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かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

アララの呪文

2015年11月17日 20時52分07秒 | みゆみゆとの生活
「ブレーメンか?フェリックスか?」
夕食後、これが止まらなくなったそうちゃん。
「ブレーメンのビデオはないよ。」
「フェリックスじゃなくてフィリックスだよ。」
「後でフィリックスのビデオ見る?」
などいろんな返しをしてみたけど、いずれも許されず。

ひたすら「ブレーメンか?フェリックスか?」を復唱させられる。
言わないと、顔がどんどん近づいてくるし。

結局お風呂に入っている間ずっと言わされました。
まあね、このくらいは付き合います。
復唱しながら考え事する技も身につけたから、へっちゃらなのさっ。(強がり)

いつものことだけど、お風呂から上がるとすっかりおとなしくなったそうちゃん。
今日は「ちびまる子ちゃん」のCDを聴きました。
ちびまる子ちゃん、最近のそうちゃんのブームです。

そうちゃんは、
♪ちょいとヘンテコだよ 呪文さ
の歌い出しを、「そいとべん」と歌う。
はじめは「そいとべん してください」と繰り返されても、なんのことかさっぱり理解できず、イライラさせてしまっていました。
爆笑問題のアララの呪文。いい曲です。

ちびまる子ちゃんの歴代主題歌のCDがうちにあるのですが、他の曲もなかなかの名曲ぞろいで楽しい。
遅く帰ってきたみゆみゆも、台所で晩御飯食べながらノリノリで歌っていました。

歌ってないではよ食べて宿題しなさーい、と言いたくなったけど、我慢我慢。
ヘソを曲げるとかえってやらなくなるからね。

第一段階みきわめ

2015年11月16日 20時39分20秒 | みゆみゆとの生活
午前の仕事と午後の仕事の合間に自動車学校に行くという離れ業。
相変わらず、綱渡りな毎日です。

「バイクの免許を取りに行く」と胸を張って言えるほどではありません。
小型ATですから
原チャリとさほど変わりません。

でも、「第一段階みきわめ合格です!」と言われると、やっぱりとても嬉しい
アラフォー女性だからなのか、おどおどしているからか、先生の教え方も優しかったです。
これは、時代かな?
私が自動車免許を取った若かりし頃は、怖い先生もいて半泣きになってたこともあるような気がするけど・・・。
今日の先生は、「楽しく乗ることを今日は心がけましょうね」と始めに言ってくれました。
そう言う時に、ウインクして歯がキランって光ったような気がした。
(気がしただけ。そんなわけない。)

ここの自動車学校は、普通車以外にもいろんな車が教習しています。
大型トラックが曲がってきたりすると、こちらは海でくじらに出会った雑魚みたい。
とりあえず恐れをなして、「どうぞどうぞ」と道をゆずるのでした。
びっくりしたのは、交差点でフォークリフトが正面から来た時。
ノロノロと、フォークリフトがやってくる。
これは、通り過ぎるのを待つのか?どうするんだ。
迷っていたら、先生はさっさと交差点を右折し、同時にフォークリフトも反対方向に曲がっていきました。
おお、方向指示器出してたのか。
ていうか、フォークリフトの方向指示器ってどこにあるんだ

今日はお天気もよかったので、先生の言われた通り、楽しく風を感じて練習できました。
懸念事項の「一本橋」は落ちてしまって、残念でしたが、イメージトレーニングを積んで(笑)また今度頑張ろうと思います。
あと5時間分。なんとか早めに時間作らねば。
できれば本格的な寒さが来る前に終わらせたいものです。

人権講演会2

2015年11月15日 21時30分24秒 | みゆみゆとの生活
二つ目の講演会は、「誰にでも生きる意味がある~物語『あん』を巡る20年~」。
ドリアン助川さんの講演です。
この講演の主な客層は、「古くからのドリアンさんのファン」と「朝日新聞の相談コーナーでファンになった主婦」で、講演会の最後には20分くらいをかけて7~8個の質疑応答があり、面白かったです。
普通の講演会って、なかなか質問はしにくかったりするものですが、この方は必ず受け止めて答えてくれる、という安心感が参加者の中にあり、どんどん手が上がりました。

