水の丘交通公園

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函館市交通局 800形電車

2010-09-27 21:31:55 | 電車図鑑・路面電車
函館市が市電の輸送力増強のために700形の改良型として導入した車両である。
昭和37年~40年にかけて12両が製造された。
製造メーカーは新潟鉄工所である。
単行運転用なので編成は組まない。

車体は普通鋼鉄製で700形とは、外観上の際はほとんどないものとなっている。
正面は中央窓を広めにとり、左右の窓を細めにしたもので、ヘッドライトは
中央窓下にある「おへそライト」である。
塗装は、登場時が上半分がアイボリー、下半分が抹茶グリーンだったが、後に
ほぼ全車が広告塗装となってしまっている。
なお、現在の標準色はホワイトに窓周りとその下にライトグリーンの帯が入るものと
なっているが、現在、このカラーで塗られている車両はない(以前、500形530号や
広告主が付く前の8000形がこの塗装だった)。
行き先表示は正面と側面にあり、いずれも字幕式だが、側面のものはワンマン化の
時に撤去され埋め込まれるか、塗装されている。
系統表示は正面に表示板を置いている。

車内はロングシート、床は板張りで基本構成は700形と変更はない。
ドア配置は前中式の2ドアで、前ドアが801~810号車が片引き戸、811・812号車が
700形と同じ2枚片引き戸、中ドアは全車片引き戸である。
側面窓は車掌台の窓が引き違い式のほかは上段固定・下段上昇のいわゆるバス窓である。
なお、今日に至るまで冷房は搭載されていない。

主制御装置は抵抗制御で700形の間接自動加速式から間接手動加速式に変更されている。
ブレーキは空気自動ブレーキと発電ブレーキ(非連動・マスコン操作式)である。
台車は金属バネ台車で駆動方式は吊り掛け駆動方式である。
運転台はツーハンドル式で、集電装置は登場時よりZパンタである。

登場以来、全線で運用され、昭和43年にはワンマン化改造(後乗り・前降り。整理券式
対距離運賃精算式)を実施している。
平成2年より、車体更新が開始され、新造の車体に乗せ換えて8000形(801~806号、808号、
809号)、8100形(807号)になっており、現在は810~812号の3両を残すのみとなっている。
なお、残存車のうち811号は、平成22年に登場時の塗装に復元された。


○登場時の塗装に復元された811号。


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