Dying Message

僕が最期に伝えたかったこと……

続・Time has gone

2009-01-29 04:54:17 | Weblog
 昨日は前半の2年を振り返ったので、約束通り、今日は後半を。

 3年生の思い出というと、何と言ってもゼミの合宿だろう。ここでは色々な事件が起こった。
 まずは合宿前日にAとひと悶着あった。箱根湯本駅の近くの旅館だったので、前日にこちらから「小田原で待ち合わせしよう」とメールを入れたのだが、待てど暮らせど返信がなく。それだけなら別に構わないのだが、本当は気付いていたのをアピールするように、わざとらしく「メール気付かなかったよ」とのたまったので、オレがブチ切れた。
 Aに言い分があるのもオレには分かっている。その数日前、別件で彼からメールが来たのだが、オレは偶然に返信を忘れた。だから、その報復をしたつもりだったのだろう。
 もちろん最初にメールを返さなかったのはオレの方なわけで、自分に落ち度がないとは思わない。だから、返信がなかったことなど気にしないのだが、報復の手段があまりにも小さいだろうと。彼の人間性から何から引っくるめて、全て嫌になってしまった。
 なんて1年以上前のことを蒸し返しても仕方ないのだが、一応感謝せにゃならんのは、彼と一緒に作り(と言ってもオレは関わっていないのだが)、合宿で発表した論文が、ゼミの教授に絶賛されたこと。あれは今考えても素晴らしいデキだ。オレには到底出来ないと思う。あの論文はただのバカには書けないはずなのだが、普段話しているとただのバカにしか見えないからミステリアス(←ひと言余分)。ちなみに賞品の図書カードは女子高生モノに消えました(笑)。

 といった具合に波乱含みのスタートを切った合宿だったのだが、本当に大変だったのは夜になってからだ。
 オレとAが泊まった部屋にはSという奴がいたのだが、かねてからオレはそいつを生理的に受け付けなかった。
 だから、Sが何を話してきても、オレはシカトを決め込んでいたのだけど、それでもなおSは執拗にオレに絡んできた。普通の感覚の持ち主なら、自分が嫌われていることを感じれば自然と距離を置くだろうが、Sは違った。その鈍さが嫌悪感に拍車を掛けた。
 もうひとつ頭に来たのは、裏ではSの悪口を言っていたはずのAが、本人の前ではやけに愛想よく話していたことだ。仲良くしたいならすればいいが、だったら陰で悪口を言うなよと。
 オレは口は悪いが、裏でコソコソ言ったりはしない男だ。我ながら要領の悪い人間だが、本当は気高いくせに風見鶏なAより何倍いいかと思う。大きなお世話だけど(笑)。
 とにかくそんな感じでオレとSは険悪だったのだが、夜中にたまたまふたりっきりになる機会があった。オレは俯せでテレビを見ていたのだけども、すると不意に後ろからSがオレの襟を掴んできた。ちょうどそこへAが部屋に帰ってきたので事なきを得たが、突然のことでオレも相当に泡を食った。
 結果的にはオレが相手を間違っていたと思う。Sは冗談抜きの気違いだった。ド深夜に急に部屋の電気を付けたと思うと、オレやAのバッグを漁りだした。普段、オレは自分の財布の中身を把握していないので、真相は知る由もないが、恐らく何枚か抜かれていたんじゃないか。
 兎にも角にも、最悪の合宿だった。

 大学生活最後の年となった4年生の思い出と言えば、何と言っても就職活動だろう。
 同級生が続々と就活モードに入るなか、オレはひとり悶々としていた。
 いや、正確には現在進行形の悩みなのだけど、オレは本当に就職したいだろうか、と。
 要するに、オレには漠然とした夢はあるのだが、社会人になることでそういった一切の夢が途絶えてしまいそうな気がして、かと言って夢へ近付くチケットの在りかも分からなくて、オレはひとり立ち尽くしていた。
 そんな自分の様子は、傍から見ても、まどろっこしいものだったのだろう。Bは、何もしないオレを幾度も叱咤激励した。
 しかし、当時のオレには、そのような声は煩わしいだけだった。自分は夢を捨て現実に逃げたくせに、そんな奴がオレにとやかく言うんじゃねぇと思っていた。
 もうひとつ、オレが頭に来た理由は、彼の指摘がいちいち的確だったというのがあった。彼の言葉は、いつもオレが目を背けている事実を突き付けるようで、心にグサッと突き刺さるようなものばかりだった。
 だから、一時期はBを本気で嫌いになりかけた。その感情は態度にも表れていたと思う。実際、「偉そうに言いやがって、お前、オレの親か」というような、暴言に近い言葉を吐いた記憶もある。
 Bは決して鈍感な奴とは思わないから、オレが嫌がっていることは分かっていただろう。しかし、それでもなお、Bはオレに口を酸っぱくして就活を勧め続けた。
 オレはいわゆる「いい人」と呼ばれるような輩は大嫌いだ。派遣村で豚汁を配っている奴なんて、ただの目立ちたがり屋だろう。弱者を助けることで優越感に浸っているだけの人間の屑だ、あんなもん。
 でも、Bはそれとは違った。もし偽りの善ならば、オレに嫌われてまで気にかける必要はないだろう。どこまで本気だったかはともかく、純粋に心配してくれていたのだと、オレは勝手にそう思っている。
 と言っても、別にオレはそれを感謝してはいない。オレの人生はオレのものだ。他人に干渉されたくないというスタンスを崩すことはないだろう。
 でも、一方で、誰も心配してくれる人がいなかったら、オレは何の迷いもなくニートになっていた気はする。だから、少しでも背中を押してくれる人がいたのは、断じて感謝はしないけれど、価値があることではあったのかも知れない。と同時に、価値があったと後から思えるような、そんな人生を歩んでゆく義務がオレにはあるんじゃないか。
 今はそう考えている。

 と、ここまでざっと4年間を振り返ってきたわけですが、結局今日も長くなっちゃったね。もっとコンパクトに纏めるつもりだったんだけど。
 ついでに言えば、ろくに推敲もせず、感情の赴くままに書いた文章なので、きっとこのあと寝て起きてから読んだらこっ恥ずかしくなるパターン。
 今ちょっと読み返しただけでも結構恥ずかしいので、すぐ消しちゃうかも知れません(笑)。


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