私は「叫ぶ詩人の会」の頃にドリアンさんを知り、一度どんな方なのか見てみたいというのがあって、今回参加しました。
とても物事を深く捉える、まっすぐな雰囲気を持った方でした。

「あん」は、小説で読みました。
ハンセン病を扱った小説で、全体に相手を思いやる気持ちが流れる優しい小説です。
ドリアンさんは、「ハンセン病の元患者さんを通じて、「生きるとは」ということを書きたかった。20年かかった。」と話されていました。

中高生に、「生きるってどういうこと?」と聞くと、「世の中の役に立つために、ぼくは生きていきたい」と言う。
それはそれで、間違いじゃない。
でも、「世の中の役に立つ」ってなんだろう。大体、「世の中」ほど、変遷しやすく捉えどころのないものはないじゃないか。
まだ10代の頃にハンセン病で隔離され、一生を施設の中で暮らすことになった人にとっての「生きる」とは何か。
ハンセン病の小説を描くことで、普遍的な「生きる」というテーマにつながるものが描けるのではないか。
そんな思いで、「あん」を執筆されたそうです。
映画はまだ観ていませんが、カンヌで大絶賛だったそうで、今は世界各国で上映されています。
ぜひ観たいと思います。

そうちゃんのように、重い障がいがあり支援がないと生活できない子どもにとって、生きるとはどういう意味を持つのか。
その子を育てるのに、母親としてどんな気持ちでいればいいのか。
今回の講演で、そのヒントになる言葉を、たくさんいただけた気がします。

風を感じる、光を感じる、その感じる「人」がいなければ、その風も光も、存在しない。
認識されることで、それは「存在」し、そこに意味は生まれる。

哲学はあまり得意じゃないのですが、ドリアンさんの温かみのある声で話されるのを聞くと、何か体にすっと入っていく感じがしました。
とってもいい講演会だったのですが、私の筆力が拙く抽象的な感じになってしまってすみません。

時間を見つけて、広い視野で考えられるように講演や勉強会にも積極的に参加していきたいな、と思った、二日間でした。

人権講演会1

2015年11月15日 21時01分19秒 | みゆみゆとの生活
ちょっと異色のセミナーに、二日連続で参加してきました。
抽選に当たって、無料で受講することができました。
濃い二日間となりました。

一つ目は、「塀の中の障がい者・高齢者たち~刑務所内の現実に見る我が国の人権問題~」
元衆議院議員で、秘書給与詐取の罪で服役した経験のある、山本譲司さんの講演でした。
日本の刑務所に服役している人のほとんどは、窃盗や詐欺等の軽犯罪を犯した人で、服役者のうち3割は知的障がいを持っている、という事実を、私は今まで知りませんでした。
刑務所に入ってすぐに行われる知能検査で、文字が読めず設問の理解ができない人。じっと座っていることも困難で歩き回ってしまう人。
自分の置かれている状況が理解できず、他の受刑者に「わるいことすると、刑務所に入れられるよ」と話しかける人。重い統合失調症で、妄想の中に生きており、会話が成り立たない人・・・。
こういう人が、逮捕され、懲役刑を受けている、というのです。
国選弁護人は、時間のかかる精神鑑定はせずに裁判を終わらせてしまう。
障がいがありながら手帳等も持たず福祉的なサービスを受けたこともない受刑者。
軽い知的障害があるがゆえにだまされて「詐欺罪」の罪を着せられたり、勘違いでの通報に現れた警官の出した大声にパニックになり公務執行妨害で逮捕された、というケースも多いようです。

身よりもない人は、懲役を終えて出所しても行くところがなく、罪を繰り返してまた刑務所に入ってきてしまいます。
消しゴム一個を盗んで、刑務所に帰ってきたという前科47犯の人もいた、と言われていました。
これは、司法や刑法の問題ではなく、地域福祉の問題、と山本さんは強く強調されていました。
本来、地域住民や福祉サービスの助けを受けながら一緒に地域で生きていけるはずの人が、罪人として塀の中に入れられ、塀の中が福祉的な役割を担うことになってしまっていると。

