雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

書は文集

2014-07-26 11:00:49 | 『枕草子』 清少納言さまからの贈り物
          枕草子 第百九十七段  書は文集

書(フミ)は、文集(モンジフ)。文選(モンゼン)、新賦(シンプ)。
史記、五帝本紀。
願文(グワンモン)。表(ヘウ)。博士の申文(マヲシブミ)。


書物は、白氏文集。文選、中でも新賦がいい。
史記。五帝本紀。
願文(神仏に奉る祈願文)。表(天皇に奉る上奏文)。博士の申文(叙位任官の申請書)。



ここでいう書は、きちんとした文章で書き記されたものを指しています。主として漢文で書かれています。
少納言さまは、この面の知識も高かったことは、枕草子の随所に出てきます。当時は、女性が真名(漢字)を用いたり、漢詩漢文にあかるいということは、必ずしも好意的にはとられませんでした。
知識はあっても隠しているのが美徳だという考えも強く、その点、少納言さまは表に出す部分が多かったようです。そのことを紫式部あたりに非難されたりしています。

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