goo blog サービス終了のお知らせ 

かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

ユンディ・リ

2014年11月08日 22時51分31秒 | みゆみゆとの生活
現実に、いるんだ、と。
あまりに海の向こう雲の上の存在だった人を目の前にすると、そう思うんだね。

ユンディ・リ ピアノリサイタル
行ってきました!!
そうちゃんもみゆみゆもいない土曜日午後4時間を使って。

曲目は、こうでした。

 ベートーヴェン ピアノソナタ 第14番ハ短調 op.27-2「月光」
 ベートーヴェン ピアノソナタ 第8番 ハ単調 op.13 「悲愴」
 休憩
 ショパン ノクターン 第1番 変ロ短調 op.9-1
 ショパン ノクターン 第2番 変ホ長調 op.9-2
 ベートーヴェン ピアノソナタ 第23番へ短調 op.57「熱情」

この公演に気づいたのが遅く、ネットオークションでやっと手に入れたB席は、意外といい場所で。
舞台の左奥、つまり演奏者の背中を左から見る位置でした。
ピアニストの指が!つぶさに見える!魔法みたい!

始めの「月光」で早くも泣きそうになった私。
ユンディのピアノの音は、なんであんなに透明感があるんだろう。
3階まで隙間なく埋め尽くした観客が、息を飲んでユンディの音に耳を傾ける。
音楽は、観客も一緒に作りだしてるんだ、と思う。
音楽を聴きに行った、というよりは、映画を見に行ったみたいに、絵が見えるような演奏。

月光の途中から、舞台そでから水が満ちてきて満たされていくような錯覚を覚えました。
ユンディの膝くらいまで水が満ちて。
1階席のお客さんはみんな深い青の底に沈んで。

1楽章の終わりに、ピアニストは一呼吸つき、
そしたら急に水がなくなって、沈んでいた人々は咳き込みました。
2楽章が始まり、羽を休めていた鳥達が一斉に羽ばたきました。

こんな具合にピアノを聴いていたら(頭の中の幻影を見ていたら)、あっという間に時間は過ぎて。
ああ、もったいない!
一日でこれを全部聴いてしまうなんて。
一週間くらいかけて聴きたい。
一曲目だけで「フォアグラいただきました」って気分。

その後の演奏もどれも良くて、最後、アンコール。
なんと3曲も弾いてくれました。
特に3曲目のリスト「タランテラ」が、素晴らしかった。
体がゾクゾクするくらい。
感動の嵐でした。
ふと見たら、夫が涙を拭いていました。
スポーツ選手の引退か、スポーツ選手が偉業を成し遂げた時くらいしか出ないはずの涙なのに!なんたること。
「熱情」の演奏後も、アンコール曲演奏後も、何回でも立ちあがって割れんばかりの拍手を送っていた夫。
悲しいかな、2階の壁沿いB席なので、ユンディに気づいてもらうことはできませんでした。
そのことがおかしくて、私はちょっと笑いました。

終了後、「すごかったね、すごかったね」と言いながらロビーに出たら、サイン会があるという。
小さな目を見開いて、「CD買ってくる!」とサイン会用のCDを買いに並びに行った夫。
ユンディに「ファンタスティック!」と声を掛けてニコリとされ、子どものような笑顔で帰ってきました。
ほんとに憧れの人だったんだね、よかったね。

しかし、帰りの電車でも買ったパンフレットに見入っている様子は、知らない人から見たらどうなんだろう…。
ユンディが見かけもかっこいいので、それを目をキラキラさせて見る中年男性(背高め)というのは、
…誤解を生むかもね;

それにしても。
ほんとにほんとに素敵な演奏会で、至福の時間でした。
しょっちゅう行けるようなものではないけど。
いつかまた、行きたいな。
ユンディがさらに円熟したころに。

何の専門?

2014年11月08日 13時21分34秒 | みゆみゆとの生活
道端にあった看板を見て、みゆみゆが、
「ねぇ、これって何を診てくれるお医者さん?」
ああ、耳鼻いんこう科って書いてあるね。
耳と鼻と、のどだよ。
いんこうって、「のど」のことだよ。

「ふうん。のどかぁ。鼻と耳といんこの専門かと思ったよ。」

…。
インコ?
鳥の?
鼻と耳とインコの専門って!!
専門狭すぎるやろ。
ギャハハ。
みゆみゆのマジぼけ面白過ぎ!

耳と鼻とインコの診察をする先生、
の図をできるだけリアルに想像。

おバカ会話でどんだけでも盛り上がれる、みゆみゆとみゆははなのでした。