知的障害の人が、刑務所の独房で夜中の3時に大声で泣き出した、というエピソードが、胸を打ちました。
「おかあさーん」と泣くのだそうです。
呼び出された担当看守は、鉄格子の前でその方に静かに話しかけ、「今日は3番までで終わりだぞ」と言って子守唄を歌ってあげ、その方はようやく眠れたそうです。
看守も、これは刑務所でやることではない、と思いながらも、その方の立場の中で精一杯やられたことでしょう。
知的障害の子どもを育てる母親として、おいおい泣きたくなってしまうくらい、切なく感じたお話でした。



ほぼ落ちてます

2015年11月13日 20時36分50秒 | みゆみゆとの生活
夕食後のひととき。
そうちゃん、椅子からほぼ落ちてます。
この状態で歌ったりするからすごい。
ま、機嫌のいいことはいいことだ。
今日は寝るのも早かったし。

さて、昨日は大イベントでした。
市の保護者交流会&講演会。
約70名が集まって、講演を聞いた後グループに分かれて座談会を行いました。
年少から社会人まで、幅広い年齢層の障害や遅れのある子の母が約45人。
残りの25人は、保育士さん、児童館の先生、福祉事業所の職員さん、医療機関の相談員さん、行政職員さんなど、様々な支援者が来てくれました。(残念ながら教育関係者はなし。)
立場を越えて一同に介し、意見交換するという機会はなかなかありません。
つながりができたと、喜んで下さった方が多数おられました。

時間が足りずバタバタしたけど、無事終えられてホッとしました。
準備・企画から当日のお茶出しまで、一緒にやってくれた皆様に、感謝です。
一つイベントが終わるごとに、みんなの距離が近づく感じがして、嬉しい。

ちょっと充電して、また次にむけて頑張ろうっと。

DVD確認作業

2015年11月11日 20時43分40秒 | みゆみゆとの生活
DVDを借りると、必ず帰り道に行う作業。
袋から出して、ディスクの向きをまっすぐに直します。
直した後、まじまじと見て、また片付けて家に帰る。

このこだわりも、昔に比べれば随分良くなりました。
1年生ごろ、1ミリでもずれると気になって、少し歩いてはしゃがんで直し、また確認しての繰り返しが止まらない時期がありました。
段々本人もイライラしてくるし、やめるように言ってもやめられないしで…。
最終的には無理矢理奪って私のかばんに隠し、その後しばらくパニックに付き合う、なんてこともありました。
それを思えば、今日のお散歩は穏やかだった。
一回直したらもう気が済んで、あとは歩けたもんね。

先週末から、少し落ち着いています。
時々大声は出すし、自分の耳をバシバシ叩きながら怒ってることはあるけど。
でも、毎日バス停まで歩けてる。
車に乗らず、道路に寝転ばず、おんぶもせずに。
何より、9時前後に寝てくれている。ブラボー。
この調子が続くといいなー。

鮭の味噌バター焼き

2015年11月10日 21時29分57秒 | みゆみゆとの生活
今日の晩御飯は鮭の味噌バター焼き。
午前中の仕事が早く終わって、お昼がぽっかり空いたので、その間に家に帰って晩御飯の仕込みをやってみた。
仕込みったって、こうじ味噌と少々のお酒・みりんを混ぜて、鮭に塗るだけ。
しかもめんどくさいので片面だけ。
皮側には塗らない。

夕方、午後の仕事を終えて帰ってきて、それをフライパンで焼きました。
油を引いて、まずは皮側をパリッと焼く。
次に、ひっくり返して、上にしめじを散らしてフタをして蒸し焼きに。
火が通ったら、バターを全体にからめて、できあがり。

鮭が中まで柔らかくて、おいしかったです。
お試しあれ。

さて、市の支援学級保護者交流会があさってに迫り、名簿やら名札やら役割分担やら、今さらながらにバタバタしています。
今回は他団体とコラボで、教育センターの方の講話つき。そのあと、グループに分かれて座談会したりもする。お茶とお菓子付きで。
参加者69名の大きな会です。
ドキドキ。
うまくいきますように!

ご褒美ドーナッツ

2015年11月08日 21時43分30秒 | みゆみゆとの生活
たまにはね。
何のご褒美か、は後でいろいろこじつけるとして。

どうぶつどーなっつ。
期間限定で名駅に売っていたらしい。
合唱団の練習が今月から土日両方になり、しょっちゅう名駅に行っていたみゆみゆにせがまれて、とうとう同意してしまいました。

夜、アールグレイ飲みながら一緒に食べたよ。
おいしかった。
明日もがんばろ。

口が半開き

2015年11月08日 21時27分04秒 | みゆみゆとの生活
スーパーで買い物をしていて、ふと見た鏡に写っていた自分が、口半開きだった。
慌てて口を閉じた。

理由はある。
下唇の裏に、でっかい口内炎ができているのです。

さかのぼれば5日前。
深夜に空から固いものが降ってきて、私の口にドッカーンっと当たった。
それは、豪快に寝返りしたそうちゃんの石頭だった。
「ヒエーッ」みたいな叫び声を出した気がするけど、それでそうちゃんや夫が起きるわけでもなく、声は闇に吸い込まれていった。

そうちゃん。
上半身を45度くらい起こして、回転かけて衝突してくるって、ひどすぎるよ。
とか言っても、当たった後もそのままスヤスヤ眠っていたそうちゃんにはわからんし。

ぶつかったところは、歯が中から当たって切れて、3日後には立派な白い口内炎になりました。
塩気と熱いものが、強烈にしみる。

ま、これは不可避の事故だから。
そうちゃんを責めても仕方あるまい。
ケナログ買ってこようかどうしようか、思案中。

週初めには、テンションマックスだったそうちゃん。
げらげら笑いながらトイレの便器に両足入れようとした時にはどうしようかと思ったけど。
週末にかけて、徐々に落ち着いて来ています。
今日はちびまる子ちゃんのテーマソングを歌いながら、ご機嫌にお風呂にも入ってくれました。
歌の最後に「このばんぐみは ごらんのすぽんさーの ていきょうで おおくりします」と言うそうちゃんは、正しい自閉だ(笑)。癒されます。

なんだかここ2~3日風邪気味で、頭ももうろうとしている。
ちょっと多めに寝ようと思う。
おやすみなさーい。

キウイの皮を

2015年11月06日 08時29分56秒 | みゆみゆとの生活
うちの冷蔵庫には、手製の鍵がつけてある。
それに、台所との間にはベビーゲートがあってそこに南京錠つきの鎖までかけてある。
それでも時々、突破される
いつも言うけど、鍵は掛けなきゃ意味がない。
でもここで複数の人が生活している限り、頻繁にこのめんどくさい鍵をかけたり外したりするのは、それはそれで大変なのだ。

で、最近2度続けて、冷蔵庫内のキウイを取られた。
悪いことってわかってるから、早い。
リビングでゴロゴロくつろいでいるような顔をして、横目でタイミングを計り、「すきあり!」と見るやダッシュ。
時々開く冷蔵庫を見て内部の物の置き位置を把握しているらしく、迷わずキウイを取る。
そして、私が制するのも振り切ってかじる!!
皮ごと!!

口ん中、イガイガしないのかな。
苦くないのかな。

そうちゃんは、ニッコニコの「やったった感」あふれる笑顔で、一個丸かじりしました。
丸かじり、意外に汁はこぼれないしゴミも出なくて、楽と言えば楽だけど。
これをきっかけに冷蔵庫ダッシュが癖になるといけないので、しばらくキウイを買ってくるのはやめよう。

ところで、皮ごと食べるのって、身体に悪くはないのか?と心配になってネットで調べてみたら。
「キウイは皮ごと食べるのが一番」という書き込みが結構あった。
どうやら、あの「毛」の感触にさえ慣れてしまえば、キウイは皮に近いほど甘くポリフェノールも多く、食べても問題ない、というかあえて食べる人も多いらしい。
農薬のこともあるので、皮ごと食べる場合はよく洗ってからにしましょう、と書いてあったけど。
それは無理や

ふーん。
すると後ろから。
「私もキウイは皮ごと派、だよ
はい?なんて?みゆみゆ。

「あのねー、小学校の時、給食でキウイ出るでしょ。みんなはスプーンですくって食べてたけど、私は皮ごと食べてたの。おいしいよ。
 ちなみにクラスの○○君も皮ごと派で、いつも『やっぱキウイは皮がおいしいよねー』って言い合ってたの

久々に、開いた口がふさがらなかった。
ま、ま、済んだことだからいいことにしよう。