Dying Message

僕が最期に伝えたかったこと……

静岡チャンポン

2013-02-11 03:03:48 | Weblog
 パワプロに区切りを付けてベッドに入る28時半、夜中と朝との交差点で僕は自らの人生を省みる。

 鉄格子の中の死刑囚がシャバへと思いを馳せるように、僕は狭いベッドからみんなのいる世界を羨望の目で眺めてる。他人が当たり前に手にしているものが僕にとってはどれも当たり前じゃなくて、今にも劣等感の縄で絞め殺されそうな僕がいる。劣等感の縄で亀甲縛りにされそうな僕がいる。劣等感のろうそくを垂らされ、劣等感の聖水を飲まされる僕がここにいる。

 せめて普通の子に生まれたかった。オールAになりたいなんて大それたことは言わない。ただ、せめて人並みの頭脳と、人並みの優しさと、人並みの感受性が欲しかった。僕は今や元々薄かった感受性をさらに薄めてる。2日連続でオナニーした時の精子の薄さのままに、何も感じなくなってしまった僕がいる。悲哀や苦悩さえもTENGAに閉じ込めゆく僕がここにいる。

 ひとつ才能をもらえるとしたら、考えない才能が欲しかった。何も考えずに生きることはあれこれ考えるよりずっと難しい。僕はいつも堂々巡りの脳内観光ツアー真っ只中で、僕はもはやバスガイドに顔を覚えられてしまっている。宛てなき旅路を、走ることも止まることもないままに、ただぼんやりと歩いてる。

 僕が難しく考えているだけで、人生なんて実はきっと単純なゲームなのだろう。ほんのちょっとの勇気を持って、愛をこぼさない最低限のバランス感覚さえ忘れなければ、あとは何も要らないんじゃないか。僕が頭で考えたことが人生の役に立ったことがただの一度でもあるのか。人生という名のメロディに歌詞など果たして必要なのか。

 弱い酒を煽れば何もかも忘れられる気がして、でもやっぱり忘れられなくて、だから僕は今日も辛酸で割った焼酎と劣等感の聖水をチャンポンするばかりの人生なのです。


最新の画像もっと見る