている。

登場以来、鷲別機関区に配置され、札幌ターミナル発着で帯広・五稜郭方面の
貨物列車を主体に運用されているほか、根室本線や宗谷本線までその活躍の場を
拡大している。
今後も随時増備が続けられていく予定である。


「RED BEAR」愛称ロゴと運転台側の台車。

中間台車。左に見える扉が運転室扉。真上が冷却用グリル。